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絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  「情熱大陸」での9か月の取材の中で1冊の絵本が生まれました。のぶみさん 「情熱大陸」ナレーター・窪田等さんインタビュー

絵本作家とナレーター、実は共通点の多い二人?

───お二人の話を聞いていると、絵本作家とナレーターという立っている舞台は違うけれど、人に伝えるというところで共通点があるように感じました。

のぶみ:それは嬉しいですね。ぼくは先ほども話したように、今までうまくいかないことばかりの人生だと思っていたのですが、一生懸命やることと、多くの方に感謝をすることで、少しずつ変わっていったように思うんです。

窪田:ぼくもそうですよ。ナレーターとしては決して順風満帆とは言えませんでしたから。

のぶみ:そうなんですか?

窪田:ぼくはもともと、サラリーマンをやっていて、そこからこの世界に入ったんです。最初は養成所に通いましたが、そこにいる人たちはみな、役者をやっていたり、アナウンサー志望だったり。人前で話す経験のある人ばかりだった。しかもぼくは山梨県出身で、アクセントの壁もあったから、劣等生でした。

のぶみ:それをどうやって克服したんですか?

窪田:アクセント辞典を見ながら、一生懸命アクセントを直す訓練をしました。

のぶみ:やはり、一生懸命、丁寧にやるしかないんですね。いつごろからご自身の声に自信を持てるようになったんですか?

窪田:実はいまだに100点満点だと自分で思ったことはないんです。割と完璧主義者で、「情熱大陸」の放送を見るたびに、「もっとこう言えばよかった、あそこはこういう表現もできたはず」と反省するばかりです。

のぶみ:そうなんですか? とても信じられないです。

窪田:この仕事を続けていくなかで大きなきっかけとなったのが、「F1」のナレーションを担当したことです。

のぶみ:たしか、前任の城達也さんが亡くなられて、声が似ていたから引き継いだと聞いたことがあります。

窪田:ぼくからしたら、全く似ていないんですよ。城さんはとてもきれいな声で、声幅もほとんど変えずに読むことができる、あこがれの存在でしたから。それでも、引き受けたからにはやらなければならない……悩みに悩んでいきついたのが、「開き直る」ということでした。

のぶみ:なるほど!

窪田:城さんにはなれないんだから、思い切ってやるしかないよって。そうしたら、徐々に受け入れられるようになって、お陰様で今はF1のナレーションとして受け入れられていると思います。

のぶみ:ぼくも絵本作家になって7年間はほとんど売れませんでした。どんな作品を作ってもみんな初版で終わってしまう……。それで、どうせ売れないんならと開き直って、自分の息子のために絵本を描いたんです。でも、おはなしは描けても、絵が下手なのはどうしようもなかった。売れている人のタッチを真似して描こうとしてみたりもしました。そうしたら編集者さんから言われたんです。「のぶみさんは、自分が下手だと思ってもいいから、とにかく丁寧に描きなさい。丁寧に描くことで人は感動することもあるから」って。その人に言われたとおり、下手でもいいから、一筆一筆、丁寧に描くようにしたら、ようやくベストセラーを生み出すことができました。そのおかげで、今のぼくがあるんだと思います。

窪田:すごくいい話ですね。

のぶみ:今でも丁寧に描くことは、ぼくの中でとても大事にしていることです。でも、とどまっていてはだめで、どんどん磨いていかないとと思っています。

───お二人とも常に今の立場から努力してもっと上を目指しているんですね。「情熱大陸」では、のぶみさんのエピソードはもちろん、窪田さんのナレーションにも興味が湧いてきました。もう、のぶみさんの映像をご覧になられたのですか?

窪田:(10月末現在)まだなんです。収録は結構ギリギリにやるので。でも、今日お会いして、どんな映像になっているのかとても楽しみになりました。

───のぶみさんにお会いしたことで、今回のナレーションは少し変わりそうですか?

窪田:いいえ。いつも通り、映像と音楽に合わせて、言葉に思いを乗せてナレーションをすると思います。ただ、今日お会いした分、映像から相手のことを理解するスピードは今までよりも早いかもしれませんね。

のぶみ:窪田さんは今まで900人以上の著名人のエピソードにナレーションをつけていますよね。出演されている人は皆さん、それぞれのジャンルで活躍されている方だと思うのですが、窪田さんから見て共通点を感じますか?

窪田:ええ、ナレーション収録時までどんな人なのかわからないので、読み進んでいくうちに「へえ、こういう人なんだ」と感じる訳です。皆さんそれぞれ違いますが、共通することといえば、どなたも仕事に誇りを持っていらっしゃるという事ではないでしょうか。

───のぶみさんは9か月もの長い間、カメラと一緒に行動して、1冊の絵本を描き上げましたが、実際に終わってみていかがでしたか?

のぶみ:実はまだ撮影が終わっていないらしいのですが(笑)。本当に撮影スタッフの方たちとはほぼ毎日顔を合わせていました。本当は格好いいところばかりを映してほしかったのですが、9か月もずっとカメラがいたら、無理ですよね。自分が体験してみて初めて、「情熱大陸」は、一生懸命努力している人を、同じくらい一生懸命カメラに収めようとしている番組なんだということが分かりました。

───「情熱大陸」の放送がますます楽しみになりました。最後に絵本ナビのユーザーへメッセージをお願いします。

のぶみ:『いのちのはな』のプーは、ぼくの半生を全部まとめたようなキャラクターです。人生にはどんなにあがいてもどんどん悪くなるような時期が少なからず訪れます。ぼくもそうでした。ただ、ぼくは大変なときにじっとしているのではなく、いつも何かをしていました。困難に立ち向かうことで自分自身の成長につながると思ったからです。そうやってきて、今のぼくがあります。今回の「情熱大陸」への出演と『いのちのはな』の制作を通して、ぼくは「人は成長するために、生きているんじゃないか」ということをひたすら考え続けました。

窪田:のぶみさんはさっき、息子さんのために絵本を描いたらベストセラーになったとおっしゃいましたが、今はどんな世代に向けて絵本を描こうとしているのですか?

のぶみ:今は、子どもから大人まで、年齢を問わずみんなが楽しめる絵本が作れないかと思って、今、制作しています。そんな絵本はないという人もいるけれど、ディズニー映画やアンパンマンなんかはそうですよね。映像でできるなら、絵本でもやれるんじゃないかといつも考えています。

───窪田さんは今回、のぶみさんと対談をしてみていかがでしたか?

窪田:面白かったですね。実は今回、ナレーションのときのように予備知識なしでお会いするのはさすがに失礼だろうと思い、のぶみさんのブログを拝見していたんです。ブログの文章を読んで、優しい方だろうと感じていたのですが、お会いしてみたら、案の定優しい方で。でも、ぼくが思っていた以上にご自分のことを冷静に分析されていてびっくりしました。娘と孫にいい自慢ができますよ。

のぶみ:ぼくの方もお会いできて本当にうれしかったです。奥さんと子どもたちに自慢できます。

───お二人とも、今日は本当にありがとうございました。

「情熱大陸」(製作著作MBS/TBS系全国ネット放送)に、のぶみさんが出演します!

『いのちのはな』の著者・のぶみさんが11月13日放送予定の「情熱大陸」(製作著作MBS/TBS系全国ネット放送)に出演します!
この新しい絵本『いのちのはな』が誕生するまでの長い道のりをカメラが密着取材していますのでお見逃しなく!!

【放送日時】11/13(日)よる11時〜

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のぶみ

  • 1978年、東京都生まれ。「ぼく、仮面ライダーになる!」シリーズ(講談社)や、「しんかんくん」シリーズ(あかね書房)、「おひめさまようちえん」シリーズ(えほんの杜)、『うんこちゃん』(ひかりのくに)など、170冊以上の絵本を発表。『ママがおばけになっちゃった』は40万部を超えるベストセラーに。ほか、NHK「おかあさんといっしょ」では、「よわむしモンスターズ」を、NHK「みいつけた!」では、「おててえほん」のアニメーションを担当。EXILEのUSAや漫画家・森川ジョージとのコラボレーション絵本の出版、内閣府「子ども・子育て支援新制度」(すくすくジャパン!)シンボルマークを手がけるなど、幅広く活躍している。Facebook、Twitterで積極的に情報を発信。

作品紹介

いのちのはな
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作:のぶみ
出版社:KADOKAWA
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