個性派あいうえお絵本『あいうえおん』と『あいうえおべんとう』
こんな2冊の絵本がくもん出版さんから発売になりました!
それぞれとっても個性的な絵本。
共通のテーマは「あいうえお」と、どらもちとびっきり楽しい絵本だという事です。
『あいうえおん』みどころ>>>
『あいうえおべんとう』みどころ>>>
『あいうえおん』の作者のあきびんごさん、『あいうえおべんとう』の作者山岡ひかるさんの
作品に寄せるコメントをご紹介させて頂きます。お二人の作品に対する想いが伝わってきます。
■ 『あいうえおん』作者あきびんごさんのことば
子どもの時から、せっかちでじっとしていられない私は、手あたりしだいに本を読んでいました。大人になった私は「もっと知りたい」という知識欲から読みますが、子どものころは、「腹がへったー」という食欲か本能で読んでいたように思います。
小学校の図書館の本を読みつくして「本を読みたい、ひもじいよー」とわめく私に手をやいたのか、母は、私を近くの書店につれて行って「この子がほしがった本は、すべて渡してください。ツケで払いますから、おねがいします」といってくれました。
今思えば、書店の本棚が私にとってオトナ世界への入り口でした。まずびっくりしたのが、同じタイトルの本でも、大人向けと子ども向けでは内容が全然ちがうことでした。子ども向けのものは、あまりにあっさりとしていて、「もっと知りたい、もう一度読みかえそう」という気にならなかったのです。子ども向けの本は、読めば読むほど知らないことがへっていきますが、大人向けの本は、読むほどに知らないことがふえていくのですから。
こういう体験からもつくづく思うのは、子ども扱いについてです。大人たちは勝手に「子どもらしさ」をつくり、それを与え喜んではいても、子どもからみれば、はたしてどうなのでしょうか。とりわけ感性については、子どもも大人もないと思うのです。
かつて「幼児と母親の色の好み」について実験をしたことがあります。80色のなかから子どもたちに人気のあった色は、カナリア色や梅鼠(うめねず)といった中間色で、私たちを驚かせました。「幼児は原色がすき」というのは、原色しか与えないからでしょう。12色しか知らないで育つと、大人になっても12色のままではないでしょうか。
人間は、最初に体験したものをそのまま受け入れて、自分のものさしをつくってしまいます。豊かな感性に育てるには、よいものと接することが大切です。子どもだからこそ、よいものを与えるべきではないでしょうか
<くもん出版 絵本のたから箱より>
■ あきびんごさんが絵本ナビ読者の為にこんな作品をつくってくださいました!!
■ あなたの好きな「あいうえおん」は?あきびんごさんからの質問です。
好奇心のとまらないあきびんごさん、
子ども達がどの「あいうえおん」が好きなのか気になって仕方がないそうです。
そこで、「あいうえおん」を読んだという方。大人でも子どもでも結構です。
是非、あきびんご先生に教えてあげてください!
★「あきびんごさんからのアンケート」
あなたのお気に入り「あいうえおん」を教えてください。
抽選で5名の方にあきびんごさんからのプレゼントがありますよ!
アンケートの回答はこちらからどうぞ>>>
【募集期間 2009/6/24~8/10】
詳細はこちら>>>
■ 『あいうえおべんとう』作者山岡ひかるさんのことば
子どもの頃、運動会や遠足で一番楽しみなのは、お弁当の時間でした。
むしろ私の場合、お弁当を食べる、そのためだけに、必死に運動をしたり、わざわざ遠くの公園まで出かけたりしていたような気がします。
いろいろな匂いがごちゃごちゃに混ざった空間も、お弁当の時間ならではのお楽しみ。猫舌とは無縁で、鍋焼きうどんを鍋からじかにすするほど、冷めた食べものが許せない私でも、お弁当だけは特別です。
小さな箱の中に閉じ込めて、ゆっくりと冷ましてからでないと味わえない、不思議なおいしさがつまっているのですから。
体が弱かった私は、行事のためにお弁当を作ってもらったのに、直前になって出かけるのをあきらめたことが、何度があります。
それほど体調悪く、食欲などまるでなかったときですら、お昼になって家の中でお弁当のふたを開けると、ぱぁっと明るい気持ちになったものです。
そして、そんな日に、私といっしょに母が食べていたのは、サンドイッチの端っこや、謎の形のウィンナーなど、同じ素材で作ってあるとは思えないヘンテコなお弁当でした。そのおかしさは、行事に参加できなかった寂しさとは別に、今も心に残っている幸せな思い出のひとつです。
<くもん出版 絵本のたから箱より>
■ 『あいうえおべんとう』について山岡ひかるさんに質問をしてみました!
↑こちらのお弁当も全て色紙を切って、貼って作ったものなのだそうです。ごはん粒一つ一つまで・・・!コロッケもほくほくして美味しそう。
Q.「あいうえお」という制約があるにも関わらず、
どのお弁当も色合いや栄養がバランス良くできているように見えますね。
どんなところに気を配ってつくられてのでしょう?
A.炭水化物・たんぱく質・野菜・果物を入れることを決め、
「○○ちゃんのばっかりずる~い!」ということのないように考えました。
色は、お弁当グッズで何とかしちゃえ、です。
Q.山岡さんのいちばんお気に入りのお弁当はなんですか?
A.私の周りの人々に、なぜか全員一致で「料理が苦手」と決めつけられて、
お気の毒な「やよいせんせい」。
応援の気持ちもこめて、「や行」に一票入れたいと思います。
Q.美味しそうにみせるための一番のこだわりはなんでしょうか?
A.自分の曖昧な記憶に頼らず、実物を味わいながら制作することです。
美味しいです。
(しかし、油や汁を飛ばして、作り直した絵も数知れず…)
■ 小野明さんが山岡ひかるさんに寄せてコメントを書いてくださいました!
編集者・エディトリアル・デザイナーの小野明さんからも山岡ひかるさんの本作品に寄せて素敵なコメントを書いてくださいました!
ま、絵本作家たるもの、作品のアイデアの2つや3つは常に持ち合わせています(推測)。絵本ぽく言うと、種、かな。すくすく育つ種もあれば、なかなか発芽しない種もある(推測)。いずれにせよ、作家自身が積み上げてきた経験や、良い結果を導いた直観の記憶などによって、いける、と思えた種はためつすがめつしながら大切に育てていきます(推測。しつこい)。で、山岡ひかるさんの『あいうえおべんとう』は、それら幾多の種の中でもとりわけ輝く種であり、本人のじっくりと心をこめた丹精のおかげで、みごとな大輪の花とまことに美しい実として地上にあらわれたのでした。はい、まことの実、誠実、です。これが子どもに向かうと、愛、とも言いますね。そうなんです、この絵本、おべんとうを作ったおかあさん(に代表させますが、もちろん父、姉、兄、爺、婆…ネコのタマもありです)の愛がオーラのようにキラキラ感じられる、そういう温かい作品です。そしてその愛は、作者から読者への愛でもあります。「おいしい」というのは「好き」ということですよね。すばらしい。ちなみに私は「なにぬねの」のおべんとうが一等好みです。うう、食べたくなってきたぞ。ぱっくん!
小野明(編集者・エディトリアル・デザイナー)
■ 山岡ひかるさんから素敵な直筆メッセージを頂きました!
コアラちゃんは貼り絵です!可愛いです。
関連メルマガ>>>