朝、学校へ行くまみこは、玄関を出る時に、それはそれは嬉しそうな顔で言うのです。
「きょうはなんのひだか、しってるの?……しらなきゃかいだん三だんめ」
なんでしょう、この謎めいた言葉は。まみこが学校へ行ってしまうと、おかあさんはすぐに階段の三段目に赤いひもを結んだ手紙を見つけます。
「ケーキのはこをごらんなさい」
箱の中にはまた次の手紙、次の手紙を見つけると、またまた次の手紙。まみこの好きな絵本の中、金魚の池、音楽も時々おさらいなさい、めったに気がつかないところ……段々と探す場所もむずかしくなってくるみたい。おかあさんは家中いったりきたり、2階へあがったり、1階へおりたり。とうとうおとうさんにも電話して。まみこはいったい何をしたかったのでしょう。
でもね、おとうさんが会社から帰ってきて、居間に親子3人が揃った時、その秘密と答えがわかるんですよ。さらにまみこへのサプライズまで……!
おかあさんにとっても、まみこにとっても、なんだか長い長い一日だったのでしょうね。でも、本当に素敵な日。まみこがおとうさんとおかあさんを思い、おとうさんとおかあさんがまみこを思い。そのお互いを思うあたたかい心は、読者にだって存分に伝わってきますよね。瀬田貞二さんの文章と林明子さんの絵で味わう、極上の家族の物語。今度は誰の立場になって読んでみようかな。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
朝、学校に行くまみこはおかあさんに、「きょうはなんのひだか、しってるの?……しらなきゃかいだん三だんめ」と謎のことばを残して玄関をでていきました。おかあさんが階段を見ると、そこには赤いひもで結ばれた手紙がありました。手紙には「ケーキのはこをごらんなさい」と書いてありました。箱の中にはまた手紙……。次々と手紙を見つけていったお母さんが最後に見つけたものは?親と子の間に流れる温かい心づかいを描いています。
まさに今日
長女(現在7歳)が5,6歳のときに図書館で
何度か借りて読んだ本で、
親子ともどもとても気に入っていました。
水曜日の夕食後、
「ぜったい部屋を覗かないで!」
といってなにやら一生懸命になにかをしていると思ったら、
翌日の私たち夫婦の10年目の結婚記念日のために、
この本を真似て、せっせと宝探しを作っているのでした・・・。
「明日の朝になってパパとみてね」
と言っていたけど、0時をまわったからいいかナ?
と思い、こっそり宝探しを始めてみました。
机の引き出し、冷蔵庫、ピアノの中、レゴのうちの中、本棚、洗面所・・・
最後は大好きなバムケロシリーズの絵本の中に、
「ママパパ、けっこんきねんびおめでとう!」で始まる
私たちへの感謝をつづったお手紙が。
嬉しくて嬉しくて、真夜中ひとり泣きました。
最近ぐっと大人びて
生意気な事ばかり言うようになった長女に
私も小言ばかりだった最近・・・ごめんね。
ありがとう。
これ以上、幸せで可愛いプレゼントは、他にありません。
これまでは図書館で借りてしか読んでいませんでしたが、
すぐに買おうと思いました。
親子共々、一生宝物の絵本になりそうです。 (gallowayさん 30代・ママ 女の子7歳、女の子5歳)
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