本画家・田島征三が日の出町から伊豆へ活動の拠点を移してから、ちょうど5年になります。自給自足生活をおこなっていた日の出の町に突然やってきた大型ゴミ処分場施設。その建設反対運動の先頭で筆を取りつづけた田島氏は、ついに癌に倒れます。1997年、ゴミ処分場から流出するダイオキシンと癌の発生との因果関係について取り上げられはじめたときです。
胃の三分の二を摘出するという大手術を経て、療養のために移り住んだ伊豆高原で、田島氏は新しいアートの世界を開きます。木の実や貝殻、海藻たちの声に耳を傾けつくりあげる、自然そのもののアート。本書はそんな田島さんの伊豆での5年間をすべて盛り込み、ひとつの物語としてまとめた「図録絵本」です。
物語のテーマは、タイトルのとおり『きみはナニを探してる?』。なくした「ナニカ」を求めて、探して探して探し続けた末にみつけたものとは……???
あなたにはナニがみつかるでしょうか? 田島さんの「イノチ」の持つエネルギーと創造することの喜びにあふれたこのすてきな物語を、一緒に体感してみませんか。
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