食や行事を通して、四季を感じることを大切にしている日本。 その想いを子どもの世代に伝える、とっても素敵なこよみの絵本が登場しました。
サイジくんとコヨミちゃんと一緒に、季節ごとの楽しいことを見ていきましょう。 見開きごとに、その時期特有の自然や生活、行事などを紹介していきます。その事柄の由来などの説明の文章に、サイジくんとコヨミちゃんがそれを体験していくようすがイラストで描かれています。
まずは春。3月ごろから見かけるようになる、オオバやツクシ、フキノトウといった春ならではの食べものや、植物。立春から春分のあいだまでに吹く「春一番」、3月3日のひなまつりなど。お彼岸のお墓まいりでは、サイジくんとコヨミちゃんがその手順を見せてくれます。
夏は5月5日の端午の節句から始まり、新茶のページでは、おいしいお茶の入れ方、梅の実のページでは、梅干しや梅ジュースの作り方。七夕や暑気ばらい、それから浴衣で花火。昔から伝わってきた、暑い夏を乗り切る知恵が紹介されます。
9月になると秋。サイジくんとコヨミちゃんは、お彼岸のおはぎ作りに挑戦。サンマの上手な食べ方も見せてくれます。秋の木の実では、ドングリなどいろいろな種類の木の実が描かれています。名前を覚えられると、また季節が巡って来たときに、すぐ見つけられるようになりますね。
11月に入ったら、冬じたく。サイジくんとコヨミちゃんは、すすはらいやお正月の準備も、てきぱきと。そうして迎えるお正月は「お正月スペシャル」として、新年を楽しく過ごす行事や習慣、遊びをまとめて紹介しています。そして、春を呼ぶ節分でまた季節が巡っていくのです。
身のまわりにあることなのだけれど、普段は見落としてしまいがちな、季節の移り変わり。子どもと一緒に季節を楽しむことができたなら、毎日がより一層あざやかになりそうです。
『和菓子の絵本 和菓子っておいしい!』や『おひなまつりのちらしずし』などで、日本らしい食べものを子どもでも作れるようにわかりやすく紹介してきた作者の平野恵理子さん。この絵本では、おいしそうな食べもの、自然の中のちいさな生きものたち、そして、かわいらしい表情の子どもたち、すべてに平野さんの愛がつまっています。各ページにある、ためになる豆クイズもおもしろいですよ。
(絵本ナビ編集部)
日本はとくに季節のうつりかわりが、 うつくしくあざやかです。 その日、そのときにしかない季節をとらえて、 どんなことをして遊べるかな。 そう思ったときには、すぐにこの本の その季節のページをひらいてみてください。
「朝日小学生新聞」の人気連載を単行本化。 行事の由来や意味を親しみやすいことばとイラストで 紹介します。 とりあげた行事や季節を感じる遊びは、ぜんぶで50。 小学生からおとなまで、1年じゅう楽しめる 歳時記の本です。
■春 春の食べもの/春の植物/春一番/ひなまつり/啓蟄 お彼岸のお墓まいり/つみ草/桜/磯遊び バードウィーク/花かんむり
春の俳句を楽しもう
■夏 端午の節句/新茶/シャボン玉/田植え/更衣/梅の実 夏至/海開き・山開き・川開き/七夕/夏の植物 暑気ばらい/夏のつめたい食べもの/アウトドア/お盆 ゆかたで花火/納涼
夏の俳句を楽しもう
■秋 秋に鳴く虫/セキレイ/お月見と秋草/おはぎ/サンマ 新米と収穫祭/キノコ狩り・ブドウ狩り/紅葉と落ち葉 秋の木の実/酉の市
秋の俳句を楽しもう
■冬 冬じたくとあぶりだし/落ち葉で焼きいも 木枯らし一号/冬の星座を見よう/冬の食べもの すすはらい/冬至/お正月準備/お正月スペシャル 鏡開き/冬の植物/雪遊び/節分
冬の俳句を楽しもう
■暦の話 新暦と旧暦/二十四節気とは?/お節句について 雑節について/いろいろな十二支/和風月名とは?
季節を感じよう。
四季ある日本ならではの、季節を大切にした生活の仕方、そんな日々を送っていきたいな〜と感じる本です。
親子で読んでもとても楽しいと思いました。
日常の気忙しさで忘れがちですが、季節の移り変わりも肌で心で感じて味わっていきたいものです。 (まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子9歳)
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