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2008年11月28日

しかけ絵本作家デビッド・A・カーターの魅力!

絵本ナビでは特集を組みながら、たくさんのしかけ絵本をご紹介しています。
その中から、こんな作品をご覧になった事はありますか?

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あかまるちゃん

可愛らしいネーミングの入ったこの表紙を開けると、
想像を超えた形としかけが次々と飛び出してきます。
その数々の見事なしかけの中には必ず「あかまる」が隠れているのです。
その「あかまる」を探しながら進んでいくという設定に、子ども達は大喜び。
また、そのセンス抜群の色や形はまさにアート作品。大人をも魅了し続けています。
詳しくはこちら>>>
昨今、精巧なしかけや、派手で華やかなしかけなどが話題をさらい、
賑わっている「しかけ絵本界」、本当に楽しいですね。
でもその中で、ちょっと異色を放っているこの作品。
(続きに「あお2ちゃん」「くろまるちゃん」「きいろしかくちゃん」があります。)
一度目にしたら忘れられない、その卓越したセンスとユーモア感覚溢れるシリーズ、
持ってはいないけど、とても気になっている・・・
という方が多いのではないでしょうか?

絵本ナビでも、この作品の作者デビッド・A・カーターの魅力をもっとお伝えしたい!
そう思い、日本で彼の作品を出版されている大日本絵画さんに
御協力をお願いしました。

早速大日本絵画さんにお邪魔し、
いつもたくさんの楽しいしかけ絵本を紹介して下さる嵐田さんと、
日本語版のデビッド・A・カーターのしかけ絵本の訳と編集を
全て手掛けられてきた北村さんに、
彼の作品について、またその魅力についてなどなど、
沢山のお話をお伺いしてきました!

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デビッド・A・カーター(作品はこちら>>>
1957年生まれ。
現在カルフォルニア州Auburn在住。
1987以来、50~60ものポップアップ絵本を作り続けている。
1988年の「How many Bugs in a Box」(邦訳『はこのなかにはなんびきいるの?』品切れ)
に始まるBugシリーズ(むしむしシリーズ)が各種あわせて600万部を超えるベストセラーとなった。
「One Red Dot」「Blue2」「600Black Spots」(邦訳『あかまるちゃん』『あお2ちゃん』『くろまるちゃん』)
で、2007年ニューヨークタイムズベストイラスト本を受賞している。
最新作は「Yellow Square」(邦訳『きいろいしかくちゃん』)など。
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◆二面性の魅力
まずずらりと並べられた彼の作品を前に、
「デビッド・A・カーターには2面性の魅力があるよね。」と嵐田さん。

改めて作品群を見てびっくりしたのですが、
今話題の「あかまるちゃん」シリーズに代表される、洗練されたアートの様な雰囲気の作品。
一方で「むしむし」シリーズ「しあわせならてをたたこう」などの様にとても可愛らしい雰囲気の作品。
それぞれ好きなしかけ絵本として手に取った事はあったのですが、同じ作者の作品だという事に驚かされます。

ただ、どの作品にも通じる彼の大きな特徴として
絵もしかけも彼自身がつくっているという事があります。
その優れたセンス磨かれた技術を持ってすれば、
イメージする作品を、好きなように作品として再現できているのではないでしょうか。
それでは、それぞれの作品に共通する思いというものはあったのでしょうか?


◆初めて出会った彼の作品は・・・
大日本絵画で紹介されているデビッド・A・カーターの作品を
全て手掛けられてきた編集者の北村さん。

彼の作品を出版するきっかけとなったのが、
今から25~30年前に初めてご覧になったという、
「ほらあなたんけん」「かいがんたんけん」という作品だったそうです。
当時、他のしかけとは一味も二味も違うとても斬新なものを感じられたそうです。

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↑こちらは「かいがんたんけん」。※現在絶版です。

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↑海岸に打ち上げられた流木。めくってみると・・・

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↑えびやざりがに、貝も出てきて。更に貝をめくって・・・。

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↑最後のページにはオチと大胆なしかけも用意されています。

こちらは「ほらあなたんけん」。※現在絶版です。
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↑岩を覗くと、虫がもぞっと動きます!

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↑シンプルでもしかけも絵もセンスを感じます。

2作品とも、ただ驚かすだけのしかけではなく、
例えばめくりしかけの中に更にめくりしかけが用意されていたり、
シンプルなでも、どのページも全部違うしかけになっていたり。
勿論、びっくりさせてくれるページもあります。
このように、同じしかけにも一工夫されていたりして、とてもユーモアセンスを感じられたそうです。
切り絵で表現された絵も、洒落ていますよね。

「是非これを出版したい!」と北村さん。
大日本絵画でのデビッド・A・カーター作品第1号となったそうです。


◆アイデアの根底は・・・?
上記の「ほらあなたんけん」のしかけにも現れていますが、
デビッド・A・カーターのアイデアの根底には、小さい頃の遊びの記憶があったようで・・・?

「彼が小さい頃、一日中外の家の周りで岩や石をひっくり返しては
『中に何が入っているだろう。』とわくわくしながら遊んでいたそうですよ。
ひっくり返して何が見つかるか・・・というその時味わったスリルを、
今度は彼自身がつくった絵本の中で、子ども達に楽しんでもらいたいと考えているようです。」と北村さん。

彼の一番好きな表現に、
「めくりしかけ」があるそうです。
しかけをめくると何かが隠れている・・・。
石をひっくり返すと虫が出てくる・・・。
なるほど、同じ気持ちになりますね。
更に、そのめくった中で何かがもぞっと動いたり、
めくったけど、更にめくるしかけが出てきたり、
めくったら思いもかけない数の虫がいたり。

そんな遊び心を目一杯表現しているのが
「むしむしシリーズ」です。こちら>>>
日本でも人気のシリーズで、数多く出版されていましたが、
原書の出版事情で、現在購入できるものは一部。
(でも、再販に向けて準備中だそうです!近いうちにまた手に入りそうですよ。)

その第1作となっているのがこちら↓
Ehon_23735.jpg
はこのなかにはなんびきいるの?

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↑めくると小さな虫が隠れています!ページごとに数が増えていき・・・。
隠れ方も違うんです。

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↑いたずら心たっぷり!でもこのしかけ、あかまるちゃんにも通じるものがある!?

こんな風に、ストーリー性も持っているので、
絵本の中を巡りながらめくったり、ひっぱたり、探したりしながら、
次のページ、次のページとめくりたくなるのです。

またしかけの種類もバラエティーがとても豊富(ひっぱったり、まわしたり)。
根底に、遊び心、いたずら心、ユーモアがある事を感じずにはいられませんね。
25年位前にデビッドにお会いされたという嵐田さん。
その頃から御本人もとってもユーモアのある楽しいお人柄で
まさに作品のイメージそのままだったそうですよ。

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↑「むしむし」シリーズだけでこんなにたくさん! しかけの種類も本当に豊富。


◆「あかまるちゃん」シリーズ誕生のきっかけは
改めて「あかまるちゃん」の魅力についてお伺いしてみましょう。

この作品を作ろうと思ったきっかけとして、
彼はこの様に語っていたそうです。
「例えば美術館に行った時、彫刻作品などに触りたくてしょうがなかった。
 でも、美術館にあるようなアート作品に触る事は現実的には無理だよね。
 だから、子ども達でも誰でも触れる事のできるアート作品が作ってみようと思ったんだ。」
とてもわかりやすい動機だと思いませんか?

だからこの作品のつくり方としては、
一場面ごとに独立して「面白い形を・・・」とアイデアを練られたそうなんです。
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↑全部で9場面。それぞれがアート作品として独立しています。(飾りたくなりますね。)
どおりで印象もしかけもそれぞれが全く違うはずです。

そしてこの作品のもっと凄いところは、
意外としかけのしくみがシンプルだという事。
今まで培われてきた経験と、センスとを組み合わせながら表現される事によって、
同じしかけでも、印象が全く違うものになるのだという事を証明してくれる様です。

と言いましても、素人の私達にはちょっと見てもその違いがわかりません。
そこで、一番わかりやすいのが
嵐田さんも大きな衝撃を受けたという「くろまるちゃん」からこの場面↓

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最初のページを開いてびっくり!
驚いた後に良く見ると、何と白い紙を切って端をそれぞれのページに貼っているだけ。
「これはユーモアセンスがないと思い浮かばないよね。」と嵐田さん。
「やられたー。」と悔しがる快感もあるんです。
「経済効率は度外視だけどね(笑)。」とは北村さん。
(確かにこのシリーズの制作は本当に大変そう・・・)

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 「くろまるちゃん

◆今までの作品と共通する部分も。
デビッド・A・カーターの作品には2面性の魅力があるとお伝えしました。
確かに、子ども達の遊びの目線に降りたわかりやすい作品と、
アートとも言える洗練された雰囲気の作品の違いがあります。

ところがよく伺ってみると、共通する部分もたくさん浮かび上がってきます。
「あかまるちゃん」シリーズはどの作品も、場面それぞれが独立したところから考えられています。
他のストーリー性のある作品とは違うようにも見えますが、
そこに「あかまるちゃん」が登場する事で、全ての場面がつながっていきます。
探しながら、次へ次へと進みたくなってくるのです。
更に、大きなしかけの中から「あかまるちゃん」を探す行為は
まさに「岩の中に何があるだろう・・・?」というスリル感と同じではないでしょうか!

このシリーズは「アートをもっと身近に!」という彼自信への挑戦でもあり、
また「子ども達に遊んでいる時の感覚と同じような気持ちで楽しんでほしい。」という全作品に共通した願いも感じられる作品なのですね。

全部で5部作なのだそうですよ。
残すは後一作品。果たして完結編は何色?どんな形?
楽しみに待っていましょう。


◆他にも魅力的な作品がたくさん
彼の作品の中でも、現在出版されて販売可能なものは残念ながら限られています。
北村さんも翻訳したい絵本はまだまだあるそうですが、
なかなか実現は難しいそうです。例えば・・・

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↑「I‘m shy」目のところがギョロっと動きます。
大きさも小さくてシンプルだけど、驚きもあります!
実はしかけが単純なほど心をくすぐられる、という心理もありますよね。
あー、これが出版されたら欲しいなぁ・・・。

その他にも「におい」が出るものや「音」が鳴るもの。
アイデアも自由奔放。
そんな遊び心満載のカーターの作品は
言葉もかなり自由奔放だそうで、翻訳作業は毎回大変!?
(日本ではわからないような遊び言葉がいっぱい)
そこに、北村さんご自身の遊び心を取り入れながら翻訳作業をされているそうです。

そんな彼の新作は、ちょっとまた変化球↓
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詳細はこちら>>>

それから、嵐田さんもお気に入りの絵本がこちら

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しあわせならてをたたこう

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↑手をたたく場面では、実際にパチパチ音が出ます!お話会の合間にみんなで歌ったりする時に使われたりして
人気があるそうですよ。


◆しかけの技術を伝える本!
デビッド・A・カーターは、御自身のサイトなどでもしかけ技術の情報を
提供されているそうです。
そして、彼のしかけの技術がぎゅっと詰まったこんな絵本も出ています!

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実物で学ぶしかけ絵本の基礎知識ポップアップ
これはスゴイです!

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しかけのしくみを一つ一つ丁寧に解説。

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こんなしかけも中を覗けるようになっています。

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そのしかけを全部合わせると、こんな画面が出来上がります。
「これを超えるものは今のところないよね。」とお二人。

保育系の先生方や、建築やデザイン関係の方もよく買われています。
こんなに丁寧に書かれていると、何だか作れそうな気がしてきますね。

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「むしむし愛ラブユー」のこんな可愛い場面の・・・

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作られている様子も載っています!

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実物で学ぶ ポップアップを作ろう
誰でも飛び出すカードが作れるようになっているこちらも
とってもオススメです!


◆しかけ絵本の魅力
最後に大日本絵画さんで出されている全しかけ絵本を含めまして
その魅力などを語って頂きました。

大日本絵画で出されたしかけ絵本の
第1作目が1962年「まりとけんのかくれんぼ」です。
(品切れ重版未定です!)

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その魅力は今でも伝わってきますね。

その当時からしかけ絵本は人気があったのでしょうか?
「しかけ絵本というと、例えば絵本の専門店や図書館などでは
絵本として認められない・・・という雰囲気は確かにありましたね。」と嵐田さん。
それでも、実際に手に取って見ている子ども達の喜び様は、
今と全く変わらないそうで、置いてくれていたお店では当時からよく売れていたそうですよ。

どうやら人気は今も昔も変わらないようですね。
それは、実際に手にとって見た方には説明などいらない事実かもしれませんね。

「しかけ絵本というのは、立体的に作られています。
通常の絵本に1次元増えるだけで、こんなにも違う世界の表現が出来るんですね。
例えば、カーターの作品なんかも、360度あちこちから見させる様になっていますよね。」

見せ方次第では、赤ちゃんでも楽しめるしかけ絵本。
(いないいないばあ、の原理と同じですよね。)
楽しめる年齢層がとても幅広いのも大きな魅力の1つかもしれません。

今後も色々なタイプのしかけ絵本が登場するそうで・・・
とても楽しみですね。
ちょっとだけ見せて頂きましたよ!
 
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手を入れて遊ぶ絵本!すごいインパクトです。

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海辺の生き物の鳴き声がかなりの高音質で流れます。癒される・・・。
どちらも来年の出版になるそうです。

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最後に記念にパチリ。
嵐田さん、北村さんお忙しい中、ありがとうございました!!

2008年11月24日

「おでんさむらい ちくわのまき」西村繁男原画展

ブックハウス神保町さんよりイベントのお知らせです。

◆絵本『おでんさむらい ちくわのまき』西村繁男原画展

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おでんさむらい ちくわのまき
作 内田麟太郎  絵 西村繁男  くもん出版

■イベント内容
大人気 痛快時代劇 絵本「おでんさむらい」シリーズ第三弾 販売記念イベントの原画展です。
内田麟太郎先生の描く愉快な主人公 「ひらた・おでん」が江戸の街で大活躍! 
西村繁男先生の独特の質感のにじみのある絵は原画でしか味わえない美しさです。お見逃しなく。

※11月29日(土)は14時から西村先生サイン会&おはなし会を開催します。

■会期:
2008年11月20日(木)~12月28日(日)

■定休日:
毎週水曜日(12月中は年末28日まで休まず営業いたします)

■時間:
午前11時~午後6時30分

■会場:
ブックハウス神保町ギャラリー (東京メトロ・都営地下鉄神保町駅 徒歩1分)

■入場無料

関連URL:http://www.bh-jinbocho.jp
詳細はこちら>>>

2008年11月21日

「ねぎぼうずのあさたろう」アニメ放送開始!記念 特別企画 特集3弾<後編>。

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【後編】

アニメ「ねぎぼうずのあさたろう」を制作されている
キャラクターデザイン・・・稲上晃さん
美術デザイン・・・渡辺佳人さん
色彩設計・・・塚田劭さん

こちらの3人の方にお話を伺いました!
前編からの続きです・・・。(【前編】こちら>>>


前編では、江戸時代末期の時代設定をベースに服装から背景、色彩をつくられる・・・
というお話までご紹介しました。

お話をお伺いしていると、キャラクターデザイン、美術デザイン、色彩設計のお仕事の関わり方がとっても印象的でした。
大まかな流れで言いますと(ざっくりです、すみません!)

●作家さんが書かれたシナリオを元に、演出の方が絵コンテを描かれます。
(ここで既に、キャラクターの表情などの指示が入る事もあるそうです。)
                      ↓
●それを元に作画の方がキャラクターを描かれ、それと共に背景も描かれるそうです。
(例えば宿屋がある、山がある・・・など)
      ↓                         ↓
●背景の制作をされる。             ●キャラクター設計図を描かれる。
(渡辺さん)                       (稲上さん)
      ↓                         ↓
●色彩設計の塚田さんが、その場面の背景・時刻に合わせて色を設定される。
その背景の色に合わせながら、キャラクターの色も設定する。


その場面や背景時刻などに合わせて、キャラクターの色合いも少しずつ変化させていく事で、キャラクターが背景に馴染み雰囲気も創られていくのです。
「自然な画面が出来上がり、そうした作業をされている事が見ている人に気づかれない程、この連携プレーが上手く行っている・・・」という事なのだそうです。
うーん!奥が深いです・・・。


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稲上さんのお仕事は、キャラクターデザイン。
何となくイメージは出来るのですが、では具体的にどんな作業をされているのでしょう?


キャラクターデザインというお仕事
物語に登場するキャラクター(人物、動物、乗り物まで含めて)を全てデザインをします。
例えば人物で言うと、
・ 容姿はどうなのか
・ 性格はどうなのか
・ どんな表情をするのか
・ どんな服装・髪型をしているのか

など、沢山のポイントがあります。
演出家やスタッフの方達と話し合いながらイメージを固めていくそうです。
それを紙の上に絵で表現し、キャラクターを形にしたものが
「キャラクター設計図」というものだそうです。(稲上さんが描かれています。)

↓その貴重なキャラクター設計図を前にお話をして下さいました!!
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その設計図を見ながら、
作画監督さん達始め大勢の原画・動画のアニメーターの方達
(何班にも分かれているそうです!)
が絵コンテをもとに芝居をつけてキャラクターを動かしていくのだそうです。
こうした沢山のアニメーターやスタッフの方達の力が合わさって
初めてキャラクターが生き生きと動き出すのだそうです。


1場面に関わっている人数は・・・
今回いらして下さった稲上さん、渡辺さん、塚田さんは
作品の中の基本的な部分を作っていかれる方達なのだそうです。
その基本形を膨らませていく方達が、作画監督さんや大勢のアニメーターの方達。
その膨らませ方次第で、作品が良くなっていくかどうか決まっていく・・・との事で、
本当に大きなチームワークで1つの作品を創り上げているのだなぁ、と改めて驚かされます。

こうして考えると、数秒の場面に関わっているスタッフの方々、
1つのお話に関わっているスタッフの方々と言うのは・・・
「スゴイ人数だと思いますよ。」(稲上さん)
もう、来週から作品の見え方が変わっちゃいますね!


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主役級の3人「あさたろう・にきち・こもも」のうち、
原作絵本には出てこないオリジナルキャラクター「こももちゃん」
彼女について、少し詳しくお話を聞いてみました!


「こもも」誕生秘話!
あさたろう達が繰り広げる旅物語の道中で、
子どもたちが共感できるようなキャラクターがいるといいね、という話がありました。
男の子の共感できるキャラクターとして、「あさたろう」「にきち」がいます。
それでは、女の子の共感できるキャラクターはどんな子がいいかな?
・・・という所からアイデアが出発したそうです。

原作者飯野和好先生、アニメ制作スタッフにそれぞれお話を持ちかけられ、
また稲上さんにもキャラクターデザインの依頼をされたそうです。
ここで色々な案が出てきながら・・・

最初のイメージとして、
飯野先生が門付け(三味線を持って街角や玄関で弾き語りをする)というスタイルの
提案があったそうです。
そこで稲上さんがラフを起こしながら
飯野先生、スタッフの方々と話合いながらこももちゃんの姿が決定したのです。

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↑こもも「門付け」スタイル!(詳しくはこちら>>>

この設定に決定された時、稲上さんは三味線を描く為に、
実際に三味線を弾かれる方(東映スタッフの方でいらっしゃったそうです!)
に弾き方まで教わってみたり、深川資料館で行われる「新内流し」という三味線の演奏会の
取材をされたりと、結構苦労されたそうですよ。
(何でも実際に感触を味わってから描く・・・という信条が伺えるエピソードですね。)

キャラクター設定としては、
・ 歌が上手くなりたい女の子(イマドキの女の子に共感を得そうですね。)
・ 実は元くの一。何だけど・・・あまり優秀ではなかったみたい。
 (そういえば、既にお話でも何度か術を失敗している姿が放映されてますよね。)
・  グルメ。

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↑こもも「くの一」姿。かわいい。
こもも「忍者学校時代」のエピソードもあるそうで・・・お楽しみ!

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↑手裏剣、剣がこんな形だった事に気が付きましたか?やっぱりかわいい。

こももちゃんに関しては、飯野先生も積極的に色々なご提案をされていたそうで、
アニメ化にあたって本当に楽しんでらっしゃる様子が伺えますね・・・。

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他のキャラクターについても、色々と細かいこだわりがあるようで、
「ねぎぼうずのあさたろう」が更に楽しめる様な見所ポイントを沢山お伺いしました!!


登場するキャラクターの数は郡を抜いて多い作品!
徐々にお気づきの方も多いでしょうが、「ねぎぼうずのあさたろう」には、
毎回新たなキャラクターが凄く沢山登場してきます。
主要キャラクターの他にも、悪者、その子分達、そして町を歩いている人々など・・・

稲上さん曰く「今まで仕事をしてきた中でも一番多くて大変!」だそうです。
お察しします・・・。
そして、その登場人物が全て野菜!(中には加工品や果物も混じっているそうですが)
更に、時代は江戸時代末期!
という訳で、ちらっと登場するだけのキャラクターも
「野菜の設定」「服装・髪型」「身分」「職業」などを全部デザインされているそうです。
(このお話を伺った時点ではまだ1,2話放送直後でしたが、デザインされた人数は既に
100体を超えてらっしゃいました!)

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↑それぞれのキャラクターにはこんなに細かく指示が・・・。
 (後ろの方に見えるのは、キャラクターの背の高さを相対的に表わしているもの!)

キャラクター設計書には、正面・横・後ろの3面図の他にも、
様々な表情集、髪型(こちらも色々な角度から)、小物(くし、かんざし等)のなどや、
着物、その着方まで・・・。
設定(農村、公家、町)によって立ち姿も変えているそうです!!
細かく設定する事によって、作画の方達に指示される意味もあるのですね。


やはりオリジナルキャラクターは大変!
どのキャラクターにも思い入れはあるそうですが、
やはり原作に出てこない、オリジナルキャラクターを生み出される時が一番大変だそうです。
まず野菜の設定(!)から始まる訳ですからね・・・。
「何でも実際に感触を確かめてから」
が信条の稲上さんの頭の中は今、野菜の事で一杯だそうです。
スーパーへ行っても、テレビを見ても、本を見ていても・・・(笑)
まるで野菜博士のよう。(野菜の時代設定もちゃんと調べてあるそうです。)
勿論「ねぎぼうず」も実際に見に行かれたそうですよ。

ちなみに、渡辺さんや塚田さんも頭の中は、幕末で一杯だそうです(笑)。


普通では気が付かないこんな見所に注目!!
稲上さん渾身のオリジナルキャラクターは是非注目したいとこですが、
その他にも細かい部分で実はたくさん見所があるのです・・・。

【1】 刀(かたな)
色々な野菜のキャラクターが登場しますが、それぞれが使っている「刀」。
野菜にちなんで凄く細かい部分まで設定されているのです。
まずあさたろうの刀。
ねぎの茎で出来ているのは何となく気が付かれた方もいるかと思いますが、
なんと刃先がねぎの切り口!になっています。

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↑色々細かく描いてあります・・・。

きゅうべえの刀はきゅうり。やつがしらの親分と子分達の刀はおいもが連なっています(!?)
先週出てきた干し柿達もそういえば・・・。
それから、にきちの刀も要チェックだそうです!

【2】 着物・小物
着物の柄も、みんな野菜にちなんでデザインされています。
更に財布についている飾りもねぎの小口が付いていたりして・・・気になりますねぇ。

稲上さん曰く、「何となく伝わればいいな・・・。」との事です。
細かくチェックされると、実際には鞘に戻らない刀があったりして・・・それもまた気になりますねぇ。

【3】 アウトライン等
絵本での絵の具を重ねていく様な味のある色合いの出し方と、
アニメでの色の表現方法は、当然全く違います。
原作の雰囲気を表現するのにはとても苦労されたそうです。
そこで、線の表現を増やす事で表情を少し複雑にされたりして・・・。

ところが、線を増やしていくという事は、絵を動かすアニメーターの方にとっては
とても大変な作業になっていく一方なのだそうで。

そういう葛藤がありながらも、様々な工夫をされているとの事。
例えばキャラクターの顔のアウトラインは色の付いた線になっています。
また、立体的になるように顔に影が付いています。
そうする事で顔の表情がきりっとしてくるそうです。(・・・本当だ!)

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↑おようちゃんの涙にも指示が・・・。


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実際に「あさたろう」を見ていても、子ども達の反応を見ていても、
改めて思う事は「時代劇っておもしろい!」ということ。
刀を抜く真似をしたり、大笑いをしている子どもの姿を見ていても、
時代劇をすんなり受け入れている事がわかります。

そこで、実際に作っている方々が思う「時代劇の面白さ」を語って頂きました。

こんな所が格好良い!
・ まずやっぱり「殺陣(たて)」の格好良さ。
勧善懲悪がはっきりしている。
義理人情のあるところ。
この様に、昔から同じパターンを繰り返している時代劇だけれど、
(落語が毎回笑えるように)時を経ても常に格好良く感じられる
・・・そういう部分の魅力はあると思います。
あさたろうだって、見てみると想像以上に格好良いですよ!


ちょっと抜けた部分がある
あさたろうは、そのまっすぐな心故に何事にも正面からぶつかっていく格好良さがありますが、
同時にちょっと抜けている所もあって、勘違いをしたり、失敗したり。
そういったコメディの部分というのは、
実はどんな時代劇にも必ず盛り込まれているそうです。
どじな役の人が出てきて、どたばた劇を繰り広げたりする様子は馴染み深いですね。

そんな風に、シンプルでわかりやすい面白さ・・・というのが
最大の魅力だとおっしゃっていました。
小さい子でも楽しめるのもうなずけます。

浪曲やこももの歌が導入されて、ミュージカル風な楽しさを味わえる所も
特筆点ですね。

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稲上さん、渡辺さん、塚田さんに、原作絵本の魅力も語って頂きました!

渡辺さん(美術)
義理人情に溢れるストーリーですね。
あさたろうの「一度こうと決めたら」人に何か言われようがされようが
貫き通す性格、それでいて調子っぱずれな部分がある所も温かみを感じます。

塚田さん(色彩)
あさたろうの性格の魅力はもちろん、
あさたろうが父と出会うまで、その伏線のエピソードなどはとてもワクワクしますね。

稲上さん(キャラクター)
絵の魅力は勿論ですが、絵だけでなく手描きでかかれている文字もとても味わいがあって
楽しい雰囲気を醸し出していると思います。
実際に飯野先生が読まれている声が聞こえてくるような・・・。
(稲上さんのキャラクター設計書の字も筆で描かれています。遊び心を大切に・・・という
 思いを引き継いでいるのかもしれませんね。)

そんな風に語って下さった3人方ですが、
「この絵本をアニメにする」と初めてお聞きになった時は、
「え!どうやって?これは大変だ・・・」
皆さん一様に驚かれていたそうですよ。(内緒でご報告。)


最後にアニメ「ねぎぼうずのあさたろう」は他のアニメ作品とここが違う!
教えて頂きました!


絵本っぽいものを・・・
この作品の魅力は「わかりやすい」ことだそうです!
小さな子でも、はらはらしたり、笑ったり、あさたろうと一緒に旅をしている気分になれそうですね。
そして「こだわり」
大人でも何度見ても楽しめる位、細かい部分までこだわっています。
更に、背景や色なども改めて味わってみるのもおすすめです。

「アニメだけれど絵本を感じる様なものをつくりたい。」

これは、この作品に関わっている方達全員の共通した想いだそうです。
「子ども達が、見ることで楽しい時間を過ごして欲しい!」
という絵本と共通するわかりやすい目的を感じて嬉しくなってきますね。

さぁ、今後の展開もますます目が離せないアニメ「ねぎぼうずのあさたろう」。
是非ご覧くださいね。


◇おまけ◇
こんな資料も見せて頂きました!

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↑この細かい表、何だかわかりますか?
秒単位で進んでいく画面の進行表だそうです。
セリフ、場面、動き、音楽等・・・がとにかく細かく書き込まれているのを
プロデューサーの浅間さんが丁寧に説明して下さったのですが・・・
やはりよく理解できませんでした!(ごめんなさい。)それだけ細かく立体的な作業が
行われているのです。

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↑ちなみにこの表は、オープニング曲の一場面。
あさたろうの顔のアップが出てくるほんの数秒にもこれだけの指示と
作画があります。あさたろうの顔の線も細かく修正されています。

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↑そして穂が揺れる部分では、その動き方が細かく書き込まれています。
 (こちらも見ていても何の数字なのかわからないのです・・・)

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↑この場面は見覚えがありますね!
背景とアニメーションの部分が重なった絵ですね。

どのお話もとても新鮮で、とても長い記事になってしまいました。
記念にぱちり!

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あさたろうだけでなく、すっかり稲上さん、渡辺さん、塚田さんの
ファンにもなってしまいました。
貴重なお時間、ありがとうございました。
  
東映アニメーションHPはこちら>>>
絵本ナビ特別企画「ねぎぼうずのあさたろう特集」第1弾はこちら>>>
絵本ナビ特別企画「ねぎぼうずのあさたろう特集」第2弾はこちら>>>
絵本ナビ特別企画「ねぎぼうずのあさたろう特集」第3弾<前編>はこちら>>>
絵本版「ねぎぼうずのあさたろう」シリーズはこちら>>>

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2008年11月20日

「ねぎぼうずのあさたろう」アニメ放送開始!記念 特別企画 特集3弾<前編>。

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【前編】

アニメ「ねぎぼうずのあさたろう」の放送がスタートして早1ヶ月。

あさたろうを始めとするキャラクターの魅力や、
原作絵本をベースとする浪曲痛快チャンバラ時代劇のお話の面白さは勿論の事、
今までイメージしていたアニメ作品とはちょっと印象の違う、
その背景を含めた色合いの美しさや、
まるで映画を観ている様な宿場町の様子や町の人々の雰囲気などなど・・・
思いもよらない程の奥深さを感じる世界に、見所満載のこの作品の虜になりつつあるのです。

今回は、東映アニメーションさんのご配慮により、
普段めったにお会いする事のできないこんな方々に、
直接お話をお伺いする事ができました!
(大勢の方が携わっているアニメ版「ねぎぼうずのあさたろう」制作スタッフの中で、
この作品の「基本的な部分を決定していく」という部分を担っているお仕事なのだそうです!)

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キャラクターデザイン・・・稲上晃さん
物語に登場するキャラクター(人物、動物、乗り物含めて)をデザインし、形にされていく方です。
美術デザイン・・・渡辺佳人さん
キャラクター以外の背景舞台をデザインされている方です。(風景、建物など)
色彩設計・・・塚田劭さん
キャラクターや背景なども含めて色を設定するお仕事。イメージや雰囲気も色によって表現されます。

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シリーズディレクターや、演出の方達の意向を表現されていく、
とっても重要な役割であるというのが、素人の私達にも理解できますね。
素朴な質問に対して、とっても丁寧に答えて下さいました。
興味深い内容ばかりですよ。

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1話、2話・・・と見ていて、一番印象的だったのはやっぱりあさたろうの魅力!
何と言っても、光輝くあさたろうの顔色。
そして、原作絵本のあさたろうに負けない位に豊かな表情。
服装や小物、飛び道具(ねぎ汁!)まで・・・
主人公あさたろうの表現はどのように決定していったのでしょう?


主人公のあさたろうの表現について
3人それぞれの立場から語って頂いた内容が印象深かったので、ご紹介します。

塚田さん(色彩設計)
「原作の顔は、水彩絵の具で表現された繊細な色。これをアニメでどう表現するのか、試行錯誤を繰り返しました。
最初に作ったパイロット版(試作品)は割と黄色っぽかったのですが、
あさたろうの(一本気でまっすぐな)性格が感じられる様に、最終的には少しグリーンの入った色に決定しました。
ねぎ汁や涙も沢山登場しますが、こちらの表現も結構苦労しました(笑)。」

稲上さん(キャラクターデザイン)
「絵本の原作のあさたろうは、とても楽しい表情を創られていますね
アニメ版では、一年間シリーズを通して色々な話が登場します。
あさたろうがこれからどんなものに出会い、どんな表情が生まれていくのかは、まだ未知数です。
ディレクターや演出家、スタッフと話合いながら、原作の味も生かしつつ楽しんで表情をつくっていきたいと思っています。」

渡辺さん(美術デザイン)
「基本的に背景は、あさたろう達キャラクターをいかによく見せるか、という事で考えています。
背景にどんどん手を加えてよりリアルに描きこんでいく・・・というよりは、
画面の中でキャラクターと一番合った雰囲気はどうすればいいか、という事で決定していきます。」

それぞれ仕事の内容は違っていても、
「あさたろうのまっすぐな心」を表現するという事が一番念頭にあると言う点で共通しているようです。

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↑3人一度に顔を合わせられる・・・いう事が、とても珍しいそうですよ!

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「ねぎぼうすのあさたろう」は、原作もアニメ版も時代設定が江戸時代末期です。
絵本自体も時代設定がしっかりしているそうですが、
(飯野和好先生がとてもお詳しいそうなのです!)
シリーズディレクターの池田さんに、服装や背景、小物や野菜に至るまで
かなり詳しく時代検証をされているとお伺いしていました。


登場キャラクター達の服装の決定はかなり大変!?
設定が江戸時代末期という事なので、当然その時代の服装をさせなければなりません。
主要メンバーの服装設定だけでなく、
例えば街の風景が出てくれば、その場所職業身分によって着物髪型などが違ってくるので、
出てくる人達全員の服装を考えなければならないそうです!
特に髪型は正面だけでなく、色々な方向から描く事が難しい・・・とおっしゃっていました。

これだけ忠実な時代劇を再現しているアニメ作品というのは、近年とても珍しいそうです。
その分苦労は多いそうですが、とても楽しまれているようにも見えましたよ。
例えば・・・
服装については、もともと飯野先生が細かい部分までとてもこだわって描いているそうで、
わからない部分については、飯野先生に確認したりされる事もあるそうです。
(お話会では実際に着られる事も!?こちら>>>
あさたろうの旅姿については、稲上さん(キャラクターデザイン)も教わりながら旅姿の服装を実際に着て、
感触を味わったそうです。(全身完璧に着こなしたお写真も見せて頂きました。わらじの履き方も教わって・・・。)


参考としているのは時代劇の役者さん
その他のキャラクターの服装についても、スタッフの皆さんで打ち合わせをしながら決めていくそうです。
そのキャラクターのイメージや雰囲気を創っていく為に、実際にいる時代劇の役者さんをモデルにされる
事もあるそうです。

例えば剣の腕は一流「きゅうべえ」
きゅうりというだけあって、あんなに顔が長いのに立ち姿や振る舞い、着物の着方など
すごく男前で格好良いと思いませんか?
実は彼のモデルとなっているのは・・・(時代劇映画がお好きな方ならご存知でしょう)
市川雷蔵が演じる、映画版眠狂四郎(ねむりきょうしろう)だそうです!
彼の妖艶な雰囲気を表現する為に、目付きや立ち方着流しの様子など参考にされているそうです。
どうりで・・・どこか影のある感じがするのも惹かれますよね。
先週(11/16)の放送では、きゅうべえのそんな影の秘密がちらりと登場していましたね。
今後の展開も気になる所、目が離せないキャラクターの一人です。


あさたろうの服装はほぼ原作通り
あさたろうの「旅姿」というのは、上記の通り飯野先生のこだわりもあり原作絵本にかなり忠実だそうです。
ただ、一箇所アニメ版オリジナルの姿で個人的に気に入っている場面があります。
第1話の「あさたろうがねぎ畑から飛び出した場面」
まだ旅姿になる前のあさたろう、ねぎ一枚の着物(?)姿でねぎの帯をきゅきゅっと締める様子。
ここは、プロデューサーや演出の方と話合い、
「ねぎだけでも着物っぽく見えるように・・・」と決まった結果、ああいったキュートな姿になったそうです。
とっても瑞々しいねぎの香りが漂ってくるような色と合わせて、印象に残っています。


風景の基本モデルは東海道五十三次
背景について、美術デザインの渡辺さんにお伺いしました。
時代劇風の雰囲気を感じながらも、どこかリアルな感じでとても入り込みやすい背景。
実際のモデルはあるのでしょうか?
「原作の舞台は、故郷の浅葱村から京都三条大橋まで、東海道を旅するおはなしです。
ですからやっぱり、基本は歌川広重の東海道五十三次の雰囲気を出せたらいいなぁと思い参考にしました。」

その他にも実際に「東京江戸博物館」「深川江戸資料館」、また京都の「太秦映画村」などに足を運ばれたり、
実際の風景をご覧になったり。(実際に舞台が京都に移っていくので、富士山の位置も重要ですね。)
また、民家の資料や江戸時代の建物の資料なども沢山ご覧になったそうです。

背景を決定するまでの流れとしては、
まず演出家が意図している事をいかに再現するかという所から始まります。
資料や実際の様子などを話し合いながら風景を決めていきます。

そして、例えば一軒の家を建てる時。
まず渡辺さんの頭の中で、その家が建っている背景の様子から考えていくそうです。
「村に建っているのか、町中なのか、宿場なのか」・・・。
そして、村の様子を決めていきます。「山の中なのか、畑の中なのか・・・」更に建物の資料も集めます。「藁葺き屋根なのか、茅葺、瓦なのか・・・」その村の様子などが頭の中で固まってきて、初めて家や実際の風景を作っていくそうです。

そうして周りのものも大切にしながら作っていくことで、
見ている人に違和感なく自然な風景として伝わるのではないか、という思いがあるのだそうです。

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↑第1話に登場するしいの実のおようちゃんの家の完成図と設計図です!
 家のつくりも、環境や身分によって全然違うそうで・・・。今後も次々に登場する建物、
 下調べだけでも大変そうですね!

また「あさたろう」を見ていると、何となく屏風絵風な雰囲気を感じませんか?
和紙のような色合いが登場したり・・・時代劇特有の落ち着いた雰囲気がありながらも
洗練された形や色がでてきてぴりっと効いているような。
これは渡辺さんがもともとやってみたかった表現だそうです。
塚田さん(色彩)との連携も重要になるのだそうです。
そんな部分も、この作品の見所の1つにもなっているのではないでしょうか。


江戸時代は実はとってもカラフル?
服装や建物などは、実際の写真や現物などを資料として参考にされているとの事ですが、
参考にする事ができないのか「色彩」
確かに資料の殆どは「白黒」ですし、現存している建物などの色は当時よりもずっと色褪せているし・・・。
という訳で、塚田さん「その時代はきっと鮮やかな色合いだったはず」と考えられて、
実際に今あるような感じで再現する事に尽力されているそうです。
特に着物などはとっても鮮やかな色合いが多く、華やかな雰囲気が楽しいですよね。

また、色彩で特筆すべき点は「時刻によって変化する色合い」です。
この美しさは是非実際に番組をご覧になって確かめてくださいね。


まだまだ面白い話は続きますが、長くなってしまうので一旦終了。
続きはまた次週更新します!
次は主にキャラクターデザインのお仕事(貴重なキャラクター設計図の写真も)や、
こももちゃんの秘密などをご紹介します。
お楽しみに・・・。

東映アニメーションHPはこちら>>>
絵本ナビ特別企画「ねぎぼうずのあさたろう特集」第1弾はこちら>>>
絵本ナビ特別企画「ねぎぼうずのあさたろう特集」第2弾はこちら>>>
アニメ版「ねぎぼうずのあさたろう」登場人物キャラクター紹介はこちら>>>
絵本版「ねぎぼうずのあさたろう」シリーズはこちら>>>

【後編】はこちら>>>

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2008年11月12日

ピーターラビット®クリスマスステージ

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イギリスの美しい湖水地方を舞台に繰り広げられる動物達の楽しいお話を描いた絵本
ピーターラビットシリーズ。
出版から100年以上経った今でも世界中で読み継がれる絵本の名作です。
そのピーターラビットが絵本から飛び出して繰り広げる素敵なクリスマスステージが
玉川髙島屋S・C 西館1階アレーナホールにて開催されます。
絵本の読み聞かせと着ぐるみ劇や楽しいクリスマスソングを演奏するコンサートなど親子で楽しめるステージです。
ピーターラビットと素敵なクリスマスイブをお過ごしください。


◆ピーターラビット®クリスマスステージ

  日時:12月24日(水)14時開演 
  場所:玉川髙島屋S・C 西館1階 アレーナホール

  ※入場は完全招待制です。

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絵本ナビのHPをご覧の上、ご応募いただいた方の中から抽選で親子ペア10組20名様を
ご招待
します。ご希望の方は、住所・氏名・電話番号を明記の上、以下へご応募ください。

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◆応募先

〒105―0004 新橋郵便局留「ピーターラビットクリスマスステージ 絵本ナビ係」
(※12月1日必着)


◆ステージ内容

1.絵本『ベンジャミン・バニーのおはなし™』読み聞かせ+着ぐるみ劇
  ピーターラビットとベンジャミンが繰り広げる楽しいストーリーを舞台で再現。

2.クリスマスコンサート

  <予定演奏曲>
   *あわてんぼうのサンタクロース
   *ホワイトクリスマス
   *赤鼻のトナカイ
   *サンタが町にやってくる
   *きよしこの夜
   *サンタがママにキスをした 
   *もろびとこぞりて 
   (演奏曲目は当日変更となる場合がございます。)

出演者:THEATER ORCHESTRA TOKYOメンバーによるアンサンブル

3.情報コーナー 「バレエ ピーターラビットと仲間たち」紹介

ピーターラビットと絵本の紹介や、英国のみで上演されていた「バレエ ピーターラビットと仲間たち」を日本初上演するKバレエのダンサーも登場予定。

会場ではピーターラビットグッズの特設販売もあります。

絵本『はやくちこぶた』作者の早川純子さんにお話を伺いました!

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絵本『はやくちこぶた』。

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「はやくちことば」ではありません。
はやくちこぶた
3びきのこぶたとおおかみが登場するようです。

でも読んでみると、やっぱり「早口ことば」の絵本のようで・・・。
期待通り、よく知っている早口ことばのオンパレード!
そして、驚く事にストーリーにもなっているのです。

どうしてこんな不思議な絵本が出来上がったのか、
気になってしまいませんか?
そして、この絵本の最大の魅力が「早口ことば」にのせて
ストーリーが進んでいく早川純子さんの描かれる絵。
一体どんな発想で考えられたのでしょう?

まずは・・・
この企画を発案された瑞雲舎の井上さんにお話をお伺いしました。


◆「早口ことば」を絵本に・・・。


―「早口ことば」を絵本に!と思われたのはなぜですか?
弊社(瑞雲舎)の『ことばのこばこ』(和田誠)が好評で、
ことば遊びの絵本の第2弾をつくりたいと思っていました。

ehon11920_blog.jpgことばのこばこ

なぜ「早口ことば」になったかというと、読み聞かせなどの合間に、子ども達の声だしにも
最適だと思ったからです。


―早川純子さんに依頼されたきっかけは?
早川さんの絵は、しんじなくてもいいけれどを拝見したときに、
この人に頼もうと思いました。
ダイナミックな動きあり、とても発想がユニークです。
その後個展などをみて、その才能にほれ込みました。

book_sinjinaku_blog.jpg『しんじなくてもいいけれど
その他早川純子さんの作品はこちらから>>>

そこで、「早口ことばを絵本にしたい。」という事と、
代表的な早口ことば30個程提示しました。
それをもとに早川さんに自由に考えてもらいました。
(その時の様子をご本人が語って下さっています!後ほど・・・)


―完成した「はやくちこぶた」みどころは?
子ども達一人ひとりの見方で、こまかいところに伏線があるので、
自分なりのストーリー展開が楽しめます。
また、「早口ことば」は、声を出す事によって、脳を活性化するので、
楽しみながら遊んでもらえたら!と思っています。

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「はやくちこぶた」が完成するまでの貴重なエピソードを、
作者の早川純子さんにお伺いしました!

瑞雲舎の井上さんが、早川さんに依頼されてから、
長い期間をかけて生まれた絵本だったそうです。
完成までのエピソードは、とても興味深い内容になっています。
また、絵本の制作に関するいくつかの質問にもお答え頂きました。


◆『はやくちこぶた』が生まれるまで・・・。

お話を聞いて・・・。
2004年の春、瑞雲舎の井上さんから早川さんに
「早口ことばだけでお話がすすむ絵本を描いてくれないか。」
と依頼があったそうです。
子供たちがずっと楽しめる絵本を・・・と言う事で、
色々な早口言葉のリストや『ことばのこばこ』などを早川さんに提示されたそうです。
早川さんは面白そうなお仕事!とは思われたそうですが、同時に、
「早口ことばをどうやっって???」「なんで私にこの話が来たんだろう・・・」
思わず頭を抱えてしまったそうです。
なんといっても絵本。15見開きもあるのです。
最初はとまどいもあったようで・・・。


人形劇との出会い・・・。
その後、
「どうしようかな~。」
「『はやくちことば』と『はやくちこぶた』は言葉が似ているなあ・・・。」

などと、1ヶ月程考えていたそうです。
(この時既に「はやくちこぶた」というキーワードが登場しているんですね。)

そんな時、人形劇のワークショップに参加される機会というのがあり・・・。
(※早川さん注/チェコを拠点に活躍されている沢則行さんのワークショプでした。
オブジェクトシアターという人形劇の新しい流れで、表現されている人形師のかたです。)
参加者は人形劇をやっている方や役者さん、沢さんの公演をみて興味をもった方など様々。
そこで親しくなった方たちから、改めて早口言葉を教えてもらったり、
発声練習などでも、早口言葉が使われていたり。
「これが結構転機となった気がします。」と早川さん。
表紙にも出てくる舞台の様な雰囲気、こんな所にもルーツが隠されているのでしょうか?


更にチェコの人形劇との出会い。
また暫く考える日々が続き・・・。
「この頃は、3人兄弟のこぶた達の、朝から寝るまでを早口言葉で進められたらと考えました。
でもラフを描いても最初の数ページ。
断片的な描きたいシーンはあるものの、展開を面白くまとめられません。」

そんな風に時が流れていって・・・‘05年の夏。
チェコの人形劇団の公演を観る機会があったそうです。

「演目は『3匹の子豚』。チェコ人なので当然日本語での公演ではありません。
何を言っているのかは不明です。
でもお話の筋は子供も大人も馴染み深いものなので、言葉がわからなくても楽しめます。
結構ブラックな表現でも直感的にわかり、小さい子たちも、勿論大人も盛り上がって見ていました。
(当然のようにブタたちは食べられ、天使のワッカをつけて飛んで行ってしまいます。)」

早川さんは、この公演などを観て、
「早口ことばの絵本も、無理にお話を作るのではなく、
『3匹のこぶた』や『赤ずきんちゃん』など、
説明しなくても皆が良く知っているお話をベースにするのが良いのかも。」

と、思われたそうです。
多くの人が知っているお話だったら、説明しなくてもそれぞれの頭に既にお話が入っていますものね。


アイデアがまとまっていき・・・完成!
そこで、最初から考えていた『はやくちこぶた』の語呂を生かしつつ、
3人兄弟のこぶたのアイデアもそのままに、
更にオオカミを登場させて『3匹のこぶた』のイメージへとつながっていったそうです。
オオカミがどうしてこぶた達を追いかけるのかは、説明が要りませんしね。

「後は、どう面白く追いかけっこさせていくか、
早口言葉の順番がしっくり来るまでが時間がかかりました。
追いかけっこなので、
絵本の中で読み手がページの前後で遊べるように。
また次のページに何となく続けられるように。
また絵本を舞台の劇中劇みたいに感じられるよう、描いている時に意識しました。
人形みたいなイメージ。ブタたちの首がグルグル回る感じ。
そのため絵に動きあるように見えるのかもしれません。」

 その後もラフをまとめるのに苦労されながら、‘06年の秋ごろにラフ完成。
‘07年のゴールデンウェイーク明けに絵を描きあげられて、
その年の秋にいよいよ完成!絵本が出される事になったそうです。
「それまでじっくり井上さんが待っていてくれたからこそできたのかなあ、と思います。」

そんな貴重なラフを見せて頂きました! 
 
↓表紙です!題名も構成もちょっと違いますね。

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↓扉絵と、後ろ扉絵です。イメージ、雰囲気ほぼそのままですね。

kobuta_rahu10.jpg  kobuta_rahu9.jpg

↓見返しの絵です。早口言葉が並んでいます。
 完成品では全体がある形になっていますね。

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↓アイデアや、構成、画面の勢いがそのまま伝わるラフ画。
  この段階でもとっても魅力的ですね。

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↓完成品の場面と見比べるのも、楽しいですね。

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『はやくちこぶた』という題名が浮かんでから、実際にそのこぶた達が動き出すまでには、なかなかすんなりといった訳ではなかったのですね。
早川さんのお話の中にもあったように、長い時間をかけられて創られたこの絵本。
企画の話があってから、ラフ、作画にかかる迄に
他の絵本を色々と描かれていたそうです。
例えば・・・

Ehon_8615_blog.jpg Ehon_23434_blog.jpg ehon11364_blog.jpg Ehon_13047_blog.jpg

まよなかさん』や『おおかみだんなとろば
かいじゅうじまのなつやすみ』『家缶』などなど・・・。
そんな他の作品からも、『はやくちこぶた』への影響があったそうですよ。

それにしても・・・『はやくちこぶた』には美味しそうな食べ物が出てきますね。
その辺りもお伺いしてみると。
「私が好きだという事もありますが、登場人物が美味しいもの好きのぶたの家族だからでしょうか。
『3匹の子豚の誕生日』というイメージなので、最後も食べ物を沢山登場させました。
また、早口ことばにも食べ物が色々入っていますね。
特に『すもももももももものうち』は、うっとりします。」


◆絵本作家早川純子さんについて・・・。

hayakawajunko_blog.gifその他にもいくつか質問をさせて頂きました!


―もともと版画の作品を制作されていた早川さん。絵本作家となられるきっかけは
  あったのでしょうか?

「もともと絵本には興味がありました。
でも、版画を作るのが楽しく、個展等で発表していました。
版画の絵柄がお話的?だからでしょうか。
絵本の編集の方や装丁家の方が個展に良く見に来てくれたりしていました。
そんな感じで、段々と挿絵の仕事などをポツポツといただいてました。
そんな中、ビリケン出版の『トリツカレ男』の挿絵をしているときに、
その編集者さんが個展に来てくれました。
そこで改めて今迄の雑誌の挿絵をまとめたファイルの中の絵(「母の友」)を見て、
「早川さん絵の具でも絵も描けるんだねえ・・・」と。
しんじなくてもいいけれど』の絵本の挿絵の仕事につながりました。


―どの作品もとってもお話を吟味されて絵を描かれているようにみえます。
絵本の絵を描かれる時の、面白さ、醍醐味みたいなものを教えて頂けますでしょうか?
「そう思われていたら、嬉しいです。描き分けをしたりと、器用にはできないので、
毎回変えられたらと思いますが、特に意識していません。
音楽などで気持ちを切り替えていたりしているからでしょうか。
醍醐味・・・もまだわかりません。たぶんずーっとわからないのかも。
絵本をきっかけに、知らない分野を覗けるのが楽しいところでしょうか?
白い紙の時は描くのが苦痛ですが、だんだん絵本の世界に画面が変化していく時が楽しいです。
画面がしゃべってくる感じ。自分よがりに描きすぎてしまうのが、これからの課題です。」


―絵を描かれる時は、描きながらアイデアがどんどん出てくるのでしょうか?イメージが広がってくるのでしょうか?
「基本的には手を動かして考える感じです。ぐるぐる考えている時はあまり出ません。
散歩している時とか、寝ていてゴロゴロしている時とかにやってきます。
あとたまたまつけたテレビの画像とかからヒントをもらったり。」


―「こんな絵本を創っていきたい!」というテーマはございますでしょうか?
「読み手に長く愛される絵本が作れたら嬉しいです。
あの絵本!小さい頃読んですきだったなあ~と思われるような。
また『ウヘ~またヘンテコな絵本作ったなあ。』と思われる物を作れたら嬉しいです。」


ありがとうございました!わくわくする様な作品が次々と生まれてくるので、
今後も本当に楽しみですね。
最後に絵本ナビ読者の為に素敵な直筆メッセージを頂きました。

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メルマガ「はやくちこぶた」特集号へ>>>
早川純子「家缶」実際につくってみよう!>>>

絵本『家缶』の家をつくってみよう!

絵本『家缶』。

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缶詰の家だから「家缶」。
ヒックリーとカエルーのりっぱなおうちなんです。

一体どんなおうちなの?
どんな生活をしているの?

その生活ぶりのわかる絵本の詳細についてはこちら>>>

この「おうちの絵本」シリーズ。
何と、巻末に実際に絵本の中に出てくる家が作れる
ペーパークラフトが付いているんです!
  
早速『家缶』を作ってみましたよ!
↓こちらが立体版の『家缶』です。
 中身はどうなっているのでしょう・・・?
 その謎が一目で解ける、「家缶制作」スタートです。

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★まずはパーツを切り取ります。

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↑パーツ1 缶の中身

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↑パーツ2 缶の外側


★のりで貼りながら組み立てていきます。
 
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↑のりしろをのりで貼りながら、部屋を立体的に組み立てます。

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↑その部屋を、くるっと丸く筒状にすると・・・。

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↑部屋が出来上がりました!

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↑ふたをします。

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↑反対側も。


★完成―!

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↑完成!家缶に入っていくヒックリーとカエルー。
 玄関ですね。

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↑外側を取ると、中の部屋が見えてきます!

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↑部屋の様子は、こうなっているのですね。なかなか快適そうじゃありませんか。
 缶をくるっと転がすと・・・

ie_blog11.jpg
↑お風呂だって出現!お風呂に入っている間は転がらないといいねぇ・・・。


こんな自由なおうちもちょっと楽しそうですね。
「おうちの絵本」シリーズ 他のおうちも見てみましょう!こちら>>>    
「家缶」の作者 早川純子さんの作品はこちら>>>
早川純子さんの特集ブログはこちら>>>

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