夏休みに、さかあがりの宿題がでた。友達のさとしと一緒にさかあがりの練習をしたけれど、一度もできなくてさとしに八つ当たりしてしまった。もうさかあがりなんて、どうでもいいやって思った。練習なんかするもんかって思った。
次の日、友達がプールに行こうと誘ってくれたけど、行かなかった。お父さんが心配して「さかあがりはできた?」と聞いてきたけど、適当に答えることしかできなかった。でも、心のどこかでずっとさかあがりのことが気になっていた。さかあがりなんてどうでもいいはずなのに、気がついたらぼくは公園に向かって走っていた。
公園のてつぼうを見て、もう一度さかあがりの練習をしようと思った。すると、そこにさとしが来てくれた。さとしのお兄ちゃんから言われたコツを頭に入れながら、必死に何度も何度も地面をけって練習をした。すると、重かったおしりがすっと軽くなって……。
努力することの大切さを描いた幼年童話。
主人公の男の子の気持ちが印象的でした
夏休みが終わる間際になって、「夏休み中に逆上がりができるようになること」という宿題の存在を思い出した主人公の男の子。
何度も逆上がりの練習をするけれど全然できなくて、自暴自棄になってしまう瞬間もあったけれども、それでもやっぱり「やらなくちゃ」と思ったり。娘と一緒に、主人公の男の子の気持ちに寄り添いながら読ませていただきました。
とてもおもしろいお話でした。 (さくらっこママさん 30代・ママ 女の子7歳、男の子4歳)
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