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オシャレでキュートな赤ちゃん絵本『ぞうちゃんと ねずみちゃん』 三浦太郎さん インタビュー

くっついた』(こぐま社)や『おしり』(講談社)など、赤ちゃん絵本のジャンルで絶大な人気を誇る絵本作家の三浦太郎さん。2016年4月に、三浦さんの新しい赤ちゃん絵本『ぞうちゃんとねずみちゃん』が発売されます。
三浦さんの絵本の中では珍しい、動物のキャラクターが登場する絵本です。発売を記念して、三浦太郎さんのアトリエにお邪魔してきました。絵本ナビでは、2009年におはなしを伺った以来の登場。
「絵本はすべて娘とのやり取りの中から生まれました」と語る三浦さんに、『ぞうちゃんとねずみちゃん』が生まれたきっかけなどたっぷりおはなしを伺いました。

ぞうちゃんとねずみちゃん
作:三浦 太郎
出版社:講談社

ぞうちゃんは おおきい あかちゃんですが おともだちは ちいさい ねずみちゃんです。 ぞうちゃんは おおきい あかちゃんですが ちいさい えを かきます。 ねずみちゃんは ちいさい あかちゃんですが おおきい えを かきます。 からだは大きくても、愛らしい赤ちゃんのぞうちゃんは、ユーモアいっぱい。 「ぞうちゃん」シリーズ第一弾。

おっとりのんびりの「ぞうちゃん」は娘がモデルです。

───新作『ぞうちゃんとねずみちゃん』は大きいゾウの赤ちゃん「ぞうちゃん」と小さいネズミの赤ちゃん「ねずみちゃん」のやり取り、ふたりの個性的な様子がとってもかわいい絵本。どういった経緯でこの絵本は生まれたのですか?

「ぞうちゃん」はまず、呼び方から生まれました。ゾウって「ぞうさん」と言うことは多いですが、「ぞうちゃん」と呼ぶことはほとんどないですよね。

───たしかに、まどみちおさんの有名な童謡「ぞうさん」も「さん」ですね。ゾウは体も大きいから「ぞうちゃん」というイメージはあまりないのかもしれません。

なので、ずっと「ぞうちゃん」を主人公にした絵本を作りたいと思っていました。それと、ぼくの描く絵本はほとんどうちの娘がきっかけとなっています。「ぞうちゃん」はまさに娘の小さい頃の姿を反映しています。

───お嬢さんが「ぞうちゃん」のモデルなんですね。お嬢さんのどんなところが「ぞうちゃん」に似ているのですか?

まずは大きさ。うちの子は、小さい頃から背が高くて、クラスでも背の順は後ろの方でした。背の高い子って、ほかの子よりも年上でしっかりしている様にみられるじゃないですか。でも、娘はマイペースなのんびりキャラで……。そんな娘のおっとりとした様子を見ていたら、ぞうちゃんの性格も決まっていきました。

───絵本の中のぞうちゃんも、大きい体とのんびりマイペースな性格が魅力のキャラクターですね。

そうなんです。体は大きくてのんびり屋のぞうちゃんと、体は小さく、俊敏で活発なねずみちゃん。ふたりの個性や違いを、『ぞうちゃんとねずみちゃん』では感じてもらいたいと思って作りました。

───ぞうちゃんの丸いフォルムもとてもかわいいですよね。角をあえて少なくした、このビジュアルはどうやって完成したのですか?

ぼくの作品を読んでくれている方は気づくかと思うのですが、「ぞうちゃん」は、ぼくの中でも珍しい、アウトラインがついたキャラクターなんです。赤ちゃん絵本でアウトラインがついているキャラクターといえば、ディック・ブルーナの有名な「ミッフィー」シリーズが思い浮かぶ人も多いと思います。ぼくも最初は、アウトラインを描くと「ミッフィー」に似てしまうのではないかと悩みました。でも、「ぞうちゃん」のまんまるとした体のフォルムを描くためには、アウトラインをつけないと、首や鼻がどこにあるのか分からなくなってしまうんです。なので、墨線でアウトラインを描いた「ぞうちゃん」のフォルムが誕生しました。

───「ぞうちゃん」を描くときに気をつけたことはどこですか?

やはり、アウトラインの線ですね。この線の太さは何パターンも出して、考えました。あまり太すぎると、ぞうちゃんと同じ太さの線を使っているねずみちゃんの細かいところが潰れてしまうし、細すぎると、ぞうちゃんの大らかさが出なくなってしまう……。何度も描いていき、最終的に今の太さに落ち着きました。

───長い鼻や、大きな手など、角になる部分もあえて丸みを意識している様に感じました。

そうですね、最初はもっとかくかくしていたのですが、大らかな性格を一目で印象づけたいとリテイクを重ねていくうちに、角の線の取れた、より丸いフォルムになっていきました。

───黄色いストライプのおむつカバーも、体の色と絶妙に合っていて、かわいさが際立ちますね。

こういうデザインのおむつカバーがあったらいいなと思ってはかせました。このデザインもいろいろ試していて、最初は水玉が良いかなと思ったのですが、描いてみたら、あまり良くなかった。それで、やっぱりストライプかなと考えて、幅を何パターンも試してみました。そうやって今のデザインに落ち着いたんです。

───このおむつカバーのデザインが見返しにも使われていますね。

見返しを広げたときの横の長さが、ぞうちゃんのウエストくらいなんです。

───え?! そうなんですか。思っていたよりもぞうちゃんが大きくてビックリしました。

読み終わった後は、見返しをパンツの位置に当てて遊んでほしいです。「安心してください、はいてますよ」って(笑)。

───それは新しい楽しみ方ですね (笑)。『ぞうちゃんとねずみちゃん』は、ぞうちゃんとねずみちゃんが、絵を描いたり、お花をつんだり、日常の中でのふたりの対比が見られる楽しい絵本ですが、三浦さんの特にお気に入りの場面を教えてください。

やっぱり、ふたりで相撲を取る場面ですね。その前まではふたりの対比を繰り返しで読んでいって、ここで「起承転結」の「転」になる。読者が「えっ?」って思うところですよね。普通に考えれば、体の大きなぞうちゃんが勝って当然なんだけど、実は……という展開が個人的に気にいっています。それとやっぱりこの作品で伝えたいと思っていた、ぞうちゃんとねずみちゃんの仲の良さが、相撲の場面があることでより感じてもらえるんじゃないかと思いますね。

───この場面のふたりを見ると、本当にかわいくて、仲良しな様子が伝わってきます。三浦さんの描く赤ちゃん絵本は文章もこだわりがあるように感じました。

そうですね。『ぞうちゃんとねずみちゃん』の文章は、ぼくの作品の中でも特に力を入れました。今までよりもぞうちゃんとねずみちゃんの行動を説明する文章でもありますし、編集者さんと読み聞かせをして、どのくらいの長さにするか、言葉の表現はこれでいいのか、文字の配置はいいのか、ひとつひとつ確かめながら進めていきました。

───編集者さんとも読み聞かせをしたんですか?

はい。編集者さんに読んでもらって、ぼくは赤ちゃんの気持ちになって(笑)、聴くんです。そうすると、文章の長さや、言葉が説明的すぎないか、絵と文章の位置はおはなしを妨げていないか……など、色んなことに気づくことができました。絵本制作は基本ひとりの作業なので、どうしても客観的に見ることができない部分もあります。でも、編集者さんに読んでもらうことで、作品との良い距離感が生まれて、文章の長さなど最後まで調整を加えることができました。

───そんなやりとりで絵本を作られているなんて、ビックリしました。文章をそぎ落としていく作業で注意した部分はありますか?

文章を削る作業は難しいと思うかもしれませんが、ぼくにとってはそれほど大変ではありませんでした。というのも、ぼくは描くものの要素が少ないんじゃないかと思われるくらい、作品をシンプルにしてしまいがちなので……。もともとそちらの方が得意というか、制限なく何でも描いていいですよと言われると、可能性が広がりすぎちゃって、より難しいんです。それよりも、ものすごくシンプルなキャラクターで何をするかを追っていく方が考えやすいし、ひとつのことを描き切れると感じているんです。

───なるほど……。そういう発想があるから、赤ちゃん絵本を多く発表されているんですね。

赤ちゃんの身の回りで起こる日常の範囲に視点を絞る方が、自分らしさが出せるんです。今回の絵本ではぞうちゃんとねずみちゃんが仲良しな様子をどう表現するか、その一点のみを描いていこうと思いながら作りました。

───実際に、お嬢さんと「ぞうちゃん」のはなしをしてから、絵本になるまでどのくらいかかったのですか?

「ぞうちゃん」のイメージは娘が保育園に通っていたときくらいに生まれていました。それから3年くらいたって描きはじめて……娘は今小学校5年生だから、かれこれ5年くらい「ぞうちゃん」と関わっています。娘にはよく「ぞうちゃん、まだ出ないの?」と聞かれましたね(笑)。

───お嬢さんも絵本になるのを楽しみにしていたキャラクターなんですね。

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三浦太郎(ミウラタロウ)

  • 1968年愛知県生まれ。大阪芸術大学美術学科卒業後、イラストレーターとして活動。ボローニャ国際絵本原画展で入選を重ね、スイス、イタリア、スペインなど海外でも絵本を出版。絵本作品に、『くっついた』『ゴリラのおとうちゃん』(こぐま社)、『ちいさなおうさま』『おおきなおひめさま』(偕成社)、『バスがきました』(童心社)、『おしり』『よしよし』『りんごがコロコロコロリンコ』(講談社)など多数

作品紹介

ぞうちゃんとねずみちゃん
作:三浦 太郎
出版社:講談社
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