子どもの耳は澄んでいます。
小さな虫の声も、空をわたる風の音も、森のささやきも、みんな聞こえます。
耳を澄ます、というのは、何かに関心があるからです。
大人になると、耳がにごってきます。虫や風や森の声は聞こえなくなって、
ちがうことに関心が向いていきます。人の悪口やお金もうけの話なんかよく聞こえます。
主人公の女の子スーザンに小鳥は話します
あめがあがって おひさまぴかり
はっぱがゆれて ちょうちょがさんぽ
バラのはな いいにおい
リラのはな ぬれている
のはらはきんいろ はなばたけ
むこうのやままで まぶしいよ
そして男の子の友だちができると、小鳥はこう話します。
ともだちは いいな なかよしは いいな
くもも かぜも せせらぎも
きも くさも はなも いきものも
みんな なかよし ともだちは いいな
みんなで耳を澄ましましょう。大自然の声に耳を澄ませましょう。それは、愛、です。
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