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《スペシャルコンテンツ》インタビュー

2014.08.28

紡木たく PICTURE BOOK(ピクチャーブック)
編集者インタビュー

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マンガ編集部から絵本編集部へ…。 「私だからできる、絵本を作りたいと思いました」

───宇田川さんは以前から紡木さんとお仕事をされていたのですか?

私は、元々「りぼん編集部」にいまして、「別冊マーガレット」で連載をされていた紡木さんの担当はしていませんでした。ただ、少女漫画の編集部は同じフロアにあったので、当時の紡木作品の熱狂ぶりをすぐそばで感じていました。

───マンガの編集をされていたからこそ、今回の様な漫画家の方の絵本を生み出すことができたんですね。他に今まで担当した絵本にはどんな作品がありますか?

読み聞かせ絵本シリーズとして『くりちゃんのふしぎながっき』(作・絵:はぎいわむつみ)、『おでんしゃ』(作・絵:塚本やすし)、『いぬがかいたかったのね』(作:サトシン 絵:細川貂々)を手がけました。

───はぎいわむつみさんは「天然家族」や「銀曜日のおとぎばなし」、細川貂々(てんてん)さんは「ツレがうつになりまして。」など、漫画家としてもご活躍の方ですよね。

私の会社人生がマンガ編集からはじまったこともあり、絵本の部署に移ったときに「漫画家さんに絵本を描いていただきたい」と思ったことがきっかけでした。…というのも、マンガ編集部時代に仕事をご一緒した先生方に絵本部署に移ったことを伝えると、「ずっと前から絵本を描いてみたくて…」とおっしゃる方が多くいらっしゃったんです。

───それは意外です! でも、考えてみると、漫画家の方は絵とストーリーを一緒に作るわけで、絵本も、文と絵を一緒に作る絵本作家さんがいて…マンガと絵本は非常に親和性が高いのかもしれませんね。

そうなんです。絵と文を通して子ども達にメッセージを伝える点では、同じと言ってもいいと思います。それと、私が絵本の部署に来て驚いたことは、漫画家さんが絵本作家になりたかったように、絵本作家さんの中にも、実は漫画家になりたかった方が多くいたことなんです。

───小さいころから絵が上手で、絵を仕事にしたいという方にとって、絵本作家と漫画家はとっても身近で憧れの職業ですよね。『いぬがかいたかったのね』は、細川さんの描く子どもの表情がとってもチャーミングで、ページをめくるたびに笑ってしまいました。


サトシンさんから文章を頂いたとき、キャラクターの微妙な心理変化を表現するには、細川さんのタッチがピッタリだと思いました。細川さんはカラーを一度にたくさん描いたことがなかったそうですが、とてもかわいい作品ができました。背景に隠された楽しい仕掛けも見ていただきたいです。

───『くりちゃんのふしぎながっき』は、はっきりとした色合いと優しいストーリーが印象的なおはなしでした。


『くりちゃんのふしぎながっき』は、はぎいわむつみさんが、地元・北九州市の紙芝居コンクールに応募し、最優秀賞になった作品でした。紙芝居として完成されていたのですが、絵本化にあたり、絵を全て描き直してもらいました。紙芝居では出てこなかった楽器が絵本には登場したり、お話も少し変えてあります。

───『おでんしゃ』は3冊の中では唯一絵本作家さんの作品ですよね。塚本やすしさんのナンセンスあふれる、美味しい絵本。日本全国の名産を覚えられるのも楽しいですよね。

私は漫画家、絵本作家、と分けるのではなく、いろんな方と一緒に絵本を作りたいと思っています。絵本好きの方の中には「マンガ」に抵抗感を持っている方もいらっしゃると思います。でも、漫画家さんたちも子どもに対する思いは絵本作家さんと同じ、子どもたちに楽しんでほしいという願いを込めて作っているのでマンガだからと遠ざけるのではなく、共存していけたら嬉しいです。

「PICTURE BOOK」、今後の展開は…?

───今回の『紡木たく PICTURE BOOK』は、漫画家さんの描く絵本の新しいジャンルに挑戦している様に感じました。今後の「PICTURE BOOK」の予定、宇田川さんの中でお願いしたい漫画家さんなど、教えていただけますか?

それはもうたくさんいらっしゃるのですが、まずはこの『紡木たく PICTURE BOOK』が世に出せたことが感無量で…。もし、この「PICTURE BOOK」をシリーズとして出せるとしたら、どなたのが読んでみたいか、読者の方のリクエストをお聞きしたいと思います。

───実現したら、10代の頃大好きだったあの漫画家さんやこの漫画家さんの作品を「PICTURE BOOK」として手に取ることができるかもしれないんですね! マンガ編集部の方が、絵本編集部に移動することって、とても珍しいことだと思うんですが、宇田川さんが感じる絵本制作の魅力を教えていただけますか?


そうですね…私は絵がへたなので、絵本を描くことは絶対にできません。でも、編集者として絵本を作ることはできます。絵本作家さんや漫画家さんのように特別な才能がなくても本が作れるのが編集者の仕事だということを、子どもたちに知ってもらえたら嬉しいです。本や絵を描くことが好きな子が「漫画家になりたい」と言うように、「編集者になりたい」って子がいてもいいと思います。絵本はそれこそ0才から楽しめるジャンルなので、小さいときから編集という仕事があることを知って、編集者になりたいという子が増えると良いですね。

───子どもがなりたい職業は、その仕事を知っているかどうかがとても重要になりますよね。

本を作るには、漫画家さんや絵本作家さん以外に、編集者が必要です。マンガ編集部、絵本編集部と経験してきた私にとって、本作りは、作家さんと一緒に物を作っている感覚です。絵本を楽しんでもらって、さらに編集の魅力を小さい子に分かってもらえるといいなと思います。

───ありがとうございます。最後に絵本ナビユーザーに向けて、『紡木たく PICTURE BOOK』のみどころ、オススメポイントを改めてお願いします。


家族愛や友情、思春期の悩みを若者の目線でジックリ描いているところが紡木作品の魅力なのですが、「PICTURE BOOK」でもその辺りを存分に堪能できます。思春期にいる若者の気持ちというのは、いつの時代も変わらない。だから作品に込められたメッセージは何十年たっても全然古くならないという点がオススメです。

───私も今回、改めてコミックスを読んでみて、10代ならではの繊細な感情がすごくリアルに感じました。それと、個人的に発見だったのは、連載当時は子ども目線で見ていたので、お母さんがすごくワガママで情緒不安定に感じていたのですが、今、読んでみるとお母さんの方に共感できてしまう…。思春期の子どもを持つ親御さんの悩みまでリアルに描かれていてビックリしました。

紡木さんが連載されていたのは80年代ですから、リアルタイムで読んでいた読者の方は30〜40代になっています。改めて読んでみると、かつて和希目線だったものが親目線になっていたり…時の流れを感じると思います。「PICTURE BOOK」は若い世代だけでなく、リアルタイムで作品を読んでいた方たちが懐かしいと思って手に取ってくださるのも良いですし、本の装丁、色彩の美しさで手に取っていただくのも大歓迎。映画を観て気になった方にも取っていただきたいと思います。

───1冊の本を手に取るいろんな入口があるのは、とても面白いですね。本日は本当にありがとうございました。


© 紡木たく/集英社

インタビュー: 磯崎園子 (絵本ナビ編集長) 

文・構成: 木村春子(絵本ナビライター)

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作品紹介

紡木たく PICTURE BOOK
紡木たく PICTURE BOOK  の試し読みができます!
文・絵:紡木 たく
出版社:集英社
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