絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  絵本ナビがおくる 夏の図鑑特集2015!第3弾ポプラ社「ポプラディア大図鑑WONDA」編集者インタビュー

───表紙を見た瞬間、絵本ナビ女子スタッフから「キャー!」と歓声が上がっていました。今までの図鑑ではこういう反応はなかったので、「イヌ・ネコ」の人気の高さを改めて実感しました。



『イヌ・ネコ』を担当した田之口正隆さん。
「WONDA」シリーズでは、『動物』『恐竜』
『両生類・爬虫類』『大昔の生きもの』を担当。

田之口:ありがとうございます。学習図鑑というといかに多くの種を掲載するかや、内容の正確性が重要視されますが、この『イヌ・ネコ』はそれだけでなく「かわいさ」を全面に出したいと思いながら作っていたので、とても嬉しいです。

───イヌとネコだけをテーマにした図鑑は、とても珍しいですよね。この図鑑を作ろうと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?

田之口:「WONDA」は2012年に創刊し、これまで15巻が出版されてきました。既刊15巻の中で、『動物』や『昆虫』、『恐竜』など図鑑の主だったタイトルは網羅してきたので、16巻目はまだ他社でも出ていない、新しくて面白いタイトルを持ってきたいと考えていたんです。

図鑑といえば男の子に人気が高いのですが、女の子やお母さんにも手に取ってもらえるようなテーマはないかと考え、『イヌ・ネコ』を選びました。


「WONDA」シリーズ編集長・山口竜也さん。

山口:営業マンが書店や学校図書館にリサーチした中でも、「イヌの全犬種図鑑がほしい」という要望が多く上がっていました。それならネコも一緒にまとめた図鑑を「WONDA」から出そうという案が出て、企画がスタートしました。

───イヌもネコも子どもたちに身近な生き物なのに、両方が載っている子ども向けの図鑑がほとんどなかったということにもビックリです。

田之口:イヌとネコは「WONDA」の『動物』の中でも少し紹介しているのですが、今回、イヌとネコで1冊の図鑑を作るにあたり、それぞれの血統証明書を発行している団体に監修をお願いして、そこで登録されている全犬種、全猫種を載せることを目指しました。

───血統証明書を発行している団体とは、一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)、アジアキャットクラブ(ACC)ですね。

田之口:はい。JKCは国際畜犬連盟(FCI)という国際的な団体に加盟しているのですが、「WONDA」ではJKC登録犬種だけでなく、FCI公認の全犬種を掲載しています。さらにFCIやJKC、ACCに公認、登録されていないけれど有名な犬種や猫種も掲載し、全部でイヌは366種類、ネコは57種類が図鑑に集約されています。


●国際畜犬連盟(FCI)…世界90か国以上が加盟する畜犬団体(愛犬家団体)。純粋な犬種(純血種)の保護、育成推進、ドッグショーなどを行うほか、加盟国の情報交換もする。
●ジャパンケネルクラブ(JKC)…日本にいる純粋な犬種(純血種)の登録や保護、ドッグショーなどを行う。日本で唯一、FCIに加盟している国際的な団体。
●アジアキャットクラブ(ACC)…日本にいる純粋な猫種(純血種)の登録や保護、キャットショーの開催などを行っている団体。

───イヌとネコのみで423種類もいるんですね…。特に、イヌは10のグループに分かれていることを今回、はじめて知りました。「愛玩犬」や「牧羊犬・牧畜犬」「使役犬」など、主にどんな仕事をするかという役割によってグループが分けられているのも面白いですよね。


田之口:そうですね。分類については、歴史的な背景があるものなので、JKCの『全犬種標準書』などを参考にしながら、子どもたちにも分かりやすいよう、7つの章にまとめて紹介しています。

───それぞれの紹介も見た目の特徴から、「大きさ」「性格」「原産地」までかなり細かいデータが載っていますよね。「チワワ」の出身地がメキシコだったり、「シー・ズー」の性格に「理解力があり友好的」と書かれていたり…。知っている犬種の意外な情報がたくさん載っていて、とても見応えがありました。日本でほとんど見ることのできない、外国のイヌが多数紹介されているのも面白いのですが、外国のイヌだと思っていた犬種のなかに「日本テリア」や「日本スピッツ」など、日本原産のイヌがいることにビックリしました。


田之口:「日本テリア」や「日本スピッツ」はイギリスやドイツのイヌが祖先だといわれています。「日本のイヌの原産地」のページで、日本で古くから飼われているイヌの特徴と、国の天然記念物に指定されている「秋田」や「紀州」「甲斐」「柴」などを含めて、14種類のイヌを紹介しました。このページを見ると、私たちが常日頃、目にしたり飼ったりしているイヌの多くが外国産だということが分かると思います。

───14種類の内の約半数が天然記念物に指定されているんですね。「世界のイヌの出身国」のページと比べてみると、外国の犬種の特徴と「日本のイヌ」との違いも分かって面白かったです。 またイヌに比べて、ネコの種類が少ないことも意外でした。


田之口:イヌは2万年以上前から人間のそばにいて、狩猟犬として使役されていましたが、ネコが人間と暮らすようになったのは6000年前といわれています。イヌに比べて人間と一緒にいた時間が短いのと、一匹で生活することの多いネコの性格上、イヌのように人間が使役しやすいように品種改良されることが少なかったので、あまり種類が増えなかったのだと思います。

───「ネコの毛のもよう」や「毛の色」が紹介されているのは、ネコ好きには嬉しいですね。トラネコの毛の色が「茶色」じゃなくて「赤」なのは意外でした。


田之口:日本では「茶トラ」として有名ですが、英語圏では「レッド」や「オレンジ」が一般的な色の呼び方なんです。黒系も「ブラック」と「ブルー」の2種類があるところも日本の感覚からすると珍しいですよね。
模様もしまもようを「タビー」と呼んで、その中でも「マッカレル」や「ティックド」など線のタイプによって名前が異なることなどを紹介しています。
また、イヌの中には、同じ犬種でも毛の長さや色によって呼び名が複数ある場合があるのですが、そういった種類も全部紹介するようにしています。

───写真を見ているだけでも十分楽しめますが、イヌやネコのことをより詳しく知りたい子が知識を深められる構成にもなっているんですね。田之口さんが特にオススメしたいイヌとネコを教えてもらえますか?


田之口:そうですね…。

かわいいイヌやネコはたくさんいるんですが、名前のつけ方の面白さでいえば、「ドーベルマン」。これはドイツ人のドーベルマンさんがうみだしたイヌ、ということで、その名前がつきました。
「キング・チャールズ・スパニエル」は17世紀のイギリスのチャールズ国王が愛した犬だそうです。
「プードル」はもともと水辺での狩りが得意で、名前はドイツ語で「水のはねる音」を意味する「プーデル」からきています。
「アーフェンピンシャー」の「アーフェン」はドイツ語で「サル」。サルっぽい顔だからですね(笑)。
名前の由来は特に面白い情報だったので、ミニコラムや解説のところに掲載しています。読んでみると意外な由来を持つ種類がいたりして面白いですよ。


「はたらくイヌたち」様々な働きをするイヌが 紹介されています。

───名前の由来を想像するだけでも楽しくなりますね! 「はたらくイヌたち」を紹介したページも読みごたえがありました。「盲導犬」や「介助犬」は知っていましたが、「がん探知犬」や「地雷探知犬」がいるなんて驚きました。

田之口:働くイヌについては小学校3年生の国語の授業で「盲導犬の訓練」について勉強するんです。

そのときの調べ学習にも使えるように掲載しました。子どもたちが知りたいと思うことをいかに調べやすく紹介するか…は、「WONDA」シリーズ全体のコンセプトでもあります。

次のページでは「WONDA」シリーズの魅力をたっぷりとご紹介します!>>

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作品紹介

ポプラディア大図鑑WONDA イヌ・ネコ
監修:ジャパンケネルクラブ(JKC) アジアキャットクラブ(ACC)
出版社:ポプラ社
ポプラディア大図鑑WONDA 地球
監修:斎藤 靖二
出版社:ポプラ社
ポプラディア大図鑑WONDA 大昔の生きもの
監修:小林 快次 ほか
出版社:ポプラ社
ポプラディア大図鑑WONDA 自動車・船・飛行機
監修:公益社団法人 自動車技術会 賞雅 寛而 中村 浩美
出版社:ポプラ社
ポプラディア大図鑑WONDA 人体
監修:坂井 建雄
出版社:ポプラ社
ポプラディア大図鑑WONDA 両生類・爬虫類
監修:西川 完途 森 哲
出版社:ポプラ社
ポプラディア大図鑑WONDA 宇宙
監修:青木 和光
出版社:ポプラ社
ポプラディア大図鑑WONDA 鳥
監修:川上 和人
出版社:ポプラ社
ポプラディア大図鑑WONDA 恐竜
監修:真鍋 真
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ポプラディア大図鑑WONDA 魚
監修:瀬能 宏
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ポプラディア大図鑑WONDA 鉄道
監修:近藤 圭一郎
出版社:ポプラ社
ポプラディア大図鑑WONDA 植物
監修:池田 博
出版社:ポプラ社
ポプラディア大図鑑WONDA 星と星座
監修:渡部 潤一
出版社:ポプラ社
ポプラディア大図鑑WONDA 動物
監:川田 伸一郎
出版社:ポプラ社
ポプラディア大図鑑WONDA 昆虫
監:寺山 守
出版社:ポプラ社
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