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絵本と児童文学の橋渡しに!鈴木出版の幼年童話「おはなしのくに」編集者インタビュー

「幼稚園・保育園のときにはたくさん絵本を読んでいたのに、小学校に上がったら本を読まなくなってしまって…」というお母さん方の声をよく耳にします。「絵本だけでなく、幼年童話も読み聞かせを!」というコンセプトを掲げ、2013年からスタートした、鈴木出版の幼年童話シリーズ「おはなしのくに」。シリーズの企画編集を担当された濱野恵理子さんと編集長の波賀稔さんに、本好きな子に育つための大切な鍵となる幼年童話の魅力をたっぷりと伺いました。お子さんにぴったりの作品もきっと見つかるはず!
じっくりお楽しみ下さい。

子どもたちに大人気の「たまごにいちゃん」「すっぽんぽんのすけ」が小学生も楽しめる幼年童話になりました。おはなしはもちろん、書き下ろしです!

長らく絶版になっていた懐かしの幼年童話が復刊されました。子どもの頃に読んだ読者から「待ってました!」との声の高い、ラインナップです。

内田麟太郎さんや風木一人さんなど、人気作家さんの書き下ろし作品が登場です。初めて手掛ける幼年童話もあり、見逃せません!

───「おはなしのくに」シリーズは鈴木出版さん初の幼年童話シリーズとして、2013年に刊行されました。作家さんも画家さんもとてもバラエティに富んでいる方ばかりで、新刊が出るたびにワクワクしています。まず、「おはなしのくに」シリーズを刊行することになったきっかけを教えてください。


幼年童話シリーズを立ち上げた波賀稔編集長

波賀:鈴木出版は幼稚園、保育園向けに毎月発行している月刊絵本を中心に、1967年より絵本の出版を続けてきました。2005年からは小学校高学年向けの海外児童文学の翻訳出版シリーズを刊行し、子どもを対象とした2本柱として出版を続けていました。しかし、会社として絵本と児童文学の間の橋渡しをする役割の低学年向け幼年童話がなかったので、幼年童話シリーズを刊行したいと、濱野と共に2008年より、準備を進めてきました。

濱野:私はそれまで、月刊絵本の担当をしていたのですが、「こどものくに」シリーズを読んで育った子どもたちに、続けて面白い物語を手渡せたら…という思いがあり、幼年童話の担当をすることになりました。

───幼年童話シリーズをはじめる準備とは具体的にどういったことをされたのでしょうか?

波賀:絵本や児童文学の専門家や公共図書館、学校図書館の司書さん、書店員さんなど、子どもの本に関わっているいろいろな方のところに伺い、どういうシリーズにするのが良いか、本のサイズは? ページ数は? 文字の大きさは…など、リサーチをしました。


幼年童話シリーズを担当した濱野さん

濱野:リサーチをしていく中で分かってきたのは、幼年童話はとても求められているジャンルだということでした。でも、子どもたちが本当に楽しめる作品を作るのがとても難しく、新しい作品が出てもなかなか浸透していかないジャンルだということも言われました。

───どういう点が難しいのでしょうか?

濱野:小学校1、2年生はまだ自分で長いおはなしを読む読書習慣がついていない年頃なので、ひとりで読むことを前提とした作品の作り方では難しいというアドバイスを受けたりしました。

波賀:鈴木出版としては、絵本から段階的に読み物へ進んでいけるようになってほしいと考えて、幼年童話のシリーズを立ち上げたので、絵本のように読み聞かせを前提とした作品を作っていこうというコンセプトが生まれました。

───「幼年童話の読み聞かせ」というのは、今までにない新しい形のように思います。読み聞かせができるように工夫したところはどこですか?

濱野:ひとつはおはなしの長さです。小学校の読み聞かせでも使える15分くらいの長さを基本に、長いものでも25分あれば読めるボリュームにしています。長いものは章立てにして、1日1章読んでもらえるような工夫もしています。

───15分は寝る前に読むのにもちょうどいいぐらいの長さですね。読み聞かせするときは絵本のように絵を見せながら読むのが良いのでしょうか?

波賀:基本はご家庭でお子さんと一対一で読んでもらえるのが良いのですが、「おはなしのくに」シリーズには全ページに絵を入れているので、小学校などの集団の場では、絵を見せながら読んでもらうのも良いと思います。

───読み聞かせを前提としたおはなしのセレクトはどのように行ったのですか?

波賀:作品のラインナップについては大きく3つの柱を設けました。1つは作家さんに新作をお願いする創作幼年童話。もうひとつは、鈴木出版の児童書のメインである絵本のキャラクターで作る、幼年童話。そして3つめが、過去に出た優れた幼年童話の中で、すでに絶版になっているものから、今の子どもたちにも十分楽しめる作品に再びスポットを当てたいという復刊です。

───新作も復刊も作り上げていくまでには長い時間がかかるように思いますが、復刊の作品はどのように探されたのですか?

濱野:まずは幼年童話を書いている作家さんの過去の作品をあたっていきました。それと同時に、いろいろな人に復刊してほしい作品のリサーチも行いました。

───ラインナップを見ると、なぜこの作品が絶版だったのか、不思議に思うくらい面白い作品が多いですよね。絵本のキャラクターが幼年童話になった新作は、『すっぽんぽんのすけ ひかる石のひみつ』(もとした いづみ/作 荒井良二/絵)と『ぼくはたまごにいちゃん』(あきやまただし/作・絵)の2冊。すっぽんぽんのすけにたまごにいちゃん、どちらも人気キャラクターですね。

波賀:「すっぽんぽんのすけ」は絵本では3、4才の設定ですが、幼年童話では1年生になっていて、学園ヒーローものになりました。「たまごにいちゃん」も絵本では語られないたまごにいちゃんの心情が描かれていて、最後の場面ではお母さんの優しさにあたたかい気持ちになれる作品になりました。

───絵本で親しんでいるキャラクターだと、幼年童話を見て「これ知ってる!」と手に取る子もきっと多いですよね。絵本と読み物を繋ぐという意味でもぴったりの試みだと思いました。

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