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絵本『ねこさんかぞくのみどりのカーテン』
津田直美さんのお庭より

「緑のカーテン」という言葉を聞いたことありますか?

暑い夏、窓辺をつる植物でおおうことで、太陽の光をさえぎり、空気をひやして、
涼しく過ごす生活の知恵、それが「緑のカーテン」です。
人が汗をかいて体温を下げるように、植物も暑いときに地中から多くの水分を吸い上げて
葉っぱから蒸発させるそうです。その「蒸散作用」が、カーテンの内側の温度上昇を
おさえてくれるのですね。

クーラーの使用を大きく減らせるため、CO2が削除できるのと同時に都会のヒートアイランド
現象も緩和できるのだそうです。
地球の温暖化問題への関心とともに、学校や公共施設でも「緑のカーテン」の活動は
広がりを見せているそうですよ。


さて、そんな「緑のカーテン」をテーマにした一冊の絵本が発売されました。
こちらです↓
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ねこさんかぞくのみどりのカーテン」 津田直美 作 ブロンズ新社

「育てた時の楽しさや感動が素直に伝わってくるような絵本がつくりたいな・・・」
ブロンズ新社の山縣さん(編集者)が声を掛けられたのが絵本作家の津田直美さん。
津田さんは昔から植物を育てるのが大好きで、今までの作品の中にもたくさんその様子が
登場していたそうですよ。

この作品も、実際に津田さんのおうちでご家族と一緒につくった「みどりのカーテン」体験をもとに、ねこさん家族の楽しいおはなしとして描かれたものなのだそうです。
(※この作品は「NPO法人緑のカーテン応援団」の監修を受けています。)


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今回は、ちょっとでも「カーテンづくり」の楽しさが伝わればと
津田直美さんが絵本ナビ読者の皆さんへのメッセージとともに
ご家庭でのカーテン作りの様子をちらっとお写真付きでご紹介してくださいます!!
まるで絵本の中の「ねこさんかぞく」そのままの雰囲気に、嬉しくなってしまいますよ・・・。


■ 津田直美さんから絵本ナビ読者の方へメッセージを書いて下さいました!     


「 地球温暖化とか、エコとか、そんなの知らない、聞いたことないと言う人など、今どこにもいなくなったと思いますが、それでも、では自分にできることは何かとか、どうやって子供に教えようかとか、何となく漠然と思うけれど具体的に何をするか分からないと思ってらっしゃる方は多いと思います。小さなお子さんのいるご家庭ならなおさら。

私の子供は小学校2年生と保育園の年長さん。
難しい説明よりもまず、何やらやっているぞー、っと興味を持ってくれて、それがどうやら地球環境のためにもなるらしい!ということを生活の中で身を以て体験してほしい。

 というわけで、毎日毎日のお水やりが、自然と楽しくなるように、カーテンそのもの以外にも、子供にも辛抱できる期間で、容易く手に入れられる収穫やイベントのある植物を取り入れて、『いろいろやってるうちにいつの間にやらみどりのカーテン!!!』(ながい!!)をテーマにこの本を作ってみました。
お子さん達と楽しみながら、ぜひみどりのカーテン作り、チャレンジしてみて下さい。

みどりのカーテン応援団の方のホームページも合わせてご覧ください! 」

                                           <津田直美さんより>

「NPO法人緑のカーテン応援団」
板橋区の小学校で緑のカーテン作りがきっかけとなって集まった人々、企業、学校関係が
立ち上げた団体です。緑のカーテンの普及をめざして、学校の子ども達や一般家庭などに
育成指導などを行っているそうです。
★ご興味を持たれた方はこちらのHPも是非ご覧ください!
緑のカーテンコミュニティサイト>>>

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こちらは、絵本の監修もしてくださった「NPO法人緑のカーテン応援団」の
理事でもある、菊本るり子先生の「緑のカーテン」。
菊本先生のブログ「緑のカーテンのある暮らし」もご覧ください。こちら>>>


■ 津田さんのお庭で生き生きと育つ野菜たち!                     

津田さんのご家庭で育つ植物の様子のお写真を、御本人の丁寧なコメントと共に!
お写真はこの絵本をつくる為に資料用として撮られたものなので、アップのものが多く、
「みどりのカーテン」全体の写真がなかなかなかったそうなのですが、
ちょっとでもその楽しさが伝われば・・・と今回ご協力くださいました。
お楽しみください。


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カーテン用の種をまく時に、収穫のはやい簡単にできる植物を一緒にまくと、
子供があきないのです。
本には全て単独でもカーテンになるようなものに限定して書きましたが、
二十日大根を一緒に育てるというのも一つの手。
文字どおり20日もあれば収穫できます。
発芽温度の高く、なかなか芽を出さないゴーヤーやヘチマをよそに、ぐんぐん大きくなって、気の短い子供達も毎朝楽しみに水やりできます。
自分で育てた大切な赤い実。大根サラダが食べられるようになりました。


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こちらも二十日大根と、ミニにんじん。
「かわいそうだよー」と、間引きができないのは私の遺伝子のせい??
結果的には、人参は失敗でしたが、それもまた勉強ということで...。

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きゅうりも単独でカーテンにするには向かないですが、一緒に育てると早くから収穫できて子供が喜びます。
みどりのカーテンの機能としては、多分蒸散のことなど考えるとゴーヤーが一番向いていると思いますが、私的にはほんの数本のゴーヤーを植えるとできる想像以上の数のゴーヤーの実を消費するのはかなり至難の業で...。
機能性とお楽しみの部分で満足できるのには、ヘチマときゅうりのカーテンがベストかなと思っています。


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またしてもおまけの写真でごめんなさい。
大好きなお豆類もカーテンが本格的に茂ってくる前にもチベーションを高めてくれる絶好の植物。これらの収穫が終わる頃になると、ようやく夏も本番。カーテンも本格的に育ち始めます。


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カーテンの下で涼しく過ごしながら昨年の夏はイタリアトマトの収穫。


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ドンコ椎茸。
ついでにこんなものもやってみました。日陰ならではの植物かなっと思
いまして。いくらみどりのカーテンの下でもさすがに夏には収穫できず。
残念(あたりまえ?)


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カーテンのお手入れや水やりをするはずが、いつもこんなこと
に...。お水やってから遊んでね!!!!

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だからーーー、お水やってから遊んでねってば!!


■ 編集を担当された山縣さんからもコメントを頂きました!                      


「みどりのカーテンの絵本を作りたい・・できれば単なる実用書という形でない、
育てた時の楽しさや感動が素直に伝わってくるようなものがいいな」
と思ったとき、頭にうかんだのは津田直美さん。
むかしから植物を育てるのが大好きで、著作の中でもしばしばチャーミングなイラストと一緒に、
その楽しさを紹介されていました。
絵本の依頼をさせていただいた時、
「これで堂々と、お仕事よ!ってたくさん植物が育てられる!」と
とても喜んでくださったのをおぼえています。
もちろん担当の私もカーテンづくりをしました。
津田さんと違って、植物音痴の私でしたが
とても楽しくゴーヤーやインゲンを育て、涼しさとおいしさを味わいましたから
園芸初心者の方もどうぞチャレンジしてみてくださいね。
私は今年も、カーテンづくり、はじめています。
                                 <ブロンズ新社 山縣さんより>


地球温暖化、エコ・・・と聞くとちょっと大変そうなイメージもありますが、
こうして実際にお子様と楽しまれている様子や、つやつやで美味しそうなお野菜を
見てしまうと「やってみたい!育ててみたい!」と思ってしまいますね。

梅雨前に植えれば、夏のカーテンにまだ間に合うそうです!
今からはじめるなら、少し育った苗から育てるのがオススメだそう。
是非実際に試されて、しレビューをお寄せくださいね。楽しみにしています。

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