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絵・文: 川浦 良枝  出版社: 白泉社 白泉社の特集ページがあります!
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大人気「いちにち」シリーズ最新刊!『いちにちじごく』 ふくべあきひろさん、かわしまななえさん、おおのこうへいさんインタビュー

自分ではない別の何かに1日だけ変身できる、そんな機会があったら何に変身したいですか? 絵本「いちにち」シリーズは、「おもちゃ」や「文房具」「動物」などに変身して、その大変さや面白さを体験できるユーモア絵本で、シリーズ累計20万部を突破しています。今回は最新作『いちにちじごく』(PHP研究所)の完成を記念して、作者のふくべあきひろさん、かわしまななえさん、おおのこうへいさんにお話を伺いました。物語の発想から、絵に関するそれぞれの思いなど、「いちにち」シリーズを掘り下げます!

いちにちじごく
いちにちじごくの試し読みができます!
作:ふくべ あきひろ
絵:かわしまななえ
出版社:PHP研究所

SNSでも話題沸騰、子どもから大人まで人気の「いちにち」シリーズ第8弾! 擬音の面白さとユーモア満載の絵で、読み聞かせなどでも大好評です。 わるいことをしたらじごくにいくって、ほんとかな? よし、いちにちじごくのおにになってたしかめてみよう。 うそをつくと……いちにちしたぬきじごく! いててててっ!! うそをついたらしたをぬかれるんだ―――っ!  ひとのものをぬすんだら……いちにちつなわたりじごく! あちちちちっ。このてつのなわ、あついよ〜。おちたらもっとあつそうだ! ひとのわるぐちをいうと……いちにちはりやまじごく! いててててっ!! もう、わるぐちいわないよ。 よわいこをいじめたら……いちにちうんちじごく! いやだ! あついうんちをのまされるぅぅ〜! やってはいけないこと、わるいことをする子どもたちが震えあがる一冊。

「いちにち」シリーズ最新刊はとってもこわーい、『いちにちじごく』

───大人気「いちにち」シリーズの最新刊は『いちにちじごく』。表紙も真っ赤でインパクトがあります。なぜ、地獄を取り上げようと思ったのでしょうか?

ふくべ:いつも、新刊の企画を考えるとき、ぼくとおおの君とかわしまさんで、いくつかアイディアを出し合います。そこから、編集者さんと相談しながら、ひとつのテーマを絞り込むのですが、今回は編集者さんから「次のテーマ、地獄はどうですか?」とご提案いただきました。

───それは珍しいパターンだったのですか?

ふくべ:そうですね。ただ、「地獄」という言葉を聞いたとき、自分の中でピンとくるものがありました。というのも、うちの次男がとても天邪鬼な性格で、大人も驚くような嘘をよく言うんですよ。「『いちにちじごく』があったら、息子もきっと怖がって、嘘を言わなくなるんじゃないか……」と思い、絵本にすることにしました。


文章を担当したふくべあきひろさん。

───『いちにちじごく』の中には、「嘘をつく」という悪さに対して、「いちにち したぬきじごく!」、「人の物を盗む」と「いちにち つなわたりじごく!」といった形で、ひとつの悪いことに対してひとつの地獄が登場します。どの地獄もとても迫力がありますね。

おおの:地獄は資料をたくさん集めて、調べました。しかし、調べていくと、結構残酷な地獄も多かったので、小さいお子さんでも分かるような地獄を選んだり、表現をかなりやさしくしたり、工夫しています。

かわしま:「針山地獄」や「大叫喚地獄」などのメジャーなものは、絵が描かれた資料もあるのですが、マイナーな地獄は文献でしか残っていなくて、絵を描くときに苦労したものもありました。

───テーマが決まった後は、どのような打ち合わせを経て、本の構成を固めるのですか?

ふくべ:『いちにちじごく』は、どんな地獄があるのかを調べて、子どもに当てはまる悪い行いだけを集めていきました。そのあとに、ページのレイアウトを小さく描き、全体の構成を詰めていきました。ぼくたちは普段、広告関係の仕事をメインにしていて、毎日、絵本と向き合うことはできません。なので、打ち合わせの日を決めて、その日までにそれぞれ決められたことをまとめてくるという形で絵本作りをしています。


制作中のやり取りを見せていただきました。

───限られた時間の中で、いかに効率よく作品を作り上げるかが大事ですね。

ふくべ:最初は1か月に1回くらいのスローペースから打ち合わせをスタートさせて、締め切り前は2週間に1回と集中して話をまとめることが多いですね。打ち合わせでは、編集者さんも交えて、4人で意見を出し合いながら進めていっています。

───毎回、いろいろなものに変身して、そのものの大変さやすごさを、身をもって体験する男の子が、今回、地獄を体験しています。今までにない怖い場面も描かれているのがとても印象的でした。

かわしま:そうですね。ただ、参考にした文献に載っている地獄はみんな血が出ていたり、内臓が切られていたりとかなりグロテスク。今まで、そういう作品を描いたことがなかったので、最初はかなり戸惑いました。何度目かの打ち合わせのときに「血を流すのはやめよう!」と決まって、かなりホッとしたのを覚えています。

ふくべ:それと、いつもは主人公がおもちゃや文房具に変身していますが、今回はまず「地獄の鬼」に変身させて「地獄を体験してみよう」という流れにしています。いつもと違うワンクッション入れることで、自分が責め苦を受けているわけではなくなり、少しマイルドになるのではないかと考えました。

───なるほど。あまりグロテスクにならないように工夫されたのですね。

かわしま:はい。マンガのような表情や構図になるように変えた部分もあります。

───「黒縄地獄」の炎の勢いや、「屎泥処」のどろどろした感じなど、とても雰囲気が出ていると思いました。画材は何を使っているのですか?

かわしま:アクリルガッシュです。ただ、アナログだけで描いているわけではなく、描いた絵をスキャナーで取り込んで、デジタルでいろいろ変化をつけています。


原画を見せていただきました。

───たしかに、比べてみると違いが判りますね。

かわしま:今回のようなおどろおどろしい感じのタッチを、今まで描いたことがなかったので、構図などはおおのさんにたくさんアドバイスをいただきました。

ふくべ:おおの君は「いちにち」シリーズでは、表立って名前が出てないのですが、構図などのアイディアはほとんどおおの君が出してくれています。例えば、ぼくが「針山地獄の針は、真上を向いていて、真正面から落ちる構図にしてほしい」と頼むと、おおの君がササッとラフを描いてくれて、かわしまさんがそれを元に絵を描き上げるんです。

───なるほど……。絵を描くときに特に苦労したページはどこですか?

かわしま:うーん……。いろいろあるのですが、おおのさんやふくべさんに、よく指摘されるのが、「主人公が安定しない」ということ。主人公の服装が変わってしまったり、身長が高くなっていることがよくあるんです。

ふくべ:そうなんですよ。一応、小学校低学年のイメージで描いてもらっているんですが、ページをめくるといきなり6年生くらいになっていたりして……(苦笑)。よーく見ると、シリーズで微妙に洋服のデザインが違っていたりするんですよ。あまりにも変化が激しいときは「キャラが変わってるよ!」って言いますね。


絵を担当した、かわしまななえさん。

───そんな苦労があったなんて……。ちなみに、絵本の中に登場する地獄の中で、特に落ちたくないと思う地獄はどれですか?

かわしま:「いちにち うんちじごく!」が一番嫌ですよね。しかも、屎泥処では、ピラニアのような生き物がいて、罪人の肉を食べるそうなんです。そういう、人間の嫌悪感の集大成のようなものを、この屎泥処には感じます。

おおの:「いちにち めつぶしじごく!」かなぁ。つつかれるのとか嫌ですよね。

ふくべ:今回の絵本では「はりやまじごく」や「かまゆでじごく」という小さい子どもがイメージしやすい地獄だけでなく、大人でも「こんな地獄があったんだ!」と驚くような地獄もたくさん取り上げていると思うんです。ある意味、ぼくたちが文献からイメージを膨らませた創作地獄もあります。想像力を膨らませて、それぞれの地獄で最もインパクトが出る構図を模索しながら作っているので、どれも「こんな地獄に落ちるのは嫌だな〜〜」と思っていただけると思います。

───ふくべさんのお子さんはこの絵本を読んで、どんな反応をしていましたか?

ふくべ:下の子は、絵本から目をそらして、決して見ようとはしないです。思い当たる節がありすぎるんじゃないかな(苦笑)。それだけでもこの絵本の効果は絶大ですね。

───嘘をついたり、間違ったことを人に教えたりということなら、だれもが該当しそうなのが怖いですよね。ちなみに、お気に入りの地獄などはありますか?

かわしま:構図として好きなのは、「かまゆでじごく」ですね。落ちそうで落ちない感じがとてもうまく表現できていると思います。あと、鬼のお腹の部分。実は最初はとてもマッチョな鬼を描いていたんです。でも、途中で「鬼の体はだらしない方がいい!」と思って描き直しました。

おおの:今までのかわしまさんの構図にはない、新しい手法を使ったという点では「したぬきじごく」の絵が好きですね。おどろおどろしい感じがとても表現されていると思います。

ふくべ:どのページもすごく悲惨な地獄の様子が描かれているんだけど、男の子の表情が、悲壮感がないというか、ギャグっぽい感じなのが良いと思うんですよね。特に「うんちじごく」は、今まで見たことのない男の子の表情だと思います。

かわしま:たしかに、「いちにち」シリーズの男の子はいろいろな表情をしているのですが、「うんちじごく」の顔は、やったことのない変顔を描きたいと思って、ギャグマンガとかたくさん調べました。

───ギャグマンガを参考にしているなんて、意外でした。男の子の表情に注目してみると、たしかに、怖いんだけど、ちょっと笑ってしまうところもありますね。しかし、最後の人を殺したときに落ちてしまう「阿鼻地獄」は、本当に救いのない怖さを感じました。

ふくべ:やっぱり、絶対にやってはいけないことは、徹底的に怖い方が良いと思うんです。ぼくらが子どものころに読んでいた昔話の中には、もっと救いのない話がたくさんあったと思います。でも、今は表現がマイルドになっているというか、「子ども向けだからあまり怖くしない方が良いだろう」というようなものがある。もちろん、そういう絵本もあると思うけれど、『いちにちじごく』に関しては、きちんと伝えることは伝えたいと思って、ラストの展開を決めました。

───この「ぜったいに」という筆で描かれた背景も、怖さが強調されていますよね。

おおの:これはかわしまさんの文字なんです。

───そうなんですか! とても達筆でビックリしました。

かわしま:子どものころから書道をやっていたんです。地獄の名前なども、今回毛筆で書きました。自分の中でも特に気に入っているのは、「閻魔帳」なんですよ。

───「閻魔帳」ですか?

ふくべ:初版のみ、絵本の間に小さい冊子が入っています(※)。これはかわしまさんこだわりの付録なんだよね。

かわしま:マンガ『20世紀少年』12巻に、物語の中に登場する「ひみつの集会のおしらせ」の紙が差し込まれていたことがあるんです。知らずにマンガを読んでいたときに、本からペラッとその紙が落ちて、「ひーー!」と声をあげるくらい怖くて……。『いちにちじごく』を作ることになってから、ぜひ同じ手法で「閻魔帳」を入れたいと思っていました。
※閻魔帳は新刊発売日の配本分に限り、入っています。冊子は無くなり次第終了となります。

───少し赤みがかった紙なのも、怖いですね。

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ふくべあきひろ

  • 1976年生まれ。兵庫県出身。京都大学卒業。 博報堂コピーライター。 テレビCMや新聞広告を手がけられる傍ら、絵本作家としても活動。 絵本の作品に『いちにちおもちゃ』、『いちにちぶんぼうぐ』(絵/かわしまななえ ともにPHP研究所)がある。

かわしまななえ

  • 1983年生まれ。東京造形大学卒業、多摩美術大学大学院修了。現在博報堂デザイナー。

作品紹介

いちにちじごく
いちにちじごくの試し読みができます!
作:ふくべ あきひろ
絵:かわしまななえ
出版社:PHP研究所
いちにちおもちゃ
いちにちおもちゃの試し読みができます!
作:ふくべ あきひろ
絵:かわしまななえ
出版社:PHP研究所
いちにちぶんぼうぐ
いちにちぶんぼうぐの試し読みができます!
作:ふくべ あきひろ
絵:かわしまななえ
出版社:PHP研究所
いちにちおばけ
いちにちおばけの試し読みができます!
作:ふくべ あきひろ
絵:かわしまななえ
出版社:PHP研究所
いちにちのりもの
いちにちのりものの試し読みができます!
作:ふくべ あきひろ
絵:かわしまななえ
出版社:PHP研究所
いちにちどうぶつ
いちにちどうぶつの試し読みができます!
作:ふくべ あきひろ
絵:かわしまななえ
出版社:PHP研究所
いちにちむかしばなし
いちにちむかしばなしの試し読みができます!
作:ふくべ あきひろ
絵:かわしまななえ
出版社:PHP研究所
いちにちこんちゅう
いちにちこんちゅうの試し読みができます!
作:ふくべ あきひろ
絵:かわしまななえ
出版社:PHP研究所
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