男の子に負けないくらい活発でお転婆。 ふだんは短い髪の毛が一番!と思ってる女の子でも 一度は風になびくさらさらとしたロングヘアに憧れたことがあるはず。
この絵本の主人公、短いおかっぱのまあちゃんもそんなひとり。 でも、負けず嫌いなまあちゃんのことです。ふつうのロングヘアなんか興味ないみたい。 お友だちのはあちゃんとみいちゃんが、「せなかが ぜーんぶ かくれるくらい」髪の毛を伸ばすと宣言すると、「なーんだ、あんたたち たったのそれしか のばさないの? あたしなんかね、もっと ずっと のばすんだから」二人に絶対負けたくないもんだから、まあちゃんは次から次へと驚きのロングヘア活用術を得意気に展開するのです。もう、その独創的で可笑しなことといったら・・・! 橋の上から餌をつけた長い、長い、長〜いおさげをたらして、川のお魚を釣ってみたり、長い、長い、長〜い髪の毛をぐるんぐるんにのりまきみたく体中に巻きつけて寝袋のかわりにして木の上で寝てみたり、さらには・・・。ムクムクと終わることなく膨らんでいく自由な発想と想像力に読者はすっかりまあちゃんのとりこになってしまうことでしょう。
女の子三人が集まって「ああでもない」「こうでもない」と髪の毛論争に夢中になっている様子がもう本当に可愛らしくて仕方がないのです。ロングヘアの子もロングヘアにしたい子も、できない子もうっとりワクワクしてしまう素敵な絵本です。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
髪の短いまあちゃんは、友達に髪をずうーっとのばすよといいました。「へえ、どれくらい?」ときかれて、まあちゃんの想像の世界が広がっていきます。ユーモアに富んだ絵本。
【一宮図書館 早川さん】 お友達が髪を長く伸ばすと聞いたまあちゃんは、自分も長く伸ばした髪でどうするか、想像力豊かに語ります。まあちゃんの想像力、夢見る心は、忘れかけていた子どもの頃を思い出します。お風呂の中での「まあちゃんごっこ」は楽しいですよ!
無限の想像力!
以前から素敵な本とは聞いていましたが、いざ読んでみるととびきり素敵でした!
もしも髪をとびきり伸ばしたら・・・という空想のストーリーをまあちゃんが活き活きと語ります。現実の世界のシーンは単一色のイラストで、シンプルなのに、空想のシーンはとびきり鮮やかな色彩で描かれ、縦に長く大胆な構図を使ったりと、まるで空想シーンが現実のよう。
でも、子どもの世界はきっとそうなんですよね。現実よりずっと大きな空想の世界での方が活き活きと飛び回れるのかもしれません。
まさに、そんな子どもの世界を絵本にしたら、こんな風になるんだろうなと思います。
女の子の話ですが、3歳の息子もとってもお気に入りです。空想の世界では男の子も女の子も関係ないのかも。
子どものお話は、どれもきっとこんな風に活き活きと壮大なんですね。
何度も何度も読んでますが、これからもいっぱい読んで空想の世界を思う存分生きてほしいなと思います。 (たっちママさん 30代・ママ 男の子3歳)
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