新刊
かぞえるえほん おやすみわんちゃん

かぞえるえほん おやすみわんちゃん(偕成社)

みんなでいっしょに数えてかわいい、おやすみ前のわんちゃんの絵本。

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絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  笑って 笑って、笑う門には福きたる!『おふくさん』 服部美法さん インタビュー

───ページのいろいろなところで登場する縁起物なども、隅々までじっくり楽しめて、「日本の良いところ」、「日本の心」を感じます。日頃から日本らしさについて意識した作品づくりをされているのでしょうか?

私の実家は古いお寺です。『おふくさん』の家の室内のページは、私が子どもの頃の実家をイメージしています。おくどさん※や、井戸があり、トイレは外にありました。
また、実家の前には神社があり、毎年夏になると、村中の人々が集まって大きなお祭りをします。いわゆる「日本昔話」みたいな環境で育ったので、自然に描くものも「日本らしい」のかも知れません。

※おくどさん・・・京都での竈(かまど)の呼び方

───おふくさんたちの着物の柄も素敵ですね。「伊勢型紙」を学ばれていたということも関係しているのかなと想像しました。

鈴鹿の伝統工芸の「伊勢型紙」は、鈴鹿で育ったので小さいときから馴染みがありました。18歳のころ半年ほど、大杉華水氏に伊勢型紙の彫り方を学びました。
また、実家の本棚にあった古文書の影響があるのかもしれません。古文書の字には興味はありませんでしたが、絵を見るのが好きでした。中でも、お坊さんの袈裟の柄が載っている古文書が好きでよく眺めたりノートに書き写したりしていました。着物の柄が多色刷りの木版画で刷ってあり、今でいうカタログのようになっていたんです。

───子どもの頃から、自然に着物の柄に親しまれていたのですね。
おふくさんたちと暮らす、しばいぬの「まめ」や、ねこたち、ぬいぐるみの「ふく」も、とても可愛いくて、絵の中から探すのが楽しいです。

絵の中で遊ぶのが好きです。『おふくさん』では「招福」ということにこだわって、猫は「福」を招く「招き猫」、犬は「まめ」に暮らせるように「豆柴」、ぬいぐるみは「福」の「ふぐ」。絵の中で遊んでいるうちに自然に出てきました。

───鬼が出てくるというおはなしも、とても日本的ですが、子どもたちにとって、「鬼」は怖い存在だと思います。おふくさんたちが、鬼を怖がらず迎え入れるところが印象的でした。服部さんはどのように考えられたのでしょうか?

海外では、鬼や悪魔は、忌み嫌われ、遠ざけようとする文化しかないようです。でも、日本では古来から、いい鬼や改心した鬼は、味方につけて守り神とする文化があります。節分のときの掛け声も「鬼は外、福は内」が一般的ですが、「福は内、鬼も内」という地方があるほど。屋根の上の鬼瓦も、家を悪いものから守ってくれています。そういう日本ならではの文化も大事だな…と思っています。

───鬼が来てもにこにこと受け入れて、いつの間にか味方にしてしまう。そんな日本の心が『おふくさん』のおはなしにこめられているのですね。
『おふくさん』の新作が、今年の秋ごろ出版予定とのことですが、どんなおはなしになるかちらっと教えていただけますか?

『おふくさん』の1作目と同じように、鬼がおふくさんのうちにやってきます。すると、おふくさんの家から何やらいい匂い。「おれにも くわせろ〜」と、鬼は言いますが…。この後はお楽しみです。

───『おふくさん』の新しいおはなし、発売がとても楽しみです!
これから、取り組んでみたいこと、こんな絵本を作りたい、というものがあれば教えてください。

『おふくさん』とはかなり感じがちがいますが、ずっと練り続けている作品を、『おふくさん』の編集担当の當田さんと完成させたいです。
作りはじめてから、17年(笑)。言いたいことをなかなか形にできず、ずっと試行錯誤している絵本です。
自分にピッタリとはまる形を、今年こそ見つけたい…と思っています。

───楽しみにしています! 最後に、絵本ナビユーザーへメッセージをお願いします。

「あっぷっぷ」の鬼とおふくさんのやり取りは、「ぷ」だけのページが続いているせいか、「読み聞かせをするのが難しい」「どうやって読むの〜?」と、よく聞かれます。
未だに私も、読むたびに違い、読み方は定まっていません。
でも、だからこそ、「聞いている子どもたちを笑わせてやるぞ!」と、おふくさんになった気分で楽しんで読んで欲しいページです。

「笑う門には福来たる」
いっぱい読んで、いっぱい笑って、いっぱい「福」を取り込んでくださいね。

───ありがとうございました!

 

▼最後に、絵本ナビへ寄せられたたくさんのユーザーレビューの中から、ピックアップしてご紹介します!


ママ鬼反省!

最近毎日怒ってばかりでそういえば全然笑っていなかった私。
あちゃーこの鬼って私のことだ。
3歳の息子は鬼ママが怒ってもどこ吹く風。
わざとふざけて私を笑わせようとする始末。
これってまるでおふくさんたちと同じだ!!
息子は鬼ママをどうやって笑わせようかともしかして色々考えているのかしら?
こんど鬼ママになってしまったら一緒ににらめっこして負けてみようかな。
福々しいおふくさんたちの絵を見るとほこほこ幸せな気持ちになって鬼ママはどこかにとんでいってしまうのでした。

(うさごんさん 30代・ママ 男の子3歳)
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ぷくー!

2歳の娘に読むには、ちょっと長いかな?どんな反応するかな?とドキドキしながら読み聞かせてみました。
前半は興味があるのかないのか、まったく無反応。
でも最後の「ぷ!ぷー!ぷくー!」でニコー!!
すぐに「もう1回!」となり、今ではこれ読んでとよく持ってくる1冊になりました。
おふくさんたちのやわらかい顔立ちが愛らしく、ほほえましい絵本です。

(ろーれるさん 40代・ママ 女の子2歳)
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みんな ふくふく まいにち にこにこ

日本には四季折々の行事とか風習があって、時代がどんなに変わって、それは大事にしたいと思います。
日本の絵本はそんな文化を大切に守ってくれているところがあって、子どもたちにもわかりやすく描かれているのがうれしい。
この『おふくさん』という絵本もそんな一冊です。
・・・
この絵本の最後に、「笑う門には福来たる」という言葉について作者の服部美法さんのコメントがついています。
 「つらいとき、かなしいときは、みえない おにが」やってくるのだとか。そんな時こそ思いっきり笑おうって。
 こんな楽しいおふくさんたちはきっと私たちの心の中に住んでいるのではないでしょうか。

(夏の雨さん 60代・パパ )

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文・構成: 掛川 晶子 (絵本ナビ編集部)

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服部美法(はっとりみほ)

  • 三重県生まれ。三重大学教育学部卒業。大杉華水氏に師事し、伊勢型紙を学ぶ。子どもの本の専門店「メリーゴーランド」(三重県四日市市)主宰の「絵本塾」に参加。絵本作品に『もりのちいさな はいしゃさん』『もりのちいさな はいしゃさん2 やくそくのおはなみ』『もりのちいさな はいしゃさん3 ワニくんのおてつだい』(文・上平川郁里/山画廊)、『おひなさまたいけんツアー』(文・村中弘美/世界文化社)がある。

作品紹介

おふくさん
おふくさんの試し読みができます!
作:服部 美法
出版社:大日本図書
全ページためしよみ
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