CHILBIEにも登場!『もったいないばあさん』作家・真珠まりこさんへ〜絵本ナビメンバーから『ここが聞きたい!』

PROFILE
真珠まりこ(しんじゅまりこ)
神戸女学院大学、大阪総合デザイン専門学校卒。
主に広告関係のイラストレーターとして活動の後、1994年から約2年間、ニューヨーク、フィラデルフィアに在住。ニューヨークのパーソンズデザイン学校で絵本制作を学び、1998年に「A Pumpkin Story」(Greene Bark Press社)でデビュー。同書は2000年に学習研究社より『かぼちゃものがたり』として出版された。その他の作品に、『ハートリペアショップ ハートの修理屋さん』(岩崎書店)がある。
作品紹介 うごく絵本「CHILBIE」レモンの巻 【DVD】うごく絵本「CHILBIE」
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「もったいないばあさんがくるよ!」 「もったいないばあさんがくるよ!」
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Q.1
もったいないばあさんのモデルは?
「もったいない」という考え方の基本を教えてくれたのは母親だと思うのですが、母親がモデルではありません。
モデルは実は、観音様なのです。
外見的には、「もったいないばあさん」の名前に見合うインパクトのあるキャラクターがよいのでは、と編集の方にアドバイスをいただいて考えていたときに、ちょうど観音様の姿が頭に浮かびました。それは、どこを向いているのかわからないけれども、全部を見ているような、あの目の感じがイメージにぴったりだと思えて。
内面的にも、一見厳しそうだけれども、本当は心にたくさん愛を持っているやさしいおばあさん、というイメージがぴったりだと感じました。
自分がこういう生き方ができたらいいな、という理想像でもあるんです。
Q.2
「もったいないばあさん」を書こうと思ったきっかけは?
当時4歳だった息子に、「もったいない、ってどういう意味?」と聞かれて、一言で説明できなかったことがきっかけです。
その頃よく息子から質問攻めにあっていたのですが、いつもわりと上手に答えられたし、答えを見つけるのも楽しかったんですね。ところが、「もったいない」だけは言葉に詰まって答えられなかった。
どうしてそれを大事に思うのか、というところから説明しないといけないので、ひとことでは言えないんですね。でも説明しなくてはいけないことだし、説明しなければ「もったいない」ということがわからない生活をしてしまっていることに気づいてショックを受けたんです。ごはんを食べ残して、どうしてもったいないのかがわからない。確かに忙しいから、もういいよ、と言ってしまっていたんですよね。大きくなったらどうなるんだろう、と怖くなって。絶対説明しようと思って。
私たちの親の世代って、ものがない世代だったから、食べ物を捨てるなんてもったいない、と心の底から言えたのですが、今の親の世代はライフスタイルが変化していて、あまり実感がないんですよね。
子どもにいろんなことを説明するときに絵本を使うことが多かったのですが、「もったいない」を説明するのにちょうどいい絵本がなかったんです。なら私が作ろうか、とちょっと考えてみたら、さーっとお話が出来てしまいました。もったいないことをしていると、もったいないばあさんがやってくる・・・。説教くさくなくて、面白い絵本にしたかったんです。
Q.3
「もったいないばあさん」の服装や小物に裏話はありますか?
かんざしは、七五三のときにもらったかんざしを気に入って今でも持っている、という設定です。ケチではなくて、物持ちがよくて好きだから愛着をもって使っているんです。
首にまいているスカーフは、フロシキとしても使います。なんでも包んで帰れるように。
もんぺをはいているのは、動きやすいから。よく動くからやせ型です。
つえは・・・転ばぬ先の杖、みたいな意味で(笑)。
Q.4
真珠先生が最ももったいないと感じていることは何ですか?
戦争です。
もったいないばあさんは、知恵を伝えないことがもったいないと思っています。
知恵があるほど、ゴミもお宝にかわるから。
Q.5
真珠先生が「これだけはゆるして!」という無駄は何ですか?
仕事柄、紙ごみがたくさん出てしまって…
子どもが、お母さんだってもったいないことしてるじゃない、と言います(笑)
リサイクルに出しているんですけども。
Q.6
「もったいない」という言葉を通して、今の子ども達に伝えたいことは何ですか?
命の大切さです。
「もったいない」という言葉は、もとは仏教の教えで、命の大切さを表す言葉だそうです。
CHILBIEで作品が映像化された感想、こだわった点は?
作品が動いているのは嬉しいですね。CHILBIEの制作では、スタッフの方々が私の意向を聞いてくれて、どんな映像にしていくかを一緒に考えてくださり、納得のいく作品ができました。
子どもの声は、イメージどおり。横につきっきりで指導しました。(実は声の出演は真珠さんの息子さん!)
おばあさんの声は、一見厳しいんだけれど本当は愛に満ちていてやさしいんだよ、という雰囲気がよくでていると思います。
絵本ナビのサイトをご覧の皆さんに一言お願いします!
応援していただいてありがとうございます。
「もったいないばあさん」だけではなく、他の本もぜひ読んでみてくださいね(笑)。
「もったいないばあさん」とは全然違うタッチの本もありますが、それぞれの面白さがあって、すべて大好きな作品です。
絵本とは別の楽しみ方ができる、「うごく絵本チルビー」を観てみよう!



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