
工作が大好きな主人公板図良(いたずら)さんは、いつもイタズラばかりしています。あまりにもいたずらが過ぎるので、ある朝起きてくるとお母さんに変わった小学校をすすめられます。その名も「じごく小学校」。なんでも、いたずらっ子や勉強がきらいな子にピッタリだというのです。さっそく体験入学してみるとなんとびっくり。じごく小学校ではイタズラしても先生に怒られずに反対にほめられるのです。
なにをしても怒られない学校に最初はとまどっていた板図良さんでしたが、あまりにもほめられるのでいつしか楽しくなり、つぎつぎといたずらをするようになるのですが、校庭に迷い込んだ犬がイタズラされそうになるのを見つけて……。
イタズラするのが大好きな主人公が、クラスみんながイタズラする様子を見ているうちに、自分が本当に大切にしているものを見つけられる、ちょっぴり怖いけど最後は笑顔になるエンターテイメント読み物です。
おはなしの中に、絵探しやクイズ、迷路なども出てきて、何度読んでもおもしろい工夫もいっぱい。 親子で読んで、クイズを出しあったり、こんなことしていいのか? とかお話しながら読んでも楽しい一冊です。
本作品は、絵本「じごくバス」とのちょっとした関係もあるので読んだことのある方はお楽しみに。

親目線では少し物足りない
子どもにとってはおもしろいお話だったようです。親目線で見ると…。「いたずらが褒められる世界はおかしい」ということをきちんと伝えてくれる内容なのでダメではないのですが、もう少し教訓的な内容がほしくなってしまいました。ほかにも何冊か本が出ているようなので、もう一冊、挑戦してみたいと思います。 (さくらっこママさん 40代・ママ 女の子9歳、男の子7歳)
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