ぼくたち、いちばん! ぼくたち、いちばん!
文: ジェーン・イーグランド 絵: 東條 琴枝 訳: 松川 真弓  出版社: 評論社 評論社の特集ページがあります!
安心してください、はいてますよ! パンツをぬがしてから読む絵本
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『おやすみ、ロジャー』で寝なかった子に……。『おやすみ、エレン』監訳者 快眠セラピスト 三橋美穂さんインタビュー

イギリス、アメリカ、フランス、スペインなどでアマゾン総合1位を獲得し、日本でも2015年に発売されると、たった1年で85万部を突破した、『おやすみ、ロジャー』。 「心理学的効果が実証済み」の絵本という、今までにない切り口で「寝かしつけ絵本」ブームの先駆け的存在となりました。
今回、ご紹介する『おやすみ、エレン』は、『おやすみ、ロジャー』の作者、カール=ヨハン・エリーンさんによる、さらに洗練された「魔法のぐっすり絵本」です。「『おやすみ、ロジャー』で寝なかった子も、この絵本で眠る」。監訳を担当した快眠セラピストの三橋美穂さんにお話を伺いました。

おやすみ、エレン
おやすみ、エレンの試し読みができます!
著:カール=ヨハン・エリーン
監訳:三橋 美穂
出版社:飛鳥新社

85万部のベストセラー、『おやすみ、ロジャー』 待望の第2弾! 今度はかわいいゾウが、たった10分で寝かしつけ! ロジャーより楽しい! かわいい! そしてもちろん、お子さんが眠る! ・イラストがかわいい! ロジャーの絵がちょっと苦手だったという方にもおすすめです。 ・ゾウのエレンが不思議の森を冒険しながら楽しい新キャラクターたちと出会う楽しい物語に。 ・「心理学的効果」にもとづく眠りの手法が「ロジャーで寝ない子」向けにパワーアップ!

今度の主人公はゾウの女の子。かわいい挿絵で、みんなが大好きになるキャラクターです。

───『おやすみ、ロジャー』が出版される前と後では、親御さんが我が子の「寝かしつけ」に費やす時間がガラッと変わったのではないかと思います。
三橋さんご自身は、『おやすみ、ロジャー』の人気を肌で感じることはありますか?

お母さんたちが参加する講演会に伺うと、「あの絵本で、うちの子はすぐに眠ってくれるようになりました」「今まで2時間以上かかっていた寝かしつけが、本当に10分になりました」とお声がけいただくことが増えたように思います。
ただ、大人の方の多い講演会では『おやすみ、ロジャー』のことを知っている方が意外と少ないんです。
そういう意味では、この絵本を必要とされている方にきちんと手渡されているんだと実感しています。

おやすみ、ロジャー
おやすみ、ロジャーの試し読みができます!
著:カール=ヨハン・エリーン
監:三橋 美穂
出版社:飛鳥新社

米英仏スペインでアマゾン総合ランキング1位の世界的ベストセラー!  読むだけでお子さんがすぐ眠る、心理学的効果が実証済みのまったく新しい絵本です。 「本当に言葉がありません! 2〜3時間かかっていた寝かしつけタイムが、12分で終わってしまいました!それもたった2ページ目の途中で」 「うちの息子は、3分ぐらいであくびを始めて、10分後には熟睡しました」 (イギリスのアマゾンレビューより) 心理学・言語学研究者の著者が、「子どもがなぜ寝たくない気持ちになるのか」を徹底的に考慮。自然に眠くなるよう「ここを強調して読み、ここであくびするように」などの細やかな指示が入っています。従来のいわゆる「おやすみ絵本」とは違ったコンセプトで、理論にもとづきお子さんをリラックスさせます。 英デイリーメール紙、テレグラフ紙、米CBSニュース、ハフィントンポスト紙、ニューヨークポスト紙等、有力メディアが続々特集。

───今回、『おやすみ、ロジャー』の第2弾ということで、どんな作品なんだろうと、ワクワクしていました。まず、真っ先に驚いたのが絵の印象が変わっているということ、『おやすみ、ロジャー』と比べて、ずいぶんかわいくなっていますよね。

そうなんです。私もオファーをいただいて、最初に絵を拝見させていただいたとき、同じシリーズなのか、一瞬、戸惑いました。ただ、内容は『おやすみ、ロジャー』と同様、眠りに誘うプロセスがしっかりとあり、たしかに『おやすみ、ロジャー』の続編というべき作品だと確信しました。

───『おやすみ、エレン』の監訳のオファーはいつごろでしたか?

たしか、2016年8月には第2弾を出版するお話をいただいていたと思います。
元々、原作者であるカール=ヨハン・エリーンさんが「魔法のぐっすり絵本」シリーズを3冊考えていらっしゃるそうで、『おやすみ、ロジャー』が出版されたときから、2冊目があるらしいということは伺っていたんです。ただ、そのときはまだ原書も出版されていなくて、日本の出版社に第2弾の情報が届いたのも、2016年の初夏だったと聞いています。

───はじめて『おやすみ、エレン』の原稿を読まれたとき、どう思いましたか?

絵が違うと……(笑)。もともと、『おやすみ、ロジャー』が出版されたときから、「絵が怖くて、子どもが安心して眠れない」というようなご指摘をカールさんは受けていたんだそうです。日本での出版が決まったとき、原書の出版社を通じて、「日本の子どもたち向けのイラストに変えてもいい」という連絡もあったそうです。

───絵本で、ほかの国で翻訳されるとき、絵を変えることはあまりないように思います。

『おやすみ、ロジャー』は絵を見るおはなしではなく、目を閉じて耳で聞いて眠りの世界に入ってほしい作品なんです。なので、カールさんにとっては、絵がマイナスイメージとなって、お子さんの寝かしつけで悩むお父さんお母さんに手に取ってもらえないことの方が悲しかったのではないかと思います。

───カールさんの心配とは裏腹に、原書のままのイラストで出版された『おやすみ、ロジャー』は日本でも85万部を超えるベストセラーとなりましたね。

ただ、「うちの子は、ロジャーの絵を見て泣き出してしまいました」という感想も出版社には届いたようです。『おやすみ、エレン』は誰が見てもかわいい、そして、優しい気持ちになれる柔らかいタッチの絵なので、絵本を読むときに泣き出してしまう子はグッと減るのではないかと思います。

───そうですね。おはなしは、ゾウの女の子「エレン」が、魔法の森の向こう側にあるお布団に行くストーリー。「ゾウのエレンは、ちょうど【なまえ】と同い年」という子どもたちの共感を促す言葉や、「【あくびをする】」など動作を入れる指示、太字や色文字を使って、読み方を提示する箇所など、本の作りは1冊目の『おやすみ、ロジャー』のセオリーを踏襲しているように感じました。
三橋さんから見て、2冊の大きな違いはどこですか?

やはり、主人公ですね。ロジャーはウサギの男の子、エレンはゾウの女の子。『おやすみ、ロジャー』でなかなか眠りの世界に入り込めなかった子も、エレンは感情移入して、すぐに眠ってしまうかもしれない。
どちらか好きなおはなし、早く眠れる方を選択することができるようになったことで、同じ「魔法のぐっすり絵本」でも、選択の幅が増えたのではないかと思います。

───たしかに、夜眠る前に「今日は、ロジャーにする? エレンにする?」と問いかけて、子どもが好きな方を選ぶ楽しみが生まれますね。
エレンが魔法の森の向こう側に向かう途中、「うたたねモグラ」やオウムの「いねむりダニエル」など、とてもユニークな登場人物と出会います。どのキャラクターの名前も、とても印象的ですね。

キャラクターの名前は編集者さんと一緒に考えました。私が特に気に入っている名前は「ぼんやりネズミン」です。このネズミは女の子なので、言葉の響きをもっとかわいくできないかと思い、何度も「ネズミ、ネズミ…」と繰り返し声に出しているうちに、「ネズミン」という言葉が出てきたのです。それが、絵の雰囲気とピッタリだったので、この名前に決めました。

───子どもはエレンだけでなく、絵本に登場するいろいろなキャラクターに共感したり、友だちになることができそうですよね。
翻訳をされていて、特に難しかったところはありますか?

特に難しかったのは、エレンが「眠い眠い階段」を降りる場面。英語では、「5、4、3、2、1、0……」とカウントするんですが、日本で階段を降りるときは「1、2、3、4、5……」と数えますよね。原書に忠実に翻訳しても良かったのですが、日本の子どもたちに「ゴ、ヨン、サン、ニ、イチ……ゼロ」なんて言ったら、パッと目が覚めちゃうなと思ったのです。なので、日本語にしたときに、耳にした方がリラックスして聞いていただけるように、「ひと〜つ」「ふた〜つ」「みっつ〜」と息を吐きながら読んでいただいて、体の力を抜いてもらえるような表現に変えました。

───日本の読者がイメージしやすいように、細やかな翻訳をされているのですね。

この「魔法のぐっすり絵本」シリーズの訳というのはかなり特殊で、原書をそのまま訳したのでは、日本の子どもたちが眠ってくれる作品にはならないんです。なぜなら、海外の方と日本人では、感覚が異なることが多々あるからです。

───例えば、先ほどの階段の場面の考え方ですよね。

そうです。その他にも、エレンがオウムの「いねむりダニエル」に出会って、道を教えてもらう場面。「右の道を行くと、きみたちはすごい速さで眠っちゃって(以下略)」の部分、原文を直訳すると「2倍の速さで」となります。でも、子どもには「2倍」と言われても分からないと思い、「すごい速さ」と訳しました。
また、エレンが階段を下りて、さらさら川へ向かう場面。「さらさら川へいっしょに行こう。」とエレンが呼びかけるのですが、原文を訳すと「ついておいで」という意味合いが強くなります。でも、「いっしょに行く」という表現の方が、エレンと子どもたちの仲の良さや温か味が出るように感じて、表現を少し変えています。
ただ、カールさんがこの言葉を意図して使っていると分かる部分は、あえてそのまま残していることもあります。

───眠りに誘う部分の意図を組みながら、子どもにもわかる表現に翻訳するという、とても高度な作業をされているのですね。

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三橋美穂(みはしみほ)

  • 快眠セラピスト。寝具メーカーの研究開発部長を経て独立。睡眠を多角的にとらえた実践的なアドバイスと、手軽にできる快眠メソッドが、テレビや雑誌等で支持を集め、睡眠のスペシャリストとして多方面で活躍。講演や執筆、個人相談のほか、ベッドメーカーのコンサルティングや、快眠グッズのプロデュース、ホテルや旅館の客室コーディネートなども手がける。とくに枕は、頭を触っただけで、どんな枕が合うかわかるほど。著書に『驚くほど眠りの質がよくなる睡眠メソッド100』(かんき出版)、『脳が若返る快眠の技術』(KADOKAWA)ほか多数。監訳した『おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本』は、おやすみ絵本ブームの先駆けとなった。

作品紹介

おやすみ、エレン
おやすみ、エレンの試し読みができます!
著:カール=ヨハン・エリーン
監訳:三橋 美穂
出版社:飛鳥新社
おやすみ、ロジャー
おやすみ、ロジャーの試し読みができます!
著:カール=ヨハン・エリーン
監:三橋 美穂
出版社:飛鳥新社
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著:カール=ヨハン・エリーン
声:水樹 奈々 中村 悠一
出版社:飛鳥新社
おやすみ、ロジャー おやすみ、エレン 魔法のぐっすり絵本セット
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