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小さい魔女と大きい魔女 ローズと汚れた海 |
作品情報
発行日: 2025年09月18日
208ページ |
病や災害、自然界の万象を司る魔女たちが年に一度、それぞれの活動を報告しあう集会「ワルプルギスの夜」。しかし、今年は魔女たちの顔色が優れない。聞けば、氷の魔女は北極の氷が勝手に溶けだしたと嘆き、雨降らしの魔女は降雨の魔法が効かなくなったと苛立ち、嵐の魔女は竜巻がひとりでにおこると狼狽している。どうやら病の魔女たちが苦戦している間に増えすぎた人間たちの活動が原因らしい。集会は一転、対策会議に。「本来なら、病や災害の力で人間を減らすところだが、それを待っていたら、この星の方が先にダメになってしまう」そのとき、集会の隅で小さくなっていた見習い魔女が声をあげる。「私に、自然を取りもどすお手伝いをさせてください!」何を馬鹿なと舌打ちする魔女たちだが、魔女のお頭の「我々魔女はこの星の自然と共にあるもの。優先すべきは自然の異変を止めることじゃ」という言葉で、不承不承、人間達の元へと飛び立っていく。一方、新たな「病の魔女」も活動を始め……。「病気の魔女と薬の魔女」シリーズで医学とファンタジーを融合させた著者が新たに紡ぐのは、ほうきに乗り、とんがり帽子をかぶって環境問題に立ち向かう魔女たちの物語。 |
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