むかしから、物語の中で悪者、こわい存在、として多く登場するオオカミ。
羊飼いにとって、旅人にとってのこわい敵だったからでしょう。
でも、ここに出てくるオオカミは違うのです。
みんな最初はこわがり、疑っていたけれど、やがて、オオカミのやさしさを知ります。
そして、オオカミ自身も
「いいたいやつには、いわせておけばいいさ」
と思えるようになり…。
この本にある、吹雪の中で凍えるうさぎをみつけるオオカミと、うさぎをそっとやさしく抱きかかえるオオカミの絵がとても好きです。
見かけや先入観で、人をシャットアウトするのは、残念なことですよね。
そして、誰かを悪者にしたてて、それを利用することも…。
オオカミのまごころがみんなに伝わって、よかった!