
ある農場に小さなめんどりがいました。このめんどりは何でもよく食べるので、ずんずん大きくなりました。
その様子を丘の上から見ていたのは、お腹を空かせたきつねです。めんどりは、小屋から出てくるたびに前の日よりも大きくなっていくのです。めんどりを食べてやろうと農場に近づくきつねですが、ふと思います。
「まてよ、あしたになれば、めんどりは もっと おおきくなるかもしれないぞ」
きつねはぺこぺこでぺしゃんこのお腹のまま、その時を待つことにしますが……!?
イギリスで子どもたちに大人気。2002年ケイト・グリーナウェイ賞にノミネートされたこの作品。なんといっても読者の予想を鮮やかに裏切る最後の場面にびっくり!
のんびり食欲を満たしながらどんどん大きくなっていくめんどりと、いつかいつかと我慢しながらじっと様子を見守るきつね。その関係性にハラハラしながら、いったいどんな結末が待っているというのでしょう。絵本だからこそ味わえる驚きと痛快な面白さを楽しんでくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)

ケイト・グリーナウェイ賞ノミネート作品(2002年) 意外な結末にびっくり!イギリス発のユーモアにあふれたおはなし
あるところに、くいしんぼうのめんどりがいました。 好き嫌いを言わず、なんでもよく食べるので、ずんずん大きくなっていきます。 一方、丘の上には、痩せ細ったキツネが一匹。おなかをすかせたキツネは、めんどりを食べてやろうと近づきますが、思いとどまります。
―もう少し待てば、めんどりはもっと大きくなるぞ!―
がまんを重ねたキツネは、あるひ、今日がその日だと猛突進!鶏小屋の窓を突き破って飛び込みます! さあ、食べられちゃうの?めんどりさん!!
担当編集者より 2002年にイギリスで最も売れた作品のトップ5にランクインしたというこの作品は、子どもたちに大人気となりました。私たちのステレオタイプな思い込みをバーンと一瞬で打ち砕くラストがすごいです!

びっくり仰天
結末を知ったら唖然とさせられるお話です。
この絵本は、絶対に風刺絵本ですよね。
何を揶揄しているのかを考えると、面白い絵本ですよね。
何しろありえない、常識破りですから。
ここから先は、どうしてもネタバレになってしまいます。
食欲旺盛なめんどりと、それを狙うきつねのお話です。
きつねは、めんどりが大きくなってから食べてやろうと考えました。
めんどりは大きくなっていきます。
きつねは空腹を我慢します。
めんどりはどんどん大きくなっていきます。
きつねはさらに空腹感が大きくなっていきます。
めんどりはとてつもなく大きくなりました。
きつねは我慢しきれなくなって、めんどりがいる農場を襲います。
きつねはどうなってしまったでしょうか。
ギリギリでネタバレを回避できたでしょうか。
この絵本から学ぶことも多いのではないかと思います。
何を考えるかは、読む人におまかせですね。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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