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トリック オア トリート!

トリック オア トリート!(くもん出版)

おかしくれなきゃ、いたずらしちゃうぞ! 仮装した4人組は、次々におもしろい家を訪れます。楽しいハロウィン絵本!

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まほうのさんぽみち

まほうのさんぽみち(評論社)

絵本が大好きな女の子とパパの、幸せであたたかいお話。

絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  「ハムスターのビリー」シリーズ翻訳者ふしみみさをさんインタビュー

ハムスターがバッファローをつかまえる!?

つかまえろ!
つかまえろ!の試し読みができます!
作:カタリーナ・ヴァルクス
絵:ふしみ みさを
出版社:文研出版

ビリーのパパは、「ハムスターにはバッファローをつかまえられない」と断言します。本当かな? ビリーは投げ縄を持って、確かめに行きました。バッファローめがけて縄を投げたまではいいけれど…?

───2作目『つかまえろ!』では、投げ縄の練習にいったビリーが、バッファローをつかまえようと奮闘します!
小さなハムスターとバッファローの巨体が同じ画面にうまく描かれ、「うわあ、おっきいなあ!」というビリーのきもちがよくわかる〜〜。こんなバッファローをつかまえようなんて、ビリーったら無鉄砲!


『つかまえろ!』は人気があるんですよ。年少の子どもたちが好きみたいです。






───ジャン=クロードが「いたたたた、たすけてえ!」「いたいよう、しにそうだよう!」と演技して、バッファローをおびきよせてくれたおかげで、ビリーは見事バッファローをつかまえます! するとジャン=クロードは、そそくさと、「ええと・・・あの・・・なんだかきゅうになおっちゃったみたい・・・。あとはおふたりでどうぞ」って逃げ出しちゃう(笑)。


全速力で走りだしたバッファローに「おねがい、とまって!」と必死のビリー。バッファローがぴたっと足をとめたので、ビリーはいきおいよく前に投げだされてしまって・・・!?

───カウボーイ、バッファロー、そしてサボテン。やっぱり舞台は西部劇の荒野なのでしょうか?
カタリーナ・ヴァルクスさんが描く風景は、なんだか不思議です。遠くの、どこでもないどこかの場所みたい。




ふしみさんのお気に入りの1冊。カタリーナ・ヴァルクス作の幼年童話『ゾウの家にやってきた赤アリ』


そうなの。時代も場所もわからないですよね。「舞台は火星です」といわれても、納得しちゃうと思いませんか(笑)。
カタリーナはオランダのフローニンゲン大学を出たあと、アーティストとして活躍していました。絵を描いたり、映像作品を制作したりしていましたが、1993年に息子さんが生まれたことをきっかけに絵本を描きはじめました。以後、絵本や幼年童話をたくさん世におくりだしています。
児童文学の権威ある賞のひとつ、アストリッド・リンドグレーン記念文学賞に何度もノミネートされていますが、彼女がつくりだすお話世界の独特さは、ほかにはないものだと思います。ストーリーテラーであると同時に、色彩、背景などの描きかたが絵画的で、カタリーナはやはり画家なんだなあとしみじみ感じますね。

───『つかまえろ!』と『インディアンはどこ?』のフランス語版も見せていただきました!
あれっ、この2冊は表紙が変わっているのですか?

ええ、カタリーナが日本語版のためにあたらしい絵を描き下ろしてくれました。
ふつうアジアの国々での翻訳出版は、言葉の壁もあるし、出版社同士の交渉だから、ほとんど作家の希望が反映されることはないんですよね。今回、日本語版のために描きなおせたのが、カタリーナはうれしかったみたいですよ。何よりも日本という遠い国でじぶんの絵本が出版されたことは、すごくうれしいみたいです。



カタリーナ・ヴァルクスの世界観

インディアンはどこ?
インディアンはどこ?の試し読みができます!
作:カタリーナ・ヴァルクス
訳:ふしみ みさを
出版社:文研出版

「インディアンに会いに行こう!」と思い立ったビリー。仲良しのジャン=クロードとともに、山をのぼっていきます。 ヤギのパメラもくわわって、のろしを上げたまではいいけれど……?

───3作目『インディアンはどこ?』はどんなお話なのですか?

ある日「ねえ、インディアンにあったこと、ある?」とパパにたずねたビリーは、「やまのむこうにすんでいるそうだが、オレたちハムスターのカウボーイには、なんのかんけいもないことさ」とパパにいわれます。
でもやっぱりインディアンにあいたいビリーは、相棒のミミズ、ジャン=クロードと、水のびんを1本もって出かけます。
途中、ヤギのパメラとあって、インディアンの合図をおしえてもらい、のろしをあげるのですが、それがちょっとまちがっていたみたいで・・・(笑)。

───ええっ、どうなるんでしょう? ビリーのぼうしにとつぜん矢がささるシーンが気になります。
これって、もしかしてインディアンのしわざ!?


とつぜん、ビリーのぼうしをつらぬく矢! 「『キャアアアアア!』ジャン=クロードはひめいをあげ、ばたりとたおれてしまいました。」フランス語では「Ooooh!」。かわいらしいジャン=クロードのせりふ訳は、ふしみさんならでは。

ビリーのぼうしに矢が刺さった瞬間、ちょっぴり弱虫なジャン=クロードは「キャアアアアア!」と気絶しちゃうんです。思わずくすっと笑ってしまう、カタリーナ流のユーモアがたっぷりつまっていて、3冊目の『インディアンはどこ?』もすごくおもしろいですよ。

───『インディアンはどこ?』は、絵も、ますますすてきですよね。山のてっぺんからみおろす風景や、夕焼けに染まる荒野、しだいにかわっていく空の色・・・。なんてきれいなんだろうと感動します。

ところでカタリーナ・ヴァルクスさんはフランス語でお話を書かれるのですか。

ほとんどのお話をフランス語で書いています。オランダ生まれのオランダ人ですが、おとうさんが物理学の研究者で、その仕事の関係で、一家でずっとフランスに住んでいたんです。
いちばんながく住んでいたのが、パリ郊外の森のそば。ハリネズミなどによく出会ったそうです。絵本のなかによく動物が出てくるのはそういうこともあるみたいですよ。
大学進学をきっかけに18歳でオランダにもどるまで、フランスでずっと教育を受けています。だから、読み書きはフランス語のほうが得意。家族との会話はオランダ語だったから、話すのはオランダ語のほうが得意だそうです。

───フランスとオランダでは、やはり言葉や雰囲気がちがうのでしょうか。

そうですね。言葉もちがいますし、フランスでは学校や親が子どもにたいしてきびしいんですよね。カタリーナは1950年代生まれですから、当時、まだ“ムチ打ち”もあったみたい。オランダはその点、フランスとは対照的ですし、もともとおおらかな家庭で育った彼女は、フランスの学校教育に馴染めず、苦労したそうです。
カタリーナのおかあさんはアマチュアアーティスト。カタリーナの友だちがたくさん遊びに来て、勝手に冷蔵庫をあけてばんばん泥だんごを並べても、おかあさんはげらげら笑ってる人だったそう。
彼女は4人姉妹の2番目だったから、よっぽどおもしろいことをいわないと、家のなかで話をきいてもらえない(笑)。
だから毎日、学校からの帰り道に、きょうはどんなおもしろいことを話そうかといっしょうけんめい考えながら帰ってくる。そんな子ども時代だったみたいです。

───ハムスターのビリーの話は、どこから生まれたのでしょうか?

美術大学進学のためにオランダに戻りましたが、家族や友だちから遠く離れ、フランス語も恋しかったから、よく手紙を書いたそうです。18歳の女の子なのに、悩みとか自分のことを書くんじゃなくて、架空のお話を書くのが楽しかったと。その頃すでに、カウボーイの登場するお話を書いていたそうですよ。
そうそう、「ハムスターを飼っていたから、わたし、ハムスターにくわしいの」といっていました(笑)。


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ふしみ みさを

  • 1970年埼玉県生まれ。上智大学仏文科卒。絵本を好きになったきっかけは、子どもの頃父親が、自分や近所の子を主人公にして漫画付きのお話をしてくれたこと。20歳の時、パリと南仏エクサンプロヴァンスに留学。洋書絵本卸会社、ラジオ番組制作会社、餃子店経営を経て、海外の絵本や児童書の翻訳、紹介につとめている。ペットは、顔、頭、目、耳、鼻、性格ともに悪い、忠義心のないラブラドール。
    おもな訳書に『うんちっち』(あすなろ書房)、『トラのじゅうたんになりたかったトラ』(岩波書店)、『どうぶつにふくをきせてはいけません』(朔北社)、「せんをたどって」シリーズ(講談社)、『トトシュとキンギョとまほうのじゅもん』(クレヨンハウス)、『ホラー横町13番地』(偕成社)、『おやすみ おやすみ』(岩波書店)、「ハムスターのビリー」シリーズ、『ゾウの家にやってきた赤アリ』『大スキ! 大キライ! でも、やっぱり…』(ともに文研出版)など多数。

カタリーナ・ヴァルクス

  • 1957年オランダ・デビルト生まれ。18歳までフランスで暮らす。フローニンゲン美術大学卒。芸術家として活躍後、息子の誕生を機に子どもの本を作りはじめ、温かさととぼけたユーモアにあふれる作品をつぎつぎと生みだしている。アムステルダム在住。おもな著作に、「ハムスターのビリー」シリーズ、『ゾウの家にやってきた赤アリ』(ともに文研出版)、『リゼッテとみどりのくつしたかたいっぽう』(クレヨンハウス)などがある。

作品紹介

てをあげろ!
てをあげろ!の試し読みができます!
作:カタリーナ・ヴァルクス
訳:ふしみ みさを
出版社:文研出版
つかまえろ!
つかまえろ!の試し読みができます!
作:カタリーナ・ヴァルクス
絵:ふしみ みさを
出版社:文研出版
インディアンはどこ?
インディアンはどこ?の試し読みができます!
作:カタリーナ・ヴァルクス
訳:ふしみ みさを
出版社:文研出版
ゾウの家にやってきた赤アリ
ゾウの家にやってきた赤アリの試し読みができます!
作・絵:カタリーナ・ヴァルクス
訳:伏見 操
出版社:文研出版
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