
母鬼とおにぼうは、山のなかでしずかに暮らしていました。ある日、母鬼は、鉄砲の玉が足に当たり、しばらくして死んでしまいました。悲しみにくれたおにぼうは、大岩に母鬼の姿を掘って墓にしました。
しばらくして、おにぼうは、村の子どもたちと一緒に遊ぶようになりました。
ところが、それを知った庄屋は、「おにぼう退治」に出かけます。大変な目にあったおにぼうは、それからは山のなかでひっそりとひとりで暮らすようになりました。
ある日、大雨で村が流されそうになります。そこで、庄屋たちは、力持ちのおにぼうに助けを求めに行きました。おにぼうは、自分が何とかしなければと、大岩を落としてあふれる水をせき止めようとします。おにぼうがありったけの力を込めた瞬間……。
おにぼうと村の子どもたちを通して、心のやさしさ、素直な心の大切さが伝わり、心にジーンとひびきます。

読んでほしい
読み終わって、読んでよかったと心から思った本です。
心優しいおにぼうの気持ちがいたいほど伝わってきて、
うるうるとしてしまいました。
読み聞かせももちろんできますが、
ひとりで読む本としてもおすすめです。
最近児童書に心を奪われています。
子どもたちの心がこういった本で育つんだろうなと
強く思います。 (スケボウさん 40代・ママ 女の子14歳)
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