
アスリートの「こころ」の悩みは、成長の糧になる! スポーツ心理学の最前線で活躍する専門家が、 競技者を悩ませる「こころ」の問題への対処法をわかりやすく解説。 パフォーマンスの向上や試合場面での実力発揮に役立つ メンタルトレーニングの技法について、具体的な事例・テーマに沿って紹介します。 [具体例→理論の解説→その後→チェックポイント]という流れで、 「正しい知識」とともに「役に立つ知識」が身につく一冊です。
<自分はメンタルが「弱い」と考えているアスリートは相対的に多く、 「人並だ、普通だ」と答えるアスリートよりも多いという特徴があります。 ……いずれにせよアスリートの場合、メンタルが弱いというのは ネガティブな意味合いではなく、心理面にさらに伸びしろ(成長の余地)がある と考えて対応するのがよいと考えられます>【本書より】
【本書内より紹介】
「第2章 自己への気づきを深めるアセンスメント」 <フィジカル面は客観的な把握が可能である一方で、単に測定するだけではトレーニング効果を見込めません。しかし心理面に関しては測定を通じて自己理解を深めることで、それがメンタル面の強化につながるといった特徴を指摘することができるかもしれません。そのためにも、アスリートの話を傾聴し、アスリートとの共同作業を通じて、彼らが自己発見的に競技生活を送り、全うできるよう支援することが重要と思われます。> 「第3章 行動変容のための目標設定」 <心理学では、やる気を動機づけの視点から科学的に分析することが可能です。やる気は気分に属するもので変わりやすいものです。例えば指導者の鼓舞で一時的に選手がやる気になったとしても、次の日に嫌なことがあればやる気はなくなってしまうかもしれません。一方、動機づけは行動を支える理由や根拠であり、動機づけが明確になれば、どんなときでも行動は喚起され、強化され、維持されます。極論すれば、やる気がなくても動機づけがはっきりしていれば行動は不変です。> 「第4章 あがりの予防と対処法」 <「大事な試合になると緊張してしまってうまくいきません……」というアスリートの声を紹介し、ここには「緊張=悪」という誤解やとらわれがあることに触れました。あがりの問題を考える際には、それぞれのアスリートごとに、緊張や興奮の状態の至適水準が異なることを理解し、「緊張=悪」ではなくパフォーマンスとの関係で判断することが重要です。>
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