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出版社エディターズブログ

2026.07.07

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『こうさぎチロルとのりものいっぱい』著者 まつおりかこ先生にスペシャルインタビュー (東京書店)

東京書店より刊行『こうさぎチロルとのりものいっぱい』の著者、まつおりかこ先生にインタビューをさせていただきました。しかけ絵本ならではの苦労やチロルの誕生秘話までたっぷりとお伺い! また、ふだん見ることのできない先生の作業机も公開しています。
そして編集部からは、しかけ絵本の製作過程の一部を特別にお見せいたします。

この人にインタビューしました

まつお りかこ

まつお りかこ (まつおりかこ)

1989年生まれ。女子美術大学 版画コース卒業。
著書に『いつつごうさぎのきっさてん』(岩崎書店)、『ピカチュウとはじめてのともだち』(小学館)、『にこにこいっぱい あいうえお』(文/あまの けい、永岡書店)、『こうさぎチロルのすてきないちにち』『わんわんにゃーにゃー どうぶついっぱい』(ともに東京書店)などがある。
著者ホームページ:http://horo.ifdef.jp/

こうさぎチロルの第二弾完成おめでとうございます!

「ありがとうございます! チロルたちの物語を、また描かせていただくことができてとてもうれしい気持ちです。
時間ぎりぎりまでしかけの仕組みを細かくデザイナーさんや印刷所の方に手直ししていただいたので、完成本を手にしたときは、ホッとした気持ちと、制作に携わってくださったみなさまに感謝の気持ちでいっぱいです」

テーマはどうやって決まったのですか? また制作するうえで、こだわった点を教えてください!

「3年前に子どもを出産したこともきっかけのひとつで、『次は“のりもの”をテーマにするのはどうですか?』とご提案をいただき決まりました。
こだわった点は、第一弾のときと同じなのですが、チロルシリーズは性別問わずに楽しんでいただける1冊にしたいという想いがあり、物語の展開やチロルの服装、色のチョイスなど、つねに意識していました」

↑原画制作中、つねに机の前に貼っていたイメージイラスト。

今回、とくに苦労したところはどこですか?

「この本には、ひとつのしかけを動かすと、6台ののりものがいっせいに動くページがあります。しかけの構造上、そのシーンでは車たちを小さいサイズで描かなければならず、小さいイラストを筆で描くのが大変でした。
大きめに描いてあとで縮小するという方法もありますが、それだとほかの絵とのバランスが合わなくなると悩み、拡大鏡を使えば描きやすくなるかも!と思いつき今作のために購入しました。
が、レンズを通して描くのがなかなかむずかしくて……。せっかく買ったのですが、使うのをそうそうにあきらめてしまいました。
結局、プルプルしながら細い筆で描き、あとでデジタルの力をかりて少し修正するという方法となりました……。
なんだか細かい絵を描くのが、年々、むずかしくなってきている気がしています(笑)。
絵を描くには体力が必要だなと最近痛感しています。せっかく買った拡大鏡も、いつか使いこなしたいですね」

↑まつお先生が今回購入した拡大鏡。

しかけ絵本は、どのような流れで考え、つくられているのですか?

「“1日の生活”、“のりもの”など、本の全体的なテーマを決めたあとは、まずは、“どのようなしかけ”を取り入れるかを考えます。
基本は、指をスライドすると絵が変わるシンプルなしかけが多いのですが、ちょっと変わったしかけなどは、印刷所の方や編集の方が、『このようなしかけはどうですか?』と提案をしてくださいます。第一弾のワニさんの口が大きく開くしかけや、今作の遊園地のぐるぐる回すしかけなどがそうです。「そのしかけ、取り入れたい!」と思ったら、どうしたらそのページが描けるお話ができるかな?と、ストーリーに組み込んで構成を考えていくという流れです。

↑遊園地のぐるぐる回る空部分とベースとなる宇宙の原画。

「そしておおまかな話の流れを考えたあとは、ラフ(ざっくりとしたイメージのイラスト)を描いて、ラフをもとに設計図を印刷所の方に作成していただき、そこからしかけの位置などをデザイナーさんが細かく調整し、その後本画を絵の具で描きます。本画を描いたあとも、なんども細かい修正や調整が入ります」

いちばんのお気に入りのページをあげるとしたらどこですか?

「どれもお気に入りですが、キッチンカーが登場するページがとくにお気に入りです。息子と移動販売のパン屋さんをよく利用するのですが、美味しそうなパンがずらりと並んでいる様を見ると、私も息子もいつもワクワクします。読者の方にも、『どれにしようかな〜?』と選んでもらいながら、楽しんでもらえたらうれしいです」

↑全体ページの原画。パンがずらりと並んだ棚とはべつべつに分けて描いてあります。

「また、子どものころ、のりものを自分で運転するアトラクションがとても好きだったので、のりものをテーマにと聞いたとき、一番はじめに描きたい!と思ったのは電車を運転するシーンでした。自分でのりものを運転するというのは、子どもの憧れですよね! 絵本でそれを体感してもらえたらと思います」

↑はじめに描いたざっくりとしたイメージのラフ。
↑全体を描いた原画。しかけになる景色やメーターはべつべつに描きます。

チロルの誕生秘話を教えてください!

「むかし、LINEスタンプが自分で作れるサービスが始まったころに、自分のLINEスタンプのオリジナルキャラクターとして生まれたのが“チロル”です。いつか、チロルを絵本に登場させたいなぁと思っていました。
「日常」や「生活」といった身近なテーマが好きで、喜怒哀楽、表情豊かなチロルがお友達と1日を楽しく過ごすしかけ絵本というのが作れたら面白いのでは、と思い第一弾の『こうさぎチロルのすてきないちにち』が生まれました。
ちなみにチロルの友達の青い小鳥は、LINEスタンプでは“ピピ”という名前でしたが、その後、他の絵本で同じ名前の子を登場させてしまったので、少し見た目と名前を変えて、“ピッチ”が生まれました」

↑いろいろな表情のチロルがたくさんいます。

読者へメッセージをお願いします。

「今作では、チロルがお友達といっしょにおでかけをしながら、いろいろなのりものに乗ったり、出会ったりします。
道中、おいしいお弁当を食べたり、ハプニングも起こったり!?
ぜひチロルたちといっしょにお出かけをしている気分になって、楽しんでいただけたらうれしいです!」

 

 

-製作過程の一部を編集部から特別公開-

しかけ部分は、3〜4つのパーツが組み合わさってできているため、型や位置などが重要となります。製作期間はなんと2年半! サンプルを何度も何度も作りながら、検証し精度を上げていきます。
今回は、そのサンプルの一部をお見せします。

@まつお先生のざっくりとしたイメージのラフをもとにサンプル作成スタート
強度に問題がないか、イラストとしかけに不備がないかなどをチェックしながら、設計図を作成します。

↑はじめて作成したとき、beforeでは目を閉じ、afterでは目を開けています。

Aデザイナーさんが設計図を整え再びサンプルを作成

↑目に三段階の変化をつけてみたり、ひつじ運転士のうしろに黒い壁をつけてみたりといろいろイラストラフも検証します。@とのちがい、わかりますか?

B原画をもとにサンプルを作成

↑目は右を見たり左を見たりの二段階の変化に変更。チロルの肌が少しくすんでいたので、色味を調整したり、数ミリ単位でズレなどがないかを確認したりします。
↑表紙のパーツは4つ。なんと動かすパーツAにはチロルの目玉が4つあります!!
↑表紙の原画。チロルの顔に目がないのは衝撃的ですよね! 目玉はスライドする2枚目に描かれるので、べつべつに描いています。
↑ちなみにこれは、遊園地のぐるぐる回るページのパーツです。 このような、サンプル作成を何度も何度もくりかえし、しかけ絵本は完成します。

今回は第一弾とセットで販売できる、セット販売ボックス(12冊入り)も作成!

ご入用の書店様は東京書店までご連絡ください! ※数量限定ですのでお早めにどうぞ。

うごくしかけえほん『こうさぎチロル』待望の第二弾!

  • こうさぎチロルとのりものいっぱい

    出版社からの内容紹介

    出発進行〜♪ 待望の”こうさぎチロル”第2弾です!
    ガタンゴトン電車を運転したり、はしご車にのって
    ともだちを救出したり!!
    絵本をめくるたびにハラハラドキドキ。
    指を穴に入れて動かして遊びましょう!

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