もうなかないよ、クリズラ もうなかないよ、クリズラ
作: ゼバスティアン・ロート 訳: 平野 卿子  出版社: 冨山房 冨山房の特集ページがあります!
読み手の年齢を選ばない子どもから大人まで、それぞれの感性で理解してうけとめる事のできる「みんなの本」です。
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《スペシャルコンテンツ》あそびにきてくれました!

2011.03.30

わんぱく小学校シリーズ最新作『サムソン先生のダジャレ英語学習帳』
作者のよしながこうたくさんと英語監修のルーカス B.B.さんが遊びにきて下さいました

絵本ナビでもすっかりお馴染み「わんぱく小学校」シリーズ作者のよしながこうたくさんが、2月末に完成したばかりの最新作『サムソン先生のダジャレ英語学習帳』を持って遊びに来てくださいました!英語監修をされているルーカス B.B.さんも一緒にいらしてくださって、何やら面白くなりそうな雰囲気です・・・。

よしながこうたくさんとルーカス B.B.さん よしながこうたくさん(左):以下K(敬称略)
ルーカス B.B.さん:以下L(敬省略)

─── 新作『サムソン先生のダジャレ英語学習帳』が発売になりました。これまでわんぱく小学校シリーズは『給食番長』『飼育係長』『あいさつ団長』『おそうじ隊長』と続いて、ファンのみなさんが「次は何だろう」と期待して待っていたと思うんですが、今回は今までのシリーズ絵本とちょっと違う一冊になっていますね。ひとまわり小さいサイズでボリュームたっぷりの“英語バイリンガル絵本”。50音順でダジャレが並んでいるそうですが・・・「ダジャレ」や「英語」との組み合わせを思いついたきっかけはありますか。

サムソン先生のダジャレ英語学習帳

サムソン先生のダジャレ英語学習帳
作・絵:よしながこうたく
訳:ルーカス B.B.(英語監修)
出版社:長崎出版

わんぱく小学校シリーズ5冊目は、まさかの「英語学習帳」! 外国からやってきた転校生のサムソンくんがダジャレを通じて、番長たちに英語を教えます。笑って学べる、小学生のための英語入門書の決定版(!?)の誕生です。「ありがあーんとあくびする」等、50音順ダジャレ英語+類語も充実の英語バイリンガル絵本です。

よしながこうたくさん K:『あいさつ団長』から登場しているサムソンは、最近人気があって、サイン会でもサムソンの顔を描いてくれという要望が多いんですよ。それから書店さんから「番長シリーズの英語の本があったら子どもが喜ぶよ」とも言われて。来年小学校で英語教育が始まるからと・・・。なぜ「ダジャレ」と「英語」かって僕もわからないですけど、出版社の編集長が「ありがあーんとあくびする」とか「しゃくにさわるさめ」とかすぐ思いつくだろ、と2つだけ言って去ってしまってですね・・・あと40何個!!全然思いつかなくてどうしようかと思いましたよ(笑)。

─── 英語を監修されたのはルーカスさん。都会的な雑誌やフリーペーパーを発行されてきたルーカスさんのお仕事と、こうたくさんの“博多弁バイリンガル絵本”が結びつかなくて(笑)。どんな出会いがあったのでしょうか。

ルーカス B.B.さん L:絵を見るより前に、浅草のイベントでこうたくさんが読み聞かせをしているところを見ました。何かを頭にかぶって(こうたくさん得意のかぶりものですね!)、博多弁でね。あ、おもしろいなあと思って本を買ってサインしてもらいました。

─── 今回はサムソンがわんぱく小学校のみんなに、ダジャレを通して英語の楽しさを教えるというストーリーなんですよね。「なんだ この不思議な ことばのひびきは?」「ダジャレだよ、番長さん」(It’s a pun,Banchyo)、という導入があって。ダジャレは「pun(パン)」なんですか?

L:ダジャレは、ジョーク(冗談)というより、言葉遊び「pun(パン)」。英語圏でダジャレ文化はあまりないです。この本のことを周囲の外国人に話すとみんな面白い、欲しいって言うね。みんなびっくりしてます、よくここまで作ったねって。こうたくさんのイラストがいいですね。外国の人が、まず英語の文章を読んでイラスト見たらもう笑っちゃうと思う。

─── どんな手順で作成を?

K:まず日本語のダジャレを考えて、絵のラフを描いて。ルーカスさんに翻訳してもらいながら、ラフと文章が合っているか見てもらって。たとえば「うしを飼う」 (The boy looks after the cow)。「cow(カウ)」というと雌牛なのか雄牛なのか。日本語だと「うしを飼う」で済むんですけど、英語だと主語が要るんですよね。「らいめいで解散だ」(The class dispersed due to thunder)は絵を描きかえたんですよ。サンダー(thunder)って音が鳴る意味なんですね。

L:雷光がライトニング、音が鳴ってるのがサンダー。最初の絵は、雷の光と走って逃げてる絵だったんです。でも音が鳴っていることが絵で伝わらないと、サンダーはおかしい。

K:本書きの絵を描き終わってからですよ、実は英語の内容と日本語が違うとか、英語発音と日本語発音がちがう、ダジャレにならないとか、いろいろ出たんですよ。「らいめいで解散だ」は結局耳をふさいで逃げる絵に描きかえました。ほかにも、発音でいえば「ろば団起立」(The donkeys stand to attention)、ろばは「ドンキー」ですか「ダンキー」ですか?(笑)。

L:「どっちでもない」「(ドとダの)あいだ!」(笑)。英訳はたいへんでした。やっぱり言葉は、ちゃんとしたものを入れたいから。外国人が見ても楽しくしたかった。自分にとっても、本をつくるプロセスがすごい勉強になった(笑)。この本で日本の小学生が英語を覚えたらぺらぺらになると思うよ。魔法の1冊になると思う。

K:(笑)大人でもレベルアップしますよ。

─── ダジャレは50音順。あいうえお?の順番で読めるんですよね。いくつくらい考えたんですか。

K:編集者とあわせて100個以上出し合ったんじゃないですかね、でも相当ボツにしました。たとえば、擬音語に逃げがちになるんですよ、猫がキャッという、みたいな。だんだんそうなってくると「面白くない!」「もっと頭使えよ〜」と読者に思われそうで(苦笑)。

よしながこうたくさんとルーカス B.B.さん L:「ちきゅうに明日かえる」(We'll head back to Earth tomorrow)はいいよね。これはどうやって考えたの? お風呂の中でとか、たとえば・・・

K:いや、パソコンの前でこんな(じっと頭を抱えるポーズ)になって・・・。英語の辞書をずーっと見ながら、(英語から)なにかほかの日本語にならないかな〜と。あいうえお・・・「あーす」なら「地球」だなと、ずっと英語と日本語の言葉をくっつけてって・・・。僕も英語はあんまりわからないから、英単語と近い日本語を探すのに必死でしたね。

─── こうたくさんとルーカスさん、それぞれお気に入りのページはありますか。

K:「おおかみが売るふく」(The wolf sells his clothes)好きですけどね。僕は絵のイメージから入るんですよ。だから苦しいダジャレは僕が考えたやつだったりします(笑)。このシチュエーション、切ないですよ。冬が来たのに金がなくて困ってる。自分の毛皮を仕方ないから売る、200円で(笑)。パンツにオオカミの「お」て書いてあるのがポイントです。ほかの動物と共同生活してるんだなと。洗濯されたのを間違ってはいたとき切ないですからね〜。
「こーんがり焼けたとうもろこし」(Corns with perfect tans)はサンオイルの代わりに醤油塗ってもらって焼かれてるんです。「れい点くらいで泣くもんか!」(I'll never cry over a bad test score)これが可愛いんですけどね?、番長が最後あきらめたんですよ、問題を解くのを。先生に最後までがんばりましょうって書かれてる(笑)。

見開き

L:「りすに救われる」(The squirrel comes to the rescue)の柿の木がいい。日本ぽい感じがちゃんと伝わってくるよね。あと「まんまるおめめの哺乳類」(Baby mammals with round eyes)も可愛い(笑)。

K:マニアックな単語ですよね、ママル(哺乳類)。一生使わない英単語のような気がする。日本語でもあまり使わないでしょ、「あの哺乳類」とか「あの爬虫類」とか。『飼育係長』でいのししの子をリュックサックに入れて帰ったまさおが、また何か動物の子どもを盗みに来てるんですよ、味をしめて(笑)。なんだ、かばんに入れれば連れて帰れるじゃん、と。

ルーカス B.B.さん L:「からすの苦労話」(A crow talks about his tough times)もわかりやすいダジャレかな。牛乳飲みながら苦労話(笑)。

K:あ、僕も好きですねえ〜。お客さ〜ん、ピアニカ弾きましょうか、と酒場のマスターがピアニカ弾いてくれる。からすの首に縫い目あるけど、これ、人入ってるんじゃないか、という苦労も感じられる(笑)。

L:「いしがすとーんと落ちる」(A stone takes a big fall)のように、ダジャレに無理がないものも気持ちいいですね。英語と日本語がいい感じにマッチングして、ぜんぶがいいハーモニーになってるのが。

K:どきっ。「無理がない・・・」(苦笑)。ちなみにこれ石の家族だったんですよ。石のお父さん、お母さん、おじいちゃん、弟。ここはお姉さんが落ちてるんですね。わなにかけたのはせいじです。

L:「いしがすとーんと落ちる」(A stone takes a big fall)の壁とか家とか、日本ぽいのがおもしろい。英語の本ってだいたい変に英語圏っぽく作っちゃうから。そういう妥協してないところがいいよね。

─── たしかに(笑)。いかにも「日本の小学校」の様子もいいですよね。たとえば「もうすこし苔を増やしたい」(Samson wants to add a bit more moss)のプラスティックの鉢植えなんかも。みんな朝顔なのにサムソンだけ苔を植えて(笑)。

よしながこうたくさん K:今回の為に特別に取材には行かなかったんですけど、今まで小学校では(シリーズの制作の為に)写真とりまくってますからね。小学校の雰囲気というのは体に染み付いているといいますか。
「もうすこし苔を増やしたい」は編集者から出たダジャレで、ええっ?どうやって絵で伝えればいいんだろと思いましたけど・・・。サムソンの鉢とまどかの鉢を隣り合わせにしないように、せいじが割り込んでる。愛憎うずまく小1ですよ(笑)。モース(moss)にかけてマンモスもいます。

K:「そっくりな靴下大作戦」(The boys discuss "the same style sock" plan)最初は「そっくり」と「sock(ソック)」をかけるつもりだったんですよね。でも発音が「ソック」じゃなく「サク」だと。しょうがないから大作戦(だいさくせん)をつけました(笑)。このページで大作戦を練ったあと「ろば団起立」(The donkeys stand to attention)で同じ靴下をはいたろば団が結集!

─── ろば団起立と言われて、絵のイメージはすぐ浮かびますか?思いつくまでは苦労しませんか。

K:「わんぱく小学校」シリーズはだいぶ慣れてきたというか、番長やサムソンたちが勝手に動いてくれるようになってきたんですよ。靴下大作戦でろばの何かをやるのかなと。いちおう「ろば団起立」なんていうと最後のほうで番長たちがかぶりものをしてるろば団がぱっと出てくる。この靴下が可愛い。欲しい。

─── ちゃんとつながってるんですね。私の息子は小1なんですけど、英語まっさらで何も知らない。勉強してるわけでもないし、面白いよと興味引かないとぜんぜん食いつかないんですけど・・・実験台にしてみようかな(笑)。反応が楽しみですね。どんなふうにこの本を楽しんでもらいたいですか。

L:言葉の遊びも楽しいし、英語も楽しめる。でもただ単語で覚えるだけじゃダメで、意味がわからないと通じないから、文章を覚えるプロセスも一緒に入るといいかな。こうたくさんの絵も面白いし、子どもたちが英語に興味を示すような、きっかけになればいいなと思います。

K:英語より日本語をしっかり教えろー!という意見もありますよね。ブラジルで新聞記者として活動している兄に言われたんですけど、外の世界を知らんと内の自分たちの世界がわからん、外国語を知ったほうが逆に日本語の素晴らしさがわかるんじゃないか、学校の授業だけでしっかり教えようと思うのが大間違いや、と。要は興味を引けば僕らぐーっと勉強するじゃないですか、きっかけさえあればみんな。たぶん勝手に楽しんでくれるでしょ、ちびっこは。すぐ覚えるしね!

─── ありがとうございました!

─── そして、最後にスペシャルな動画をご紹介します。
『サムソン先生のダジャレ英語学習帳』の冒頭部分のうち、日本語部分をよしながこうたくさん、英語部分をルーカスさんが読み聞かせてくださいました。なんて豪華な!!みなさんご堪能くださいませ・・・。

サイン本を贈りあう サイン本を贈りあう
▲お互いにサイン本を贈りあう、こうたくさんとルーカスさん。

記念撮影
 記念にぱちり!楽しい時間をありがとうございました。

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よしながこうたく【よしながこうたく】

  • 1979年福岡県生まれ。九州産業大学デザイン科卒業。
  • 18歳から作家活動をはじめ、現在、イラストレーターとして雑誌、TV、CDジャケット、雑貨等あらゆる媒体にて国内外問わず活動中。
  • 2007年2月より拠点を東京から福岡に戻しアーティスト3兄妹でイラストレーション血族事務所「STUDIO Edomacho」を設立。事務所と併設してアートカフェ「Cafe Edomacho」も経営している。
  • はじめての絵本『給食番長』(長崎出版)は、子どもから大人まで幅広い層に受け入れられ、注目されている。

ルーカス B.B.【るーかすびーびー】

  • 1971年アメリカ生まれ。カルフォルニア大学卒業後、来日。1996年、カルチャー誌『TOKION』創刊。現在、(有)ニーハイメディア・ジャパン代表として、トラベル誌『PAPERSKY』やキッズ誌『mammoth』を発行しながら、ウェブサイトやイベントプロデュースなど幅広く活動中。これまでに手がけた雑誌に『metro min.』や『PLANTED』などがある。


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