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まめつぶみたいにちっちゃな男の子のお話『まめまめくん』翻訳者 ふしみみさをさんインタビュー

お人形のくつをはき、マッチ箱のベッドで眠る、まめつぶみたいに小さな男の子、まめまめくん。
まめまめくんは、小さいけれどなんでもできます。そう、学校へ行くまでは……。
さわやかなグリーンとちょっと小さな判型が愛らしい絵本『まめまめくん』の翻訳をされたのは、ふしみみさをさん。『うんちっち』(あすなろ書房)や「ハムスターのビリー」シリーズ(文研出版)などユニークな絵本を翻訳されています。今回はふしみさんの学校時代のお話も飛び出して……? 心がほっとあったまるお話をお楽しみください。

まめまめくん
文:デヴィッド・カリ
絵:セバスチャン・ムーラン
訳:ふしみ みさを
出版社:あすなろ書房

お人形のくつをはき、マッチ箱の中でねむるまめまめくんは、小さいけれど、なんでもできた。そう、小学校へ行くまでは・・・・・・。みんなとちょっと違う子にエールをおくる心あたたまるカナダの絵本。

小さなグリンピースのような男の子、まめまめくん。

───マッチ箱の中に寝ている小さな男の子。『まめまめくん』の題名がぴったりですね。
原書のタイトルは何ですか?

Petit Pois 「プティポワ」です。「ちっちゃな豆」という意味ですが、フランス語で「プティポワ」といえばグリンピースを指すんですよ。つまり題名は「グリンピース」。
まめまめくんはグリンピースくらい小さな男の子です。
さわやかな緑が、グリンピースらしい色ですよね。産湯のたらいもグリンピース模様なんですよ。

───本当だ! 赤ちゃんのまめまめくんが着ているのも、グリーンがさわやかな豆つぶ模様ですね。

最初に見たときに、シャルル・ペローのPetit Poucet(プティプーセ)「おやゆびこぞう」を思い出しました。小さな子どもを主人公にしたお話は古くからあって、イギリスの童話「おやゆびトム」やハンス・クリスチャン・アンデルセンの「おやゆびひめ」などがあります。日本には「いっすんぼうし」がありますよね。
そこから連想して「おやゆび王子」や「いっすんボーイ」も考えました。あとは“Petit Pois”の意味から「まめっこくん」「まめくん」……。でも私は「まめまめくん」がいちばんいいなと思って。

───「まめまめくん」、かわいらしい感じがして素敵です。フランス語や英語の絵本の翻訳をたくさんされているふしみさんですが、本書翻訳のきっかけは何ですか?

出版社(あすなろ書房)から「この絵本の翻訳をしてみませんか?」とデータファイルが送られてきたことがきっかけです。当時私はフランスにいましたが、内容が気に入って「やります」とお返事しました。

───作者のことは知っていましたか?

作者のデヴィッド・カリの本も、イラストを描いたセバスチャン・ムーランの本も一度も読んだことはありませんでした。デヴィッド・カリは元漫画作家で、日本でもよく売れた『まってる。』(千倉書房)などの著作があり、子どもの本を60冊以上書いています。『まめまめくん』の原書はカナダのケベック州にある出版社から出ていて、そういう意味ではちょっとめずらしいと思います。

───セバスチャン・ムーランの絵の、絵本が出版されるのは、日本では初めてみたいですね。

ええ。『まめまめくん』は文もいいけれど、絵の力が強いですよね。最初にフランス語版を見たとき、短い文と絵とが、どの場面もうまいこと組み合わせられているなと感心しました。

───たとえばどんなところですか?

たとえば、まめまめくんのベッドのページ。本文は、「ベッドはどうしたって?」「それはその日の気分で決めた」と、あっさりした一言だけなのですが、イラストでは、まめまめくんがちいさなマッチ箱に眠っていたり、ネコの柔らかそうな背中に寝転んでいたりします。これはおそらくイラストのセバスチャン・ムーランが想像して描いたことですよね。
それから「レスリング」でくまの人形とレスリングをする絵や、「いわのぼり」でブロックにひもをひっかけて登る絵もいいですよね。くまの人形は、破けて中の綿があちこちに飛び散って、ボタンも取れて、たいへん(笑)。
「つなわたり」も、ポッキーをもってくずかごをわたっている絵だからこそのおもしろさです。

───たしかに! くまの人形がまめまめくんにやられっぱなしの感じも、ポッキーを持ってふらふら綱渡りしているのも、絵をながめているだけでおもしろいです。

「ちいさくても、まめまめくんはげんきいっぱい。およぎは、あかちゃんのときにひとりでおぼえた。」という一文があるのですが、小さいくせに元気で独立心旺盛なところがいいんですよね。外で遊んで汗をかいたら、一人で池で泳いじゃうし。

───あ、パンツもグリンピース模様ですね!(笑)

「ウマ……じゃなくて、バッタのりもだいすきだった。」のページ、原書は「馬乗り……いや、馬乗りもどきも好きだった」となっています。「バッタ」の言葉は出てこないので、バッタにまたがらせたのは、これまたイラストレーターでしょうね。「本を読むのが好き」というところは、テントみたいに本をひらいて寝そべって読んでいる……。やっぱり絵がいいですよね。ちなみに原書は、バッタに乗っているまめまめくんが表紙です。

───そうだったんですか。たしかにカラフルでいい絵!
ふしみさんがお気に入りのページを一つあげるとしたら、どこですか?

最初に読んだときに気に入ったのは、ここです。
「ときにははすのはっぱにねころんで、うちゅうはどれくらいおおきいのだろうかとかんがえた」。

ちっちゃなまめまめくんが、宇宙の果てに思いを馳せているんですよね。私も子どものとき「宇宙には果てがないんだ」と思うと不思議な気持ちになったことを思い出します。

───ちょっぴり大人っぽいまめまめくんですね。 毎日生き生きと暮らしているまめまめくんですが、学校に入ると……。

そうなんです。小さすぎていろんなことがみんなと一緒にできない、という現実につきあたります。


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ふしみみさを(伏見操)

  • 1970年埼玉県生まれ。上智大学仏文科卒。絵本を好きになったきっかけは、子どもの頃父親が、自分や近所の子を主人公にして漫画付きのお話をしてくれたこと。20歳の時、パリと南仏エクサンプロヴァンスに留学。洋書絵本卸会社、ラジオ番組制作会社、餃子店経営を経て、海外の絵本や児童書の翻訳、紹介につとめている。ペットは、顔、頭、目、耳、鼻、性格ともに悪い、忠義心のないラブラドール。
    おもな訳書に『うんちっち』(あすなろ書房)、『トラのじゅうたんになりたかったトラ』(岩波書店)、『どうぶつにふくをきせてはいけません』(朔北社)、「せんをたどって」シリーズ(講談社)、『トトシュとキンギョとまほうのじゅもん』(クレヨンハウス)、『ホラー横町13番地』(偕成社)、『おやすみ おやすみ』(岩波書店)、「ハムスターのビリー」シリーズ、『ゾウの家にやってきた赤アリ』『大スキ! 大キライ! でも、やっぱり…』(ともに文研出版)など多数。

作品紹介

まめまめくん
文:デヴィッド・カリ
絵:セバスチャン・ムーラン
訳:ふしみ みさを
出版社:あすなろ書房
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