この絵本『そんごくう』は、中国の古典文学作品「西遊記」から再話したものです。「西遊記」は、今から1400年ほど前の唐の時代に、玄奘(げんじょう)というお坊さんが仏教の経典を求めて、中国からインドまで苦難にみちた旅をした事実をもとに、長い歳月のなかで小説にまとめられたものです。今でも中国の子どもたちにもっとも愛され、親しまれている物語です。
えほん世界のおはなし17です。アニメやドラマで「西遊記」のお話はお馴染みです。でも、本当はどんなお話かというと実際はよくわかっていないのかも。息子が借りてきたのを機に読んでみました。
孫悟空たちが旅する行く手にはっこつせいという妖怪が出てきます。あとがきで「はっこつせい」についても説明があったのでよくわかりました。「白骨精」と書くのだそうです。
この妖怪はまずは娘に化けます。孫悟空にやられると死体だけを残して去ってしまうので、孫悟空は三蔵法師から責められてしまいます。
読者だけには、孫悟空が悪くないことはわかっているので、読んでいて孫悟空が悪者扱いされてしまうのは、歯がゆかったです。
息子は「西遊記」のドラマが好きだったので、夢中になって成行きに注目していました。冒険活劇という要素が満載なのが、子ども心にもドキドキワクワクさせるのでしょう。とてもおもしろそうに見ていました。
勧善懲悪なのもおもしろさの秘密だと思いました。他にも孫悟空のお話は出ているようなので読んでみたいと思います。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子6歳)
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