ちひろが特に好んで描いた花のテーマの作品を選りすぐり収録しています。水彩のにじみやぼかしの技法が充分に発揮された美しい画集です。
いわさきちひろ絵本美術館(編)による、ちひろさんの画集です。
いつも花に囲まれて暮らされていた、ちひろさんの描くイラストは優しい気持ちにさせてくれますし、花びらの質感の表現にはこだわりがあったそうですし、お花よりも子どもを小さく描いてみたり、時には、寂しげな子どもが暗い色で描かれていたりと、子どもの姿とお花のイメージを重ね合わせていることも特色のひとつですが、1枚1枚のイラストに込められた、ちひろさんの思い、見る者の心が、明るく晴れやかな時には、明るい色で楽しげに描かれた作品を、心が雲っていたり、雨模様の時には、色も寂しげで哀愁のある作品を、見る度に、目をひく作品が違ってしまう。
そんな癒しの1冊でございました。 (梨華さん 30代・その他の方 )
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