ナビでのレビューと、小沢正作品というのに惹かれて読んでみました。
奇想天外の物語でした。
出てくる人たちが、皆妙に素直で、「どうして頭に柿の木が生えるんだろう?」なんて思わずに、淡々と事実を受け止めて、その上で喜んだり腹を立てたりしています。
さっさと柿やきのこやコイを売ってしまう居酒屋の主人が、私には笑えました。
私だったら、頭に生えたきのこなんて、絶対に食べたくないのですけれど。
展開が読めない物語に、我が家の子ども達は、ポカンとしていました。
柿が生えたり、池になったり、田んぼで稲刈りしたりするのに笑うかと思えば、ほとんど無反応でした。
そして、爆笑したのは、一番最後のオチでした。
娘は「こんなことでいいのか〜!」と叫んでいました。
私もそう思います。
さすが、小沢正。“やっぱり人間はきちんと働きましょう”なんてオチはつけなかったのですね。