(1) 特集・・・ 「じごくのそうべえ」シリーズ、4年ぶりの最新刊は『そうべえ ふしぎなりゅうぐうじょう』
1978年に刊行された『じごくのそうべえ』は、桂米朝の高座で名高い上方落語の「地獄八景亡者戯」(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)を題材に、関西弁を駆使して描いた、スケールの大きな落語絵本です。
読みすすめるほどに笑いが止まらなくなるそのストーリーはもちろん、「型絵染(かたえぞめ)」という技法で製作された色鮮やかに描かれた迫力の絵も大きな魅力で、第一回絵本にっぽん賞を受賞し、子どもたちに大人気のロングセラー絵本となっています。
シリーズとしても既刊が4冊出ており、どのお話も絵本ならではの楽しい笑いにあふれています。
そして、待望のシリーズ5作目『そうべえ ふしぎなりゅうぐうじょう』の登場!!いったいどんな内容なのでしょう・・・。
◆最新刊『そうべえ ふしぎなりゅうぐうじょう』ってどんな絵本?
【担当編集の方からコメントをいただきました!】
前作「どろんこそうべえ」から4年、大人気「じごくのそうべえ」シリーズの5作目、最新刊です。上方古典落語をもとに、おなじみそうべえたち4人が大活躍する奇想天外なストーリーの絵本が完成しました。今回は「じごくのそうべえ」以来、33年ぶりに桂米朝師匠にも目を通していただきました。伝統的な型絵染めによるダイナミックで色鮮やかな絵と、関西弁のユーモラスな語りの世界をお楽しみ下さい。読み聞かせにぴったりです。
※ 童心社「そうべえ
ふしぎなりゅうぐうじょう」特集ページはこちら >>>

海になげこまれ、ふか(サメ)から逃れて、そうべえたちがたどりついたのは、海の底の竜宮城。飲めやうたえや、ごちそうでもてなしてくれた乙姫さまは、実はふかの化け者だった!
そうべえたちの運命やいかに!?

今回もお馴染みのそうべえ、歯抜きのしかい、医者のちくあん、やまぶしのふっかいは出会います。
出会って早々、やっぱりえらいことになります。四人まとめて網の中に入れられて、更に「みんなの為にふか(サメ)に食べられてくれ」と海にほうりこまれるんですから!
さぁさぁ、そこからは期待通りのハチャメチャ劇。そうべえの術のおかげで何とかふかから逃れ、行き着いた先は竜宮城。美しい乙姫様さまだと思っていたのは実は・・・。更にその先で出会ったのはかの有名なあの人!!想像できない展開が次々と繰り広げられます。すごいことが起きていてもどこか飄々(ひょうひょう)としている四人の動向はもはやクセになっています。
この様に、お話の展開、テンポの良さは今作でも絶好調なのですが、特に目をひかれるのは美しすぎる場面の数々。海の深い深い藍、さんごじゅばたけの鮮やかな朱。竜宮城の華やかさ・・・。色の幅がぐぐっと増えて、眺めているだけでもうっとりしてしまいます。
目から耳から存分にお楽しみください!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
◆◆ 作者の田島征彦さんが直筆イラストを描いてくださいました!
今回の絵本ナビ特集に寄せて、田島征彦さんが素敵なイラストを描いてくださいました!
「えほんナビのみなさんへ」と入れてくださっています。感激してしまいますね・・・。

◆◆ 田島征彦さんの直筆サイン本の販売です!
◆「じごくのそうべえ」シリーズ、既刊本もご紹介します。
改めて、「じごくのそうべえ」シリーズの内容を、皆さんからの声とともにご紹介していきます。
まとめて読むと、シリーズならではの楽しみ方もたくさん発見できます。とにかく“あの四人”が毎回大活躍するのです。

「とざい、とうざい。かるわざしのそうべえ、一世一代のかるわざでござあい。」綱わたり最中に、綱から落ちてしまった軽業師のそうべえ。気がつくと、そこ
は地獄。火の車にのせられ、山伏のふっかい、歯医者のしかい、医者のちくあんと三途の川をわたってえんま大王の元へ。4人はふんにょうじごくに投げ込まれたり、人呑鬼にのみこまれたりと散々な目に・・・あれ?合っていない?
「そんな あほな」と思わず声に出してしまうような出来事が繰り広げられていきますが、そこは読んでのお楽しみ!

じごくってこわい…はずが、そうべえたちは、えん魔さまや鬼たちのたくらみをことごとくくぐり抜けてしまい、とうとう最後には「うへえ〜」と逆に鬼たちをお手あげにさせてしまい、見ていてスッキリします(^^)
子どもたちが一番好きなシーンが、そうべえたちが大きな鬼の“じんどん鬼”のお腹の中に入って、お腹の中のいろいろなものをいじると、“じんどん鬼”が「ぶうー!!」とへをこいたり、「いたたたたっ!!」と腹痛をおこしたり、「はっ、はっ、はっくしょーーん!!」とくしゃみしたり、「あひゃはははっ!!」と笑い転げたりするシーンで、もう子どもたちは窒息寸前です!!(笑)
(せいたかのっぽさん先生さん 20代・せんせい )
上方落語だけに、テンポの良い言い回しに、読み手の調子も出てきます。
おちも、良かった。大満足でした。将来、孫にも読んでやるよう、今から息子に言い聞かせました。
(アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県青森市 男11歳)

今回も死んで地獄に落ちてしまったそうべえたち!しかしあれやこれやと策をこらして、地獄ととなり合わせの極楽へ入ってしまいます。極楽でもとにかくやりたい放題のそうべえと仲間たち。しまいには“あみださん”も“えんまさん”も地獄も極楽もごっちゃになって…。
地獄のすぐとなりに極楽があることも驚きですが、極楽の美しい事!そして、極楽に行ってもあまりにも自由なそうべえたちのふるまいには、読んでいるこちらが度肝を抜かれ、なんだか概念までごっちゃになってきてしまいます。
個人的には、そうべえたちが前作とは違うかたちで地獄にいってしまうくだりに笑いが止まらなくなります。
絵描きのゆきえもんの存在も気になりますね。

えらいこっちゃ えらいこっちゃ と繰りひろげられるドンちゃん騒ぎが愉快でたまりません。
山伏のふっかいのまじないで、糞尿地獄が閻魔さまごと固まってしまったり(大爆笑!)
ちくあん先生のにおいぶくろで、極楽のあみださんを眠らせてしまったり。
やりたい放題のそうべえたち!4歳の息子も何度も噴き出してました。
(10月さん 30代・ママ 男3歳)

そうべえのもとにやって来たまっくろなうさぎ男は…なんとお月さまの使いでした。病気になってしまったお月さまのため、月へのぼったそうべえたちですが…? 天の川をつなわたり、星座を相手に大立ち回り! 空の上でもやっぱり大騒動になってしまって…。

「とざい、とうざい」一世一代の綱わたりに、またも綱から落ちてしまったかるわざしのそうべえ。間一髪、山伏のふっかい、歯ぬき師のしかい、医者のちくあんの三人に命を助けられ、のんで食べての大宴会に。それをみていたオケラが数をかぞえると、そうべえたちは子どもになって地底の世界へ吸い込まれてしまいます。そうべえたちは、ミミズの結婚式をじゃまするモグラを捕まえてほしいと頼まれますが…。
地獄、極楽、天の川につづき、今度の舞台は地の底! 奇想天外で豪快なストーリーと、子どもになったそうべえたちのしぐさや会話が楽しい本作。一方で、そうべえたちとモグラたち地底の生き物たちとの出会いは、わたしたちが「いのちあるものをたべている」ことを教えてくれます。そうべえの息子、二代目そうべえも最後に立派に登場しますよ!
「じごくのそうべえ」シリーズ一覧はこちら >>>
◆関連商品にも注目!
「じごくのそうべえ」シリーズの世界がそのままかるやすごろくに!確かにすごろくにはぴったりな内容な気がします。
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「じごくのそうべえ一世一代4冊セット」
作・絵:
田島 征彦
出版社:
童心社
税込価格:
¥6,195 (本体価格:¥5,900)
発行日: 2007年05月
「じごくのそうべえ」シリーズの既刊4冊がセットになっていて、
プレゼントにぴったりな商品です。
<セット内容>
『じごくのそうべえ』/『そうべえごくらくへゆく』/『そうべえまっくろけのけ』/『どろんこそうべえ』 |

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「そうべえかるた〔上製版〕」
既刊絵本そうべえシリーズ4巻より、名場面を中心に絵札を選び、
関西弁による読み札のユニークなかるた。あらたに描きおろしたイラスト12点を含む。
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◆田島征彦 絵本の世界
田島征彦さんの他の作品もご紹介します。
(田島征彦さんは、絵本作家の田島征三さんと双子でいらっしゃいます!)

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「祇園祭 新版」
千年の歴史の息吹きを伝える祗園祭の壮麗な世界を支える人びとの心意気。
第6回世界絵本原画展金牌受賞作品。

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田島征彦さんの作品一覧はこちら >>>
(2) 今週の「まなびナビ」
◆まなびナビの「まなびのヒント」
◆まなびナビ編集部おすすめの本
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大切な夏の思い出、親子で絵日記に残そう
「夏のおけいこ帳
/ はじめてみようよえにっき 新装版」
幼児にとって、毎日の生活は新しい発見の連続!
素直な目と感性でとらえたものごとを絵日記に描くことで、表現する力をみにつけてみてはいかが
ですか。(編集部:高橋政俊)
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子どもの好奇心に応えてあげたい!とってもかわいい図鑑えほん
「これなぁに?ずかん
えいごつき おそとへん」
「これ、なぁに?」が始まったお子さんのファースト図鑑に。
乗り物、動物、街、公園など子どもの生活に身近な物の名前が満載です。ポップなイラスト、
絵本としても楽しめます!(編集部:竹原雅子)
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(3) 絵本クイズ・・・クイズに答えてポイントゲット!!
前回は、「おたすけこびと」シリーズの最新刊『おたすけこびとのまいごさがし』からの出題でした。
今回初めて登場した「はたらく車」とは・・・
・・・Cのきゅうきゅう車、でした。
さぁ、今週の問題です。
正解者の中から抽選で
1名様に絵本ナビポイント500ポイントプレゼント
20名様に絵本ナビポイント50ポイントプレゼント
しちゃいます!!
【問題】 (難易度★☆☆☆☆
)
おなじみそうべえ達の、ドキドキワクワク、愉快痛快な物語 『そうべえ ふしぎなりゅうぐうじょう』。
そうべえ達が乗っている船、帆があがっても全く動きません。どうしてだと、みんなは言っているのでしょう?
(ヒント:試し読みページを見てみてね)
前回のクイズのポイント獲得当選者はこちらの方々です。
☆1等(1名様)☆ 500ポイント進呈
「ともすけちゃん」さん
☆2等(20名様)☆ 50ポイント進呈
「Cocoa1201」さん、「hanimaru3jp」さん、「Love−Music」さん、「OKA」さん、「RYUSAI」さん、
「アダム&デヴ」さん、「いちがつにがつ」さん、「ウッドスリー」さん、「サイファ」さん、「しろこぐまちゃん」さん、
「ススワタリ」さん、「マメッキョ」さん、「メアリーチャン」さん、「やっとこじいじ」さん、「ゆいぷぅママ」さん、
「よみきかせおばさん」さん、「リボリボン」さん、「沙綾」さん、「四パパ」さん、「夕璃」さん
また次回もお楽しみに!
(4) 編集後記
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