空から落ちた月と少年が出会った。人工の月があふれる街で淋しかった二人は互いに心を許していく。 共に過ごす幸せな時間。やがて別れの日はくるが…。 「ひとりじゃないよ」という優しいメッセージが伝わる大人向けの童話。
「見えなくなるということは、存在しないということなのだろうか?」
こんな一言から始まる、坊やと月の物語。
とても繊細で可愛くどこか切ない絵と、シンプルな表現の中に大切な意味のこもっている文章が魅力的です。
文章だけだと少し寂しいお話ですが、可愛い絵がつくことで、優しくあたたかな話になっています。
月の優しい表情は、見ているだけで涙が出てきそうになります。
ただ眺めるだけもよし、じっくり考えるもよし。
十人十色の楽しみ方が出来る絵本だと思います。
忙しく働く中で、子どもの頃の気持ちや大切な何かを忘れてしまいそうな方に、この絵本を読んでほしいです。 (まるまじろさん 20代・ママ )
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