この絵本の主役は「せんろ」。 広い野原の真ん中で、線路と線路をつなぎます。 みんなでどんどんつなげば、どんどん長くなり、 線路はどこまでも続いていきます。
もっともっと。 山があれば、トンネルを掘り、 川があれば、橋をかけ、 線路はもっともっと続きます。 今度は道があったよ。さて、どうする?
この絵本を読んでるうちに思い出すのは、あの興奮。 …そうだ、子どもたちは「せんろ」が大好きだったんだ! 体を動かしたり、頭を使ったりしながら、 線路は広い野原を越えて、山越えて、川も道も越えていき、 ぐるっとひとまわり。つながった!! 仕事をやり終えた充足感に包まれている頃、 煙を吐き出しながらやってくるのはもちろん…。
遊びの中から生まれた愛らしい絵本だけれど、 そこに描かれているのは、夢のような壮大な景色。 テンポの良い展開に、リズミカルな言葉の繰り返し。 読み進めながら、イメージはどこまでも広がっていくのです。
竹下文子さん&鈴木まもるさんコンビによる大人気「いっしょにあそぼうよ!」シリーズは、毎日読みたいお気に入りの絵本として、小さな子どもたちからも絶大な人気を誇っています。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
子どもは線路をつなげる遊びが大好き!リズミカルな文章とかわいいイラストで、親子一緒に楽しめる絵本!
線路を作る作業を描いた貴重な幼児向け絵本
電車好きの息子に1歳のときに買いましたが、3歳までの間に、繰り返し繰り返し100回近く読みました。
赤ちゃんの絵本は、4歳以降は息子と相談しながら、100冊程保育園に寄付しましたが、この絵本は、息子が「まだとっておきたい」とのことで5歳になった今でも家に残っており、時々本棚から出しては、一人で読んでいます。
電車好きの子どもは、将来なりたいものを聞かれると、「電車の運転士」か「車掌」になりたいとよく答えるものですが、息子は3歳くらいの時期「線路の補修をする人になりたい」と言っていた時期がありました。
この絵本の影響を受けているのかなと思います。
線路を作るという作業は、電車の運転とはまた違った魅力があるのだろうなと思います。
電車の運行は、運転士や駅員だけで成り立っているわけではありません。それよりはるか以前に線路を作るという作業が存在します。小さなことではありますが、これもまた社会の仕組みを知る第一歩。
子どもが電車を運転する絵本はたくさんありますが、線路を作る作業を描いた絵本は珍しいと思います。貴重な一冊です。 (Tamiさん 40代・ママ 男の子5歳)
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