カメレオンの着ぐるみを着た女の子「ティー」と、その弟「カメレオン」が織りなす、ちょっと不思議で、とびきりやさしい日常のお話。
自由な発想で広がるティーの世界は、弟のカメレオンをやさしく包みこみ、読者の心にもあたたかな灯をともします。
どこか夢のような風景、見たことのない乗り物や道具、個性豊かなキャラクターたち。ページをめくるたびに、新しい発見と小さな幸せが待っています。
本書は「こうちゃぐもの おはなし」「おばけなんていないよ」「おんがくかい」の3つのお話で構成され、それぞれの物語の中でティーがカメレオンに世界の面白さや大切なことを教えてあげる展開になっています。
きょうだいで過ごす何気ない日々のかけがえのなさ、ふとした出来事の中にある幸せに気づかせてくれる、そんな絵本です。
子どもはもちろん、大人の心にもやさしく寄り添ってくれる一冊として、幅広い世代におすすめします。
2017年、イタリア・ボローニャで開催された「ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア」で、スペインの出版社 A buen paso の編集者との出会いをきっかけに生まれたこの作品。
チリの詩人との国際的なコラボレーションにより、スペイン語で制作され、1年かけて丁寧に作られました。
そして、ついに、念願の日本語版が刊行されます。
海を越えて生まれたこのやさしい物語が、いま、日本の読者の手元に届きます。どうぞ、ティーとカメレオンの世界をのぞいてみてください。
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