
東京大空襲では、約280機のB29が32万発とも言われる焼夷弾を落として東京を焼き尽くし、およそ10万人もの市民を無差別殺戮しました。5人の空襲体験者の証言は、胸に深く訴えます。焼夷弾の兵器としての残忍さ、当時の小中学生の学校や家での暮らし、疎開先の様子にまで話を広げます。祖父祖母ですら戦争を知らない世代となった今日、この本の存在意義は小さくないといえそうです
「東京スカイツリー」「東京縄文人」につづく、著者の東京シリーズ第3弾は、東京大空襲にまつわるドキュメンタリー作品です。 東京大空襲では、約280機のB29が32万発とも言われる焼夷弾を落として東京を焼き尽くし、およそ10万人もの市民を無差別殺戮しました。広島、長崎への原爆投下による死亡者数が12万人、7万人ですから、ほぼ同等の被害ということもできます。 5人の空襲体験者の証言は、胸に深く訴えます。なんといってもこの証言を、小中学生の読者には読んでほしいです。 焼夷弾の兵器としての残忍さ、当時の小中学生の学校や家での暮らし、疎開先の様子にまで話を広げます。 おじいちゃんおばあちゃんですら戦争を知らない世代となった今日、この本の存在意義は小さくないといえそうです。

言いようのない悲しみと怒りと
戦後80年ということで、いろんな本を読み、いろんな資料館を訪れ、いろいろな体験者のお話を聞いてきました。
東京大空襲・戦災資料センターもそのひとつですが、そこで体験者ののお話とともに出会った本です。
時には自らを守るために、防空壕の扉を開けなかったというつらい話もあります。
アメリカの大空襲は、民間人を主に攻撃対象とした国際法違反だという話もあります。
いや、日本も酷いことをしたのだという、ひがいしゃとしてではばく、戦争の理不尽さを語る話もあります。
どれもこれも、反戦につながっていくものだと思います。
つらいけれど、貴重な一冊です。
(ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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