「保護者会のお知らせ、もらってないわよね」ママの目が三角になった。ぼくは、いつもわすれものが多くて、クラスのわすれものチャンピオンの座をあらそっているんだ。ママには、そんなの自慢じゃありませんって、また怒られた。
学校では、前の図工の時間につくったブーメランにクレヨンで色をぬることになっていた。ところが、ランドセルも机の中も必死で探したけど、クレヨンが見つからない! 先週、真吾先生にクレヨンを忘れないようにって3回も言われたのに……。しかも、ぼくはブーメランに名前を書き忘れていたから、先生に捨てられそうになった。
クレヨンを友達に借りようとしたとき、となりの席のルミちゃんに見つかって、先生に正直に話した。今日の朝、新しいスニーカーのことで頭がいっぱいになっていたから、クレヨンのこと忘れてしまったんだ。
わすれものをしたときの焦りや不安、先生に言い出せない時の心情を丁寧に描いた幼年童話。
ダブルチェック作戦
我が家の一年生の息子も、担任の先生に「わすれものチャンピオンになっちゃうよ」と言われてしまうほど、忘れ物が多いです。なので、これは息子にぴったりだと思いました。
一年生が読むには難しいので、お姉ちゃんが読んでくれました。少し長いお話でしたが、息子も一生懸命聞いていました。
これから忘れ物がないように、文中に出てきた「ダブルチェック作戦」「慌てない慌てない作戦しようね」と話しました。これで忘れ物がなくなることを期待します。 (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子11歳、女の子9歳、男の子6歳)
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