「どうってことないから、気にしないで」 「どうしようもないことさ」 「やってもむだだね」
みんなは言う。でも、やってみなくちゃわからないし、できることだってあるはずだ。とっても小さいものが大きいものを動かすことだって、あるんだよ。
「ほんとにかなしいね」
怖いし、どうしていいかわらないし、腹も立つ。でも、ほんの少しの希望があったとしたら、持ち続けた方がいい。友だちだって助けてくれる。うまくいかなかったとしても、またやり直すんだ。なんどでも、なんどでも。やがて……。
ジョー・バイデン大統領の就任式で自作の詩「わたしたちの登る丘」を朗読した詩人アマンダ・ゴーマンと、コルデコット賞を受賞したイラストレーターのクリスチャン・ロビンソンが生み出した絵本に込められているのは、時代を超えた希望のメッセージ。
小さな男の子の信念が、まわりを少しずつ変えていく力となっていく。私たちが今感じている嘆きやあきらめ、孤独や無力感。そういうものに、ゆっくりとじわじわ、でもしっかりと言葉が響いてくるのです。そのささやかで揺るぎない行動に、心を動かされるのです。どうかこの絵本が、子どもたちの、そして多くの大人たちの「勇気」となっていきますように。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ジョー・バイデン大統領の就任式で自作の詩「わたしたちの登る丘」を朗読した詩人アマンダ・ゴーマンと、コルデコット賞を受賞したイラストレーターのクリスチャン・ロビンソンが、時代を超えた希望のメッセージを生み出しました。 男の子の信念と友だちの助けが、周りを少しずつ変える力となっていく。孤独、嘆き、あきらめ…それでも希望を捨てずに夢をもつこと。子どもだけでなく大人にも通じるテーマを描いた絵本です。
あきらめてしまったら、何も変わらない
何事もあきらめてしまったら、何も変わらない。
何かを始めなければ、何も変わらない。
待っているだけでは、何も変わらない。
前向きに行動する決意と、改革に向かおうという呼びかけに、所信表明のような鼓動があります。
バイデン大統領の就任式で朗読された詩だということなので、政治的でメッセージ性の強い言葉たちですが、人間一人ひとりを鼓舞する絵本として受け取りたいと思います。
クリスチャン・ロビンソンの描く素敵な貼り絵の主人公は少年です。
大人もまだまだ老獪であってはいけません。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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