面白い発想で描かれているな。と、思いました。
なぜって、世間一般にイメージされている「白ひげが長く、かっぷくのいいおじいさん」なサンタ。は、悪いサンタ『ヴァルデマール』のイメージで、本当の、サンタはひょろひょろの若い(パッと見ちょっと情けなさそうな)ユレブック(主人公のサンタ)だった。という設定。
ユレブックの住まいはキャンピングカーだし、トナカイはどこかにいっちゃうし、口の悪い妖精たち(でも心は優しい)は登場するし、子どもたちがイメージしている「サンタ」とは違います。
たった一つ、見た目に関係ない「サンタ」らしさは、子どもたちが「大好き」ってこと。
それは作品の中にとてもよく描かれていました。
ヴァルデマールに命を狙われながらも、子どもたちに夢を届けようとするユレブックのサンタらしさが胸にきました。
あと、「サンタの長靴を脱がせちゃうと、サンタはチョコレートになっちゃう」という奇想天外なせっても楽しかったです。
作者自身が描いているイラストがたくさん載っているし、
文字のレイアウトも、とても読みやすいので、小学校中学年くらいからお薦めしたいです。