争いがむなしいのか、人間がむなしいのか―― 赤と青と黄色の民族が泉を求め、村をつくり幸福を生み出したが、共存できずに争いを起こしてしまう。なぜ争いは起こるのだろうか。優れた表現力で描く、人間の本質について深く考えさせられる絵本。 第23回新風舎出版賞特別テーマ賞受賞作品
難しいです。
結局、泉はいったい誰のものだったのでしょうか。
先着順?それとも皆の共有財産?
よく見るとポンプを設置したのは紛れもなく悪役「赤」の人。
どうやら「みんなで仲良く使えばよかったね」という
単純な話ではないような気もします。
そこで、一緒に読んだ6歳の息子に感想を聞いてみたところ
「赤い人や黄色い人や青い人なんて本当はいないんだよね。」とのこと。
いや、そういう問題ではなくてさ…と言いかけて、
あ、そうなのか?そこなのか?と、目からウロコ。
……泉はいったいだれのものだったのでしょう
という一文に踊らされてしまったのは、恥ずかしながら親のほうでした。
難しいテーマだと思うときは、ぜひ、お子さんとブックトークを。
驚くほどの想像力と観察力を発揮してくれるかもしれませんよ。 (グレープフルーツ・ムーンさん 30代・ママ 男の子6歳、男の子0歳)
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