ママとバナナが大好きな、ゾウの子のバナ。今日もバナはママのしっぽに鼻でつかまって、家族みんなでバナナ山へバナナを食べに行きます。ところが突然、ものすごい竜巻が起こり、バナは空へ吹き飛ばされてしまいます。
「ママ―、ママー」
気がつけば、まわりには誰もいません。泣き続けていたバナですが、バナの背中に乗っていたありの子と一緒に、ママを探しに行くことにします。砂漠、海、山の上。厳しい環境の中、みんなの助けをかりながら必死でママを探し続けるバナ。とうとう……。
母を探すゾウの子の壮大な冒険物語。泣いてばかりだったバナの背中を押すのは、まわりで見守る大人たち。自分の力でなんとか前に進んでいく小さなバナの姿を見ていると、手に汗をにぎりながらも、なんだか励まされるような気持ちになってきます。
まど・みちおさんの愛情に満ちた優しい文章と、堀内誠一さんの躍動感あふれる可愛い絵。この贅沢な組み合わせによる絵本は、1969年に月刊絵本「ワンダーブック」に収録されていた幻の作品です。50年の時を経て、子どもたちに勇気と夢をあたえてくれる物語が鮮やかによみがえりました。巻末には「ぞうさん」「かわいいかくれんぼ」「おつかいありさん」という人気の童謡が、堀内誠一さんの原画とともに収録されており、ファンにもたまらない一冊になっています。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
まど・みちお×堀内誠一 幻の作品が50年の時を経て復刊!
竜巻に巻き込まれ、ママとはぐれた子ぞうのバナ。 ありと一緒にママを探す旅に出かけます。 砂漠、海、山……、厳しい環境の中でも、 バナの勇気と周囲の助けによって次々に困難を 乗り越えていく姿に心励まされるお話です。 1969年に月刊絵本「ワンダーブック」に 収録された幻の作品を絵本化した一冊。 親子の愛情を優しい言葉で紡ぐまど・みちおの文章と、 躍動感あふれる主人公バナを描いた堀内誠一。 50年の時を経て、子どもたちに勇気と夢を与える 物語が鮮やかによみがえりました。
お母さんのところに帰りたい
ゾウの子どもバナが、突然竜巻に飛ばされてしまいました。
飛ばされてしまった所から、ひたすらお母さんのもとへ帰ろうと歩き出したバナです。
ずいぶんと遠くに飛ばされたものです。
お母さんを思う心と、お母さんの愛情が、見事に描かれていました。
まどみちおさんの優しさに包まれた絵本です。
童謡のおまけが付いているのも、まどさんの世界を広げてくれるようで良かったです。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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