ぜんぶやりたい まにちゃん
- 作:
- くどうれいん
- 絵:
- 及川 賢治
- 出版社:
- Gakken
絵本紹介
2026.07.27
梅雨が明けて夏本番。久しぶりの太陽にホッとするのも束の間、気温35度を超える暑さは、子どもたちにとって命の危険を感じるほどです。午前中にお散歩や水遊びを済ませたら、日中は室内で過ごす時間が長くなりますよね。元気あり余る姿を見ると、外で遊ばせてあげたくなるのも山々ですが、ぐっと我慢。代わりに、楽しい室内遊びの引き出しを増やしてあげられたらいいですね。
今回は小さい子に楽しんでほしい絵本をピックアップしました。
こんな狭いところ、もういやだ!ひよこになるのを夢見て同じたまごの中で暮らしていた『きみちゃんと しろみちゃん』。でもある日、きみちゃんだけが飛び出しちゃった!?
スーパー銭湯にきたお父さんねこと子ねこ。ところが子ねこの姿が見つからない……あいつ、どこや?『まいごねこ』はお父さんのニャンオペ育児にパパ、ママたちも大共感。
人気絵本作家おおのたろうさんの『おやこでおもいでつくろうBOOK』は親子で一緒に描いて貼って切って遊びながら仕上げるアートブック。わが子の今だけの字や絵が大切な宝物にもなる一冊です。
絵本を読んでたっぷりお昼寝、15時のおやつを食べ終わる頃には、外も少しは涼しくなっているでしょうか。暑さと上手に付き合いながら、夏の一日を楽しんでくださいね。
みどころ
さあ、まにちゃんの1週間がはじまります。まにちゃんには、とにかくやりたいことがたっくさん。月曜日は、すずめと並んでうたう歌手。火曜日は、きりんさんより高いところから見下ろす消防士、水曜日は水泳選手、木曜日はひつじ飼い……。
まにちゃんにとっては、どれもやりたいこと。理由だって明快! だから毎日楽しく暮らしているのです。けれど、街の人たちはまにちゃんに聞くのです。
「どれが いちばん だいじなの?」
どうやらみんなは、まにちゃんがいずれ一つを選ぶだろうと思っているようなのです。全部やりたくて、全部楽しいまにちゃんは困ってしまいます。そんなある日、まにちゃんはとんでもない風邪をひいてしまい……。
絵本の作者であるくどうれいんさんは、ご自身も小説、エッセイ、短歌、絵本と幅広く活躍をされている作家さん。まるで、自由でパワフルでまっすぐに突き進んでいくまにちゃんのよう。きっと同じように周りの人から「ひとつに決めなさい」と言われてきたのかもしれませんよね。
けれど、まにちゃんは自分に似合うやり方をよく知っています。ぐぐっと眉を寄せ、口をへの字に曲げ、まっすぐこちらを向き、心の中でつぶやきます。
「ひとつに きめなきゃ いけないの?」
表紙のまにちゃんの顔、なんてかっこいいのでしょう。読む人みんなにパワーをあたえ、元気で明るい気持ちにしてくれる魅力的なキャラクターを描いてくれているのは、絵本作家の及川賢治さん。色々な姿に変身するまにちゃん、ちょっとだけ迷うまにちゃん、みんなの前で決意を宣言するまにちゃん。見ているうちに、大人も子どもも、すっかり虜になってしまうはず。
全部がうまくいかなくたって気にしない! 私ももうちょっと欲張りに生きてみようかな、なんて思うのです。
この書籍を作った人
岩手県出身在住。短歌、エッセイ、小説、絵本など幅広く活躍中。小説『氷柱の声』『スノードームの捨てかた』(講談社)、エッセイ『わたしを空腹にしないほうがいい』(BOOKNERD)『うたうおばけ』(講談社)『湯気を食べる』(オレンジページ)、絵本『まきさんのソフトクリーム』(絵・柴田ケイコ 岩崎書店)など著書多数。
この書籍を作った人
1975年千葉県生まれ。竹内繭子と共に100%ORANGEとしてもイラストレーション、絵本、漫画、アニメーションなどを制作している。イラストレーションに『新潮文庫Yonda?』(新潮社)、『母の友 表紙』(福音館書店)、絵本に『ぶぅさんのブー』(福音館書店)、『まる さんかくぞう』(文溪堂)、『エルメスのえほん おさんぽステッチ』(講談社)、漫画に『SUNAO SUNAO』(平凡社)などがある。『よしおくんが ぎゅうにゅうを こぼしてしまった おはなし』(岩崎書店)で第13回日本絵本賞大賞を受賞。
出版社からの内容紹介
わらって、あせって、エモい。
猫の手も借りたい「ニャンオペ」育児ドタバタ劇!
近所のスーパー銭湯にやってきた、こねことおとうさんねこ。
ところが、いつの間にか、こねこの姿が見当たらない!
「ありゃりゃ? あいつ どこや?」
迷子になったこねこを、あわてて捜すおとうさんねこ。
はたして、こねこは無事に見つかるのか!?
おとうさんねことこねこの日常をゆるい関西弁でえがく、子育てあるあるストーリー。
「第18回MOE絵本屋さん大賞2025」11位&新人賞3位ダブル入賞!
猫絵本の新星、『おんぶねこ』、待望の続編刊行!
読み聞かせにもぴったり!
*ひとりで読むなら小学校低学年くらいから
*読んであげるなら4歳くらいから
*すべてひらがな
この書籍を作った人
第43回(2022)講談社絵本新人賞佳作『おんぶにゃにゃいとにゃく』を改稿した『おんぶねこ』でデビュー。保護猫といっしょに兵庫県で暮らしている。
この書籍を作った人
東京生まれ。武蔵野美術大学短期大学部油絵科卒、日大農獣医学部林学科卒。広告代理店等を経て2000年よりフリ−。幼児・子供のための読み物、教育教材などの挿絵を描く。作品に「おばけのひやめしや」「おならバスのた〜むくん」(ひさかたチャイルド)「どろんこどろにゃあ」(アリス館)「どらきゅらば〜ちゃん」(PHP)などがある。
みどころ
どうぶつたちの絵の一部が、特殊な素材になっていて、それぞれの特徴を「触って」楽しめる、小さい子向けのしかけ絵本です。
ライオンさんは「ふさふさ」。たてがみが、オレンジ色の起毛の布になっていて、「ふさふさ」感を楽しめます。
「きらきら」のちょうちょさんは、羽の全面がキラキラの加工が施された紙。「もふもふ」の犬さんの耳は、もこもこの毛足の長い素材でできています。
動物ごとに違った手触りを楽しみながら、それぞれに書かれたオノマトペの意味が自然に覚えられそうですね。
絵は、布を使った絵で人気の絵本作家「*すまいるママ*」さん。
実際に触れる素材の部分が、印刷されている絵ともマッチしています。
どの動物たちも愛らしく、あたたかな雰囲気で、親子でホッと過ごすひとときにもオススメの一冊です。
この書籍を作った人
ステッチスト。 布やフェルト、色とりどりのビーズをつかって、やわらかくあたたかい作品づくりをしています。 創作シリーズに 『ながれぼしきらり』 『はなになりたい』 『ぼくのきろいおうち』、 名作シリーズに 『ブレーメンのおんがくたい』 『てぶくろ』 『アリとキリギリス』 (全てヴィレッジブックス)がある。
出版社からの内容紹介
<親子で思い出づくりができる本、できました!>
大人気絵本作家おおのたろうさんの、
すぐに大きくなってしまうわが子と思い出作りができる本ができました!
親子で遊びながら一緒に取り組めるとびきり可愛いアートブック、その名も
”あーそぶっく”が登場!
幼少期の子どもの、
今だけの絵・今だけの字
そして今だけの私たちを残したい
親子で一緒におしゃべりしながら描いて貼って切って。
10年後の宝物をつくる本です。
赤ちゃんを題材にした絵本を多く発表し、ユニークでやさしいタッチで多くのファンの方に愛されているおおのさん。
おおのさんの作品に、わが子の姿を重ね、よい思い出となっているかたもたくさんいらっしゃるのではないかと思います。
そんなおおのさんが、赤ちゃんを脱した年齢を対象に、親子で一緒に一冊を遊びながら仕上げる中で、
思い出作りができる”あーそぶっく”を発表します。
親子での会話、一緒に作業をしたこと、
描いたり切ったり、インタビューしあったり、そんな大切な時間が生まれるあーそぶっくです。
できあがったものは一生の宝物になるはずです。
これまで多くの子どもたち、親子たちを見つめてきたおおのさんだからこそのしかけもたくさん。
親子のスキンシップが自然に増えていくきっかけがちりばめられています。
忙しい毎日の中で、あっという間に大きくなってしまう子どもたち。
いまのかけがえのない時間を、この1冊に落とし込んでみませんか?
4歳ごろから。
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作者からのメッセージ
「思い出は作らないと残らない。」
子育てをする日々の中で実感していることです。
大人は忙しい、子どもの成長スピードはどんどん加速してあっという間に一緒に過ごす時間がなくなっていく。色んな出来事があったはずなのに、振り返るとほとんどのことを忘れてしまっているんです。
そんな思い出が残る場所として、お手伝いができたらいいなと思ってこの本を作りました。
バタバタな日々に、ちょっと手を止めてこの本を開いて親子の時間を作ってみてください。きっといつか、そのちょっとの時間が大きな宝物となって帰ってくるでしょう。
おおのたろう
(『おやこでおもいでつくろうBOOK』より抜粋)
この書籍を作った人
香川出身のイラスト、キャラクター、GIF作品等を制作する若きクリエーター。一児の父。イラストレーター として幅広い媒体で活動しながらGIF作品では映画、漫画作品や様々な企業とのコラボ作品も多数。2019年にGIFゲーム「赤ちゃんにおむつをはかせるゲーム」、2020年に「1いいねにつき1日成長する赤ちゃん」がTwitterで話題に。
文:竹原雅子 編集:木村春子