
「みなさん、ようこそ、わがサーカスへ。いまからすばらしいショーのかずかずをごらんにいれます。 まず最初に世界一おかしいピエロとがんこなロバでございます」と言って、サーカスのオーナーは、むちをならしました。 ところが、ピエロもロバもすこしも動きません。 オーナーが「いつものようにとびはねるんだ!」と大声でどなると、ピエロは「いやだ」と言いました。 ピエロとロバとそのなかまたちは、ウソだらけのサーカスをやめ、いっしょに連れ立ちます。 そしていままでにないショーをつくろうと……。世界で愛され読みつがれる傑作絵本。 ほほえましくもたくましい自由へ賛歌です。詩人アーサー・ビナードの翻訳でお届けします。

うそのサーカスだったの?
「みなさん、ようこそ、わがサーカスへ。いまからすばらしいショーのかずかずをごらんにいれます。
まず最初に世界一おかしいピエロとがんこなロバでございます。」
と、サーカスのオーナーに紹介されて登場しましたが、ピエロもロバも動こうとしません。そのうえ、ウマも、キリンもライオン、イヌも、本当のサーカスをするのだと、みんなで出て行ってしまいました。
まずは、みんなで働いてお金を貯めてテントを買うところから始めるのですから、なかなかしっかりしたものです。それぞれの特技を、そのまま生かしてプログラムを組み立てるというから、奥が深いですね。
黒い縁でかたどられた登場者たちの絵の描き方から、強い心を感じることができました。 (おしんさん 50代・ママ )
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