あれあれぶたくん、そんな顔してどうしたのかな?
「むしゃくしゃする〜!」
ぷんぷん! どすどす! 歩いていると、パンダくんがお腹が空いているんじゃないかと笹をくれます。アシカくんはボールをパス、ガチョウさんは歌をうたってくれます。でもでも。
「ぼく むしゃくしゃしてるの!」
どうしてもむしゃくしゃがおさまらないぶたくん。そこへもぐらくんがあらわれて……!?
感情を持てあますぶたくん。まわりのみんなが優しく声をかけてくれるけど、ぶたくんのぷんぷん、どすどすは大きくなるばかり。なんだか見たことのあるこの光景、困っちゃいますよね。だって、気持ちをコントロールするのって本当にむずかしい。だけど、思いもよらない出来事でいつの間にか気分が上々になってしまうことだって、よくあるコト。だからこそ、ぶたくんのくるくる変わる表情が可愛くって仕方がないのです。
前作『ぶたくんの とどかない とどかない』では、かゆいところにどうしても手が届かなくて悶絶するぶたくんでしたが、今回もまた思いっきり顔をしかめています。どんな感情も明るくユーモアたっぷりに描いてくれる絵本作家ふくだじゅんこさんの魅力がたっぷり堪能できるこのシリーズ。声に出して読んでみれば、きっとみんなで盛りあがることでしょうね!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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