古典文学は外国語ではない。私たちの母語である日本語の、ちょっと昔ふうの文章だ。だから、ゆっくり読んでみると理解できることは多い。日本文学の根ともいえる「うた」は、声に出して詠唱してみよう。サラッと黙読しただけでは味わえない情景が、心の中に浮かんでくるだろう。この本では、土佐日記、伊勢物語、平家物語、枕草子、徒然草、風姿花伝、そして源氏物語など、古典を読むための、楽しいポイントをたくさん教えてくれる。むずかしい「古典」の授業が、一気に面白くなる一冊。
編集者コメント 「イギリスはおいしい」などのエッセイや、「源氏物語」などの現代語訳で知られる、作家・国文学者の林望さん=リンボウ先生による、YA世代のための古典入門書です。
スポーツでのジュニアの合理的な指導法が600年前に!
狂言は国語の教科書で習ったなあ、観阿弥・世阿弥の名前は歴史に出てきたなあ、くらいの知識しかありません。なのでリンボウさんがどんなふうに解説してくれているのか興味を持ち、この本を入手しました。
能に文字が読めない人に古典文学を伝える意義があったとは知りませんでした。
演出家なしでほぼぶっつけ本番で上演とは驚きでしたが、なぜそんなことができるのかには納得です。今のスポーツでいうとジュニアからユースの時期にかけての合理的な指導法が600年前に考えられていたのですね。
「時分の花」は今も芸能やスポーツの分野にいる人は意識していないといけないことだと感じました。「初心」の意味が今と違うと解説しているところからはドラフトで入団し浮かれてプロで伸びない選手が頭をよぎりました。
『風姿花伝』はまさに理論書。それをもとに長年受け継がれている能をすごく見たくなりました。 (よし99さん 50代・じいじ・ばあば 女の子0歳)
|