ドアをあけたら だれのごはん?
- 作:
- しまだ ともみ
- 出版社:
- 東京書店
絵本紹介
2026.03.24
いよいよ4月から入園。ついこの間生まれたばかりだと思っていたわが子の成長した姿に、ママ・パパも目を細めていることでしょう。一方で当の子どもたちは、これからの生活の変化にピンとこない子、なんとなくドキドキ顔の子といろいろですよね。まずは毎日元気に登園できるように生活リズムを整えて、楽しい園生活が待っていることを伝えてあげたいもの。ぜひ絵本で、入園までの心と体の準備をしませんか。
まだ時計の見方がわからない子どもたちに、とだこうしろうさんの『とけいのえほん』を。時刻からイメージされる風景が詩情豊かに描かれた一冊は、時間という概念を感覚的につかむ一歩になると思います。
初めて出会うお友だち、あの子と一緒に遊びたいな。でもどうしたら……最初は戸惑うこともあるでしょう。『ねえねえいっしょ』のふわりもおんなじ。子どもの気持ちにゆっくり寄り添いながら、読み進めてあげてください。
ほかにも、あいさつやトイレなどの生活習慣、ひらがな、園生活にワクワクが広がるおはなし絵本など幅広くピックアップしました。こうして親子で絵本をひらく時間も、いつか子育てのかけがえのない1ページになるはずです。
みどころ
バナナ、バナナ。
だれのごはん?
「トントン」
ドアをあけたら……
バナナ大好きおさるさんが、うきうきパクンといただきます!
次はどんぐり。だれのごはんかな?
おさかなは? りんごは?
窓からのぞいた姿と、ドアをあけた時のギャップで楽しませてくれる大人気しかけ絵本「ドアをあけたら」シリーズから、赤ちゃんから小さい子も楽しめる新シリーズしかけ絵本が誕生しました。
ドアにあいている小さな穴から、ちらりとのぞいているのは動物たち。「だれかな?」「このくだものを好きなのは?」としかけを楽しみながら、親子で会話が広がっていきます。食べものや動物、そして「食べること」への興味も深まっていくはず。そして、最後に登場するたべものが好きなのは?
いつでもどこでも、何度でも。この絵本と一緒に過ごしながら味わいつくしてくださいね。
この書籍を作った人
1975年栃木県生まれ。多摩美術大学絵画学科卒業後、フリーのイラストレーターとして雑誌やCDジャケットなどを手がける。パレットクラブスクールでイラストと絵本のコースを受講し、2006年「イーラちゃんといじわるツリー」がタリーズピクチャーブックアワードで最優秀賞を受賞。作曲家うちだえーすけ率いる「イーラちゃん楽団」による読み聞かせコンサートも全国各地で開催中。
みどころ
「おはよう くうぴい」「おはよう ママ」
今日もいいお天気。くうぴいはおひさまにもおはようのあいさつ。
「おはよう くうぴい」「おはよう おひさま」
顔を洗ったら、くんくんいいにおい・・・。
家族みんな揃ったら朝ごはんです。おいしそう!
「いただきまーす」
まだまだお出かけ前にやることはありますよね。
なんだっけ?くうぴい。
なかやみわさんが母親の視点から描いた人気シリーズ「こぐまのくうぴい」から、朝のあいさつの絵本です。
可愛いくうぴいの朝の目覚めのシーンから始まって、お着替えや朝ごはんなど気持ちのいい時間が描かれています。その中で自然に登場するのが「おはよう」の言葉。お話が進む中で楽しい1日が始まる予感を感じながら、きっと子どもたちにもあいさつの習慣が身についていくのでしょう。
くうぴいと過ごす朝の時間。親子で一緒にくり返し楽しみながら、あいさつの大切さを伝えてくださいね。
この書籍を作った人
埼玉県生まれ。女子美術短期大学造形科グラフィックデザイン教室卒業。企業のデザイナーを経て、絵本作家になる。 主な絵本に「そらまめくん」シリーズ(福音館書店・小学館)、「ばすくん」シリーズ(小学館)、「くれよんのくろくん」シリーズ(童心社)、「どんぐりむら」シリーズ(学研)、「こぐまのくうぴい」シリーズ(ミキハウス)、「やさいのがっこう」シリーズ(白泉社)など多数ある。愛くるしく魅力的な登場人物を描いた絵本作品は、子どもたちに絶大な支持を受けている。
出版社からの内容紹介
美しく描かれた、時刻から広がる様々なイメージとともに、“時間”というものが持つ豊かな情景や意味、そうしたものまで伝える、類のない1冊です。ですのでこの絵本には、お話もなければ、時計の針を回すようなしかけもありません。とても詩的なとけいの絵本です。私たちは、時計に初めて出会った子どもたちがまず第一に大切なのは、時の概念を大きく掴み感じることだと、考えています。
【午前5時】は水平線から現れる太陽と、緑のなかを飛んでいく1羽の白い鳥。爽やかな朝の訪れです。【午後5時】は海辺に佇み、夕陽に長い影をつくる人間と犬。太陽が沈む前の一時を、情緒豊かに伝えます。【午後11時】は星明かりの下を急ぐトラック。こうこうと光るライトが、夜道を照らします。こんな夜中でも働いている人はいるんですね。この「時間をイメージでとらえる」という感覚は、他の時計絵本では決して感じることができないものです。
“じかんを かってに とめたり のばしたり ちぢめたりは、 どんなひとでも できません。”
この絵本の最後にある作者のメッセージです。子どもでも大人でも、時間は誰にでも平等に与えられ、過ぎていきます。自分が生きる時間だけでなく、時計の進み方と同時に、世の中のいろいろな景色・生活を知ることは、それこそが時計を覚える本当の意味だと思うのです。
この書籍を作った人
(戸田幸四郎 1931年−2011年)山形県尾花沢市生まれ。都市計画から店舗デザイン、グラフィックまであらゆるデザインを仕事とする。51歳の時、デザイナーから絵本作家に転向。80歳で亡くなるまで42作品を発表。そのどれもがロングセラーとなる。絵はもちろん、ひらがなまで全てをデザインした『あいうえおえほん』は累計100万部を超え、日本の知育絵本の草分けと評されている。他にも宮沢賢治・太宰治などの文に重厚な絵を描いた名作絵本集や環境をテーマにした創作絵本集など出版。静岡県熱海市には自身が建築デザインから手がけた戸田幸四郎絵本美術館がある。
みどころ
どこまでもシンプルな「あいうえお」の絵本です。
ページの左側には、スカイブルーの背景。その上に緑の額に縁どられた絵画のような「あし」のイラスト。
ページの右側には、作者オリジナルの書体で書かれたやさしい「あ」の文字。その下には鉛筆に似た書体で「あ」の書き順も載っています。
「あ」から「を」までの全46文字。まだ文字の読めないあかちゃんから、文字に興味を持ちはじめた小さなお子さん、はじめて文字を書こうとする子ども、そして、長い年月を過ごしてこられたご年配の方まで。
出会った年齢によって、違った新しさ、発見があるのではないでしょうか。
パラパラとページをめくってみるのも楽しいですし、お気に入りの文字をジーっと見つめ続けるのも面白い。
「て」のページで「手」の絵に自分の手を重ねる子もいれば、「せ」の「セミ」をつかまえる子や「い」の「犬」をなでる子、
文字に指を添えて、なぞる真似をする子もいるでしょう。
シンプルであるからこそ、楽しみ方は読者にゆだねられている……そう感じる作品です。
本作は、作者・戸田幸四郎さんの絵本デビュー作であり、出版社・戸田デザイン研究室の誕生のきっかけとなった作品でもあります。
これからも長く子どもたちのそばにずっとあり続ける、はじめての、やさしい、とてもシンプルな「あいうえお」の絵本です。
この書籍を作った人
(戸田幸四郎 1931年−2011年)山形県尾花沢市生まれ。都市計画から店舗デザイン、グラフィックまであらゆるデザインを仕事とする。51歳の時、デザイナーから絵本作家に転向。80歳で亡くなるまで42作品を発表。そのどれもがロングセラーとなる。絵はもちろん、ひらがなまで全てをデザインした『あいうえおえほん』は累計100万部を超え、日本の知育絵本の草分けと評されている。他にも宮沢賢治・太宰治などの文に重厚な絵を描いた名作絵本集や環境をテーマにした創作絵本集など出版。静岡県熱海市には自身が建築デザインから手がけた戸田幸四郎絵本美術館がある。
みどころ
ある日、うさぎが川のそばで遊んでいて穴の中に落っこち、たまごがひとつあるのを見つけました。
しかも中からコツンコツンと音が……。
あわてたうさぎは、めんどりに知らせに行きますが、一緒に元の場所へ行ってみると、もうたまごは割れていました。
生まれたのは、どう見てもひよこに見えません。
ずんぐり、むっくり、むちむちして……いったい何の子どもでしょう?
くちばしと水かきはカモみたいだし、体の尻尾と毛はビーバーみたい。
ちょっぴり照れてるところはリスにも似てる……!?
水の中を泳げる、この子はいったい誰?
「ぼうや、あなた いったい だれなの?」
「ぼく……、わかんない」
ビーバーやカモ、リスもやって来ますが、みんなわかりません。
「うわさの、むちむちくん」のまま、おはなしは進んでいきます。
しかし後半で、「むちむちくん」の正体がわかります!
(むちむちくん……なんてかわいい翻訳!)
本を読んで楽しい結末をたしかめてください!
個人的には、その生き物の生態が気になって、図鑑で調べてしまいました。
「たまごから生まれるのに、哺乳類?」と思ったのですが、まさにそのとおり。本当にめずらしいです。
さあ、これがヒントになったでしょうか。
気になったあなたは「あたらしいともだち」に絵本の中に会いに来てくださいね。
世界中で愛されるロングセラーを多数持つ、リチャード・スキャリーによって1953年に描かれた作品(1981年にリニューアル刊行)。
明るい色づかいと、動物たちの造形が生き生きとしてあざやかで、ファン必見です。
この書籍を作った人
1919年、アメリカ・ボストン生まれ。アメリカの児童文学作家、イラストレーター。絵本『スキャリーおじさんのにぎやかなビジータウン』(BL出版)をはじめとする「スキャリーおじさん」シリーズは、世界中で愛されるロングセラー。作品に、『よこながきしゃぽっぽ』(大日本絵画)、『あかちゃんうさぎとパパ』、『おやすみなさい くまくん』(好学社)など多数ある。1994年死去。
この書籍を作った人
埼玉県生まれ。詩人、絵本作家。詩集に『ひつじがいっぴき』(フレーベル館)、『五つのエラーをさがせ!』(大日本図書)。創作絵本に、『クリスマスべんとう』(教育画劇)、『なになになあに?』『はたらくんジャー』(フレーベル館)、『からだのなかでドゥンドゥンドゥン』(福音館書店)、『おっとっと』(講談社)。絵本の翻訳もてがけ、クリス・ホートン作『どうする ジョージ!』(BL出版)で第62回産経児童出版文化賞翻訳作品賞を受賞。『クマのパディントン』『ともだちからともだちへ』(理論社)、『ヨセフのだいじなコート』(フレーベル館)、『ピッツァぼうや』(らんか社)、『どんないえにすみたい?』(好学社)、『おなじそらのしたで』(ひさかたチャイルド)、『クレヨンからのおねがい!』(ほるぷ出版)他多数。
この書籍を作った人
神奈川県生まれ。幼稚園教諭を経て、2003年イラストレータとしてデビュー。2005年『3びきのろしありす』(教育画劇)で絵本作家デビュー。主な作品に『へんしんぶうたん!』シリーズ(ポプラ社)『リルリルちゃんとおかしパーティ』(白泉社)など。
みどころ
突然やってくる地震。地震大国といわれる日本では、毎日どこかで大小の揺れが起きているといっても過言ではありません。
ひと昔前の防災教育では「地震が起きたら机の下にもぐる」が定説でした。しかし、よく考えてみると、揺れが起きた瞬間にいつも机の近くにいるとは限りません。また、小さな子どもたちにとって、その瞬間に頼りになる大人がすぐそばにいるとも限りません。
この絵本は、子どもたちが自分で自分の身を守るために、「その時、その場所で、どう動けば良いのか」を、動物たちの分かりやすい動きと楽しいしかけを通して教えてくれます。
基本となるのは、タイトルの通り、「ぐらぐらゆれたらだんごむし!」
お部屋の中でまわりに危険なものがない場合は、だんごむしを想像しながら手で頭を守り、体を丸めましょう。名付けて「ダンゴムシのポーズ」です。
では、次のような場所で揺れたらどうすればいいのでしょうか?
トイレで、うんちをしていたら?
公園で、遊んでいたら?
はまべで、遊んでいたら?
お風呂に入っていたら?
一番の特徴は、「さあどうしよう?」という問いかけに対し、答えが「しかけ」をめくった後に出てくること。この「自分でページをめくる」という能動的な動作によって、必要な行動が子どもたちの記憶により深く刻みこまれることでしょう。
また、子どもにとって地震はとても怖いものだと思いますが、いざという時にこの明るく可愛い絵柄を思い出すことで、パニックを防ぎ、正しい行動へと導いてくれるはずです。
監修は、防災教育の第一人者である危機管理アドバイザーの国崎信江さん。
巻末には、一歩進んで、大きな地震が起きた時には水や電気が使えなくなることにも触れ、具体的にどんな不便があるかを想像させてくれるページがあったり、国崎さんから「おうちの方へ」のアドバイスのページもあります。国崎さんからのアドバイスの中で、とくに「身近にあるものを最大限に活用する思考を育んでください」との言葉が心に残りました。
子どもがこの本の表紙を見るだけでするべきポーズがぱっと思い浮かぶように、親子で繰り返し読みたい大事な一冊です。
この書籍を作った人
1961年東京生まれ。1991年講談社絵本新人賞を受賞して絵本作家デビュー。その後、絵本・読み物・紙芝居・作詞・保育あそびなどの創作活動をはじめる。絵本『しーらんぺったん』(世界文化社)『いただきバス』(すずき出版)、読み物『おひるねどうぶつえん』(すずき出版)、CDブック『ぼくのうたきみのうた』シリーズ(世界文化社)など。2011年。NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」で、あそびうたが放送される。「ねこときどきらいおん」「げんきタッチ!」「おさんぽペンギン」など大好評。on airは続いている。2015年。NHK Eテレ「いないいないばあっ!」 4月からのリニューアルに参画。新しい人形劇の設定世界観+キャラクターデザイン+セットデザイン+原作を担当。新おねえさんのゆきちゃんの就任 曲「にこ にこ んぱ!」の作詞。遊びロケコーナーのBGMの作詞作曲も担当。
この書籍を作った人
東京都出身。 主な絵本に『とんかつの ぼうけん』『このすしなあに』『とうめいにんげんのしょくじ』 (以上、ポプラ社)、『おでんしゃ』(集英社)、『いきものとこや』(アリス館)、『42本のローソク』『ありがとうございます』(以上、冨山房インターナショナル)、『つちのこをさがせ!』(新日本出版社)、『じごくわらしがくるぞ!』(マイクロマガジン社)、『にじゅうおくこうねんのこどく:二十億光年の孤独』(谷川俊太郎・詩/小学館)、『そのこ』(谷川俊太郎・詩/晶文社)、『焼けあとのちかい』(半藤一利・文/大月書店)など多数。『しんでくれた』(谷川俊太郎・詩/佼成出版社)で第25回けんぶち絵本の里大賞びばからす賞、『やきざかなの のろい』(ポプラ社)で第6回リブロ絵本大賞・第9回ようちえん絵本大賞、『戦争と平和を見つめる絵本 わたしの「やめて」』(自由と平和のための京大有志の会・文/朝日新聞出版) で第7回ようちえん絵本大賞など、受賞多数。 日本全国の図書館やイベント会場、書店等で読み聞かせやライブぺインティングを行っている。
この書籍を作った人
教師生活のなかで児童文学にかかわり、絵本作家となる。 「こぐまちゃんえほんシリーズ」(こぐま社刊)などの絵本作品、「はらぺこあおむし」「パパ、お月さまとって!」(以上偕成社刊)などの翻訳作品がある。
この書籍を作った人
1928年東京生まれ。詩人、児童文学作家。『詩集ねこぜんまい』(かど創房)で産経児童出版文化賞、『星』(岩崎書店)で日本児童文学者協会賞受賞。主な絵本作品に、「くすのきだんち」シリーズ( 絵:末崎 茂樹 ひかりのくに)、『どんぐりとんぽろりん』( 絵:柿本 幸造 ひさかたチャイルド)、『おかあさんのいのり』(岩崎書店)などがある。童謡「きらきらぼし」の作詞家としても知られる。
この書籍を作った人
1957年山形県鶴岡市生まれ。中谷貞彦・千代子夫妻に師事し、絵本の世界でさわやかな活動を続けている。「はじめてのあいうえお」「ぼくとわたしのせいかつえほん」「うたえほんU」「うたえほんV」(以上グランまま社)、「きいろいばけつ」(あかね書房)などの作品がある。
この書籍を作った人
イラストレーター、絵本作家。東京造形大学卒業。絵本に「しろくまきょうだい」シリーズ( 文・たきのみわこ/ 白泉社)、『くまくんのあさごはん』(世界文化社)、その他にNHKEテレ「旅するドイツ語」のキャラクターデザイン、NHKEテレ「すくすく子育て」のアートデザイン、「キンダーブック2」(フレーベル館)の表紙など。クリエイティブユニット「リトルコチカ」 としても活動。「しろくまのいる生活」シリーズは絵本を中心に展開し、2023 年TV アニメ化。
この書籍を作った人
1977 年北九州市小倉生まれ。 東京都町田市在住。帝京大学経済学部卒業。 2005 年よりフリーのイラストレーターとして活動。 絵本に『ぎょうれつ』『ひらいてびっくり!のりもののりもの』(偕成社)『なんじゃこりゃ!まつり』(ひさかたチャイルド)『にんじゃなんにんじゃ』(赤ちゃんとママ社)『宇宙オリンピック』(くもん出版)などがある。
この書籍を作った人
1945年東京生まれ。桑沢デザイン研究所卒業。絵本作家。子どもから大人まで幅広いファンを持ち、その著作は450冊を超える。世界中で翻訳出版されている絵本も数多い。『かくしたのだあれ』『たべたのだあれ』(以上文化出版局刊)でサンケイ児童出版文化賞受賞のほか、ボローニャ国際絵本原画展等、受賞多数。『みんなうんち』(福音館書店刊)、『きいろいのはちょうちょ』(偕成社刊)、『さる・るるる』(絵本館刊)などの作品がある。
文/竹原雅子 編集/木村春子