宮沢賢治の絵本風の又三郎

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作品情報発行日： 2019年10月 ISBN： 9784895881449

この作品が含まれるテーマ

風をかんじる絵本

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「宮沢賢治の絵本」シリーズ

「どっどどどどうど　どどうど　どどう…」という不思議な書き出しとともに、ある日、山の小学校にひとりの少年が転向してくる。それは風の精霊なのか。ガラスのマントで飛び立つ少年の姿が鮮烈な印象を残す。
銀河鉄道とともに賢治の代表作と言える作品。

子どもだけが感じることのできる”幻想”が良く描かれています

又三郎と呼ばれる三郎が、この本では上品な、とてもきれいな男の子として描かれている。そして感情を強く出さないその表情、そこにまず魅かれた。
緑の大変美しいシーンが続く中、三郎たちがトラブルに巻き込まれるなんべんかのシーンの暗さとのコントラストもとても印象に残る。
子どもたちにとってここで起きたすべてはほんとうのことなんだろう。

ラストのシーンは、ロングショットで雄大な自然が描かれており、その中で飛び交う風の軽やかさが感じられて、読後感をより一層さわやかなものにしていると思う。
（ヨチヨチパパさん　50代・パパ　男の子14歳、女の子11歳）