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作: マーカス・フィスター 訳: 林 木林  出版社: 講談社 講談社の特集ページがあります!
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《スペシャルコンテンツ》インタビュー

2010.05.26

さこももみさん
絵本「ペコルちゃん」シリーズ

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絵本「ペコルちゃん」シリーズ:さこももみさん

大きな頭にくりくりおめめ。可愛いお洋服に身をつつんだ男の子と女の子、「ゆっくとすっく」
小さなお子様を持つお母さん達の間では気になっている方も多いのではないでしょうか。
人気シリーズ「こんなときって なんていう?」の絵を描かれているさこももみさん。イラストレーターとしても活動される一方、最近では、創作絵本も手がけられるなど絵本作家として更に活躍されています。

そんなさこももみさんの、またまた可愛いらしい新シリーズが登場しました!
主人公の名前は「ペコルちゃん」
ね、気になるでしょう。新刊のお話からご自身のお話まで、笑いの絶えない「さこももみワールド」をたっぷりご堪能ください!

子ども達がまねをしたくなる絵本「ペコルちゃん」シリーズ

ペコルちゃんのたべものでんしゃ

ペコルちゃんのたべものでんしゃ
作・絵:さこももみ
出版社:くもん出版

ママのかばんのなかには、何が入っているのかな?
牛乳に、バナナに、にんじんに…。ペコルちゃん、ひっぱりだして並べはじめましたよ。
みんなつながったら、電車みたいになったね。
次は何がでてくるのかな?とあてっこもしながら楽しめる絵本です。
2歳前後の子どもたちの世界を、キュートに、そして優しい視線で描いて、大人気のさこももみ先生の絵本です。親子の時間に絵本で一緒に遊んでみてください。

ペコルちゃんのおでかけスイッチ

ペコルちゃんのおでかけスイッチ
作・絵:さこももみ
出版社:くもん出版

パパとおでかけのペコルちゃん。
電車に乗るときは、カードをぴっ。バスでは、ブザーをぶーっ。
見ると必ず押したくなる、いろいろなスイッチ。
絵本のなかのスイッチを押して、ごっこ遊びも楽しめる絵本です。
2歳前後の子どもたちの世界を、キュートに、そして優しい視線で描いて、大人気のさこももみ先生の絵本です。親子の時間に絵本で一緒に遊んでみてください。

パパとママがそれぞれ登場、どちらも楽しめるのが嬉しいですね。

─── ママと一緒の『たべものでんしゃ』、パパと一緒の『おでかけスイッチ』。「ペコルちゃん」シリーズの2冊は、どのように生まれたのでしょう。テーマやきっかけなどがございましたら教えて頂けますか?

さこももみさん「うちの子がこの絵本の真似をして困ります」という声が聞こえてくるような絵本がつくりたかったんです(笑)。子どもが楽しんでほしいというのがまず一番にあります。読んだときに、「もう1回読んで」だけじゃなくて、本の中のことを実際にやってみたくなるようものにしたいなと。

それから絵本を読んでくださるお父さん、お母さんが子ども目線に下がって自分の子どもの頃のことを思い出して一緒に楽しんでほしいな、というのもあって。どうしても親の立場からすると、しつけ的なもの、勉強に役立つものといったものを選びたくなると思うのですが、そうじゃなくて大人が子どもと一緒になって楽しめる余裕があるようなものになるといいなと思ったんです。

─── 確かに子どもが楽しいと思う事といえば部屋中が散らかったり、物が壊れたり、だいたい親は・・・

「ああ〜やめてよ〜」っていうこと多いですよね。だけど子育ての時期を過ぎてしまった私から見ると、そういうのがおもしろかったのに・・・というのがあるんです。大きくなるとしなくなっちゃいますからね、もったいないなと思うんです。お母さんが困って、「もう!」って言うんじゃなくて、一緒になってユーモラスに、そう目くじら立てずに(笑)、あの頃しかやらないことを、させてあげるのが一番いいかなと。楽しんでほしいなというのがあったんです。

子どもの目線に下がって楽しんで!『ペコルちゃんのたべものでんしゃ』

ペコルちゃんのたべものでんしゃペコルちゃんのたべものでんしゃ

作・絵:さこももみ
出版社:くもん出版

─── 『たべものでんしゃ』では、ママが電話をしているすきにペコルちゃんがお買い物袋から次々と色々なものを取り出していきます。見ているだけではらはらします。こんな小さな子の前に卵が出てるなんて!「あらあらあら」といママ達の声が絵本の向こうから聞こえてきそうです。しまいには買い物袋に入っちゃったりして。

たべものでんしゃ

そう、卵。でも卵パックのカシャカシャっていう音もね、触ってみて初めてこういうものだという感触がわかるでしょうし。子どもって、「これは危ないからやっちゃだめ」とか、「次から触っちゃだめ」というと、触りたくなってやっちゃうんですよね。だから体験するってすごく大事なことなんです。
うちの子もよくこんな風に袋やダンボールに入ったりしていました。結構大きくなるまでやるんですね。特に男の子はダンボールがあいてるのを置いておくと、そこに入ってテレビを見てたりするんですよ。

─── そういえば自分も・・・。この絵本を読んでいると、自分の子どもの頃の事まで思い出したりして。

さこももみさんそうなんですよ。自分はやっていたくせに、子どもにはやってないふりして、「やめなさい!」ってね。
だからこの絵本には「子どもの頃、自分もやったでしょ?」という意味も入っていたりするんです。色々やって失敗して大きくならないと、というのがあって。だめって言われることほど、きっと楽しいんだろうなというのはありますよね。こんなことを推奨しちゃいけないんですけど、絵本だって三角形にして立てて、トンネルにして。その中に小さい人形入れたり、ビー玉コロコロとやったりとかって。それはやりたくなるだろうな、って思っちゃいますよね。

─── この絵本の題名は『でんしゃごっこ』とありますが、最初のページを開いても乗り物が出てこない。あれ?と思って読んでいくうちに「なるほど!」という展開になって。いつのまにか、ペコルちゃんが電車の運転手さんになっているんですよね。頭が固くなった大人が見ていると、この発想はなかなか思いつかないような気がします。どんな風にアイデアを思いつかれたのでしょうか?

私も子どもの時、家にあった椅子を全部倒して、その中に入って妹と一緒によく電車ごっこをやりました。いろいろな物を並べて。子どもって物を並べますよね。廊下や畳のへりをずっと、レゴブロックを並べたりだとか。誰でもやってるんじゃないかな?並べたらそれが何かに見えてきて。たまたまできたものからどんどん想像がふくらんでいって遊びが展開していくんです。
 ペコルちゃんも最初から電車を作ろうと思ったわけじゃなくて、色々袋から出して並べているうちにこうなっちゃったんですね。

─── 途中でママが「やめなさい」と言ってしまったら、その展開までは行けない。このお話は、最後にママが子どものやっていることを許容して、子ども目線まで降りてきて初めて成り立っているんですね。

ペコルちゃんが袋に入っている時、お母さんがその姿を発見して、「あっ、そういうことか。じゃあペコルちゃんは運転手さんね」なんて、そういう発想ができるお母さんでいてほしいなと思うんです。「だめ!」って言いそうになるところを、ちょっと眉毛を下げてね。
うちの場合でも、上が男の子で下が女の子なんですけど、2人で遊んでいるのを見て、「お母さんだったらこうするよ」って入っていっちゃう。この広告の紙を使ってこうやったらこうなるよとかって。うるさいかもしれないですけど、遊ぶのが結構おもしろかったので。そういう遊び方や親子の雰囲気というのが、自然にお話になったのだと思います。

最後におすのは何スイッチ・・・?『ペコルちゃんのおでかけスイッチ』

ペコルちゃんのおでかけスイッチペコルちゃんのおでかけスイッチ

作・絵:さこももみ
出版社:くもん出版

─── 今度はこちら『おでかけスイッチ』についてお伺いします。まず、一日の生活の中でこんなに色々なスイッチが出てくるというのが発見です。この子ども目線というのには感心してしまいます。スイッチが登場する舞台も変化していくのですが、やはり「電車」の場面には目がひかれます。この電車はどう見ても○○線ですね(笑)。改札口のICカードの場面もリアルに描かれていて。

やっぱりわかりますよね。○○線のあのにおいや色が好きなんです。ピンクが。何も見ないで描いているんですけどね。イメージがどうしてもそっくりに・・・。「同じなら同じに描いてください」って言われて「いえ、いえ、別にそんな」って(笑)。
電車に乗る時のICカードの「ピッ」というのは、昔はなかったですよね。あまり絵本にもなっていないかと。そこは今っぽさを出しています。それから、車掌さんの「降りる方が済んでからご乗車ください」と言う場面は、ものまね上手なお父さんがそっくりに読んでくれるかな、という期待も込めて。芸人さんみたいに面白く言ってくれるかなあ、なんて。

おでかけスイッチ

─── 「駆け込み乗車はおやめください」など色々ある中で、このセリフはさり気なく順番に乗車することを教えられるからいいですよね。

それもあって「降りる方が済んでから〜」にしました。お父さんに言わせようという話もあったんですけど、あまり教育的にしたくないですし。せっかく子どもが楽しんでいるからというのがあるので、車掌さんのセリフにして、ものまねしてくれる人はどうぞしてくださいという感じで。とにかく、どんな風でもこの絵本を通して楽しんでほしいというのが一番です。

─── そうやって色々なスイッチが登場した後、最後はおばあちゃんのお鼻を「ぴんぽーん」。一日中スイッチに目を奪われていた子どもならではの発想ですよね。ああ、そう言われてみればお鼻もスイッチに似てるかも!?

すかさず、おばあちゃんがペコルちゃんにこちょこちょスイッチを押しかえす。ここで“スイッチごっこ”になるんです。こちょこちょってされると絶対笑っちゃう、笑いのスイッチみたいなものですね。
このおばあちゃんみたいなユーモアってすごく大事だと思っているんです。笑いの免疫力ってよく言いますけど、家の中で笑わなくなったら、本当におうち自体がいい方向にいかなくなるな、というのはありますね。とりあえず笑っておけば大丈夫、どんな説教されるよりも、子どもってやっぱり一緒に笑っていたいですからね。そう思うんです。

─── さこさんのご家庭でも「笑い」が絶えないそうですね。

さこももみさんうちの主人はおかしな人なんです(笑)。話をしているとたいがい笑っちゃうんです。だから子どもと4人で食事をしていても、「今日仕事場でこんなことがあったんだけど・・・」という話なんかをおかしな話にしてしまう。それに対して子どもらも「それはどうのこうの」と意見を言ったりするんですけど、最後はゲラゲラ笑ってしまうという感じで。あんまり怖いお父さんじゃなくて。機嫌が悪い時というのをあんまり見たことがないんですね。ただ、やっぱり私がイライラして、申し訳ないけどうちの長男に「ペン」というのは、何回かあって。冷静になって後から「さっきは怒りすぎてごめんね。」と言うと「いや、僕もごめんなさい」となって、最後には笑顔になるんですけど。我が家ではそんな感じなんです。

子どもって基本的にはおもしろいですよね、おかしなことをするので。だから、お母さんの計画通りにいかなくて、子どもがハプニングを起こすと、キャーッとなっちゃいますけど、まあ例えばお食事が1時間遅れようが、外食になろうがいいじゃない、というふうに思っていたら、もうちょっと楽しくできるかなと思うんですね。

─── 「ペコルちゃん」シリーズは、何回読んでも楽しめる絵本。だから「もう一回読んで!」言われる事が多いと思います。でも、変な表現かもしれませんが「くり返し読むのが苦にならない」絵本というのは、忙しい時期でもある小さな子を持つ親にとってはとても大きなポイントでもあって。

「もう一回読んで」と言われる絵本がつくりたい、というのはありますね。
『おでかけスイッチ』の方には「もういっかいやって」というセリフを最後にいれたせいか、実際に読まれた方から、最後までいくと「もう1回!」という声が多くあがると言ってくださって。スイッチを「ぴっ」、「ぶー」、「ぴんぽーん」って、繰り返し押して遊んでもらえたらいいですね。兄弟がいると、「今度は私が押すの」みたいに取り合いになったりして。実際のスイッチでもそうですよね。うちもいつもお兄ちゃんが先に押しちゃって、下がべそかいたりしていましたからね。絵本だったら、何回でも繰り返せますから。

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さこももみ【佐古百美】

  • 1961年東京都生まれ。東京学芸大学美術教育学科卒業。小学校教員を経て、イラストレーター、絵本作家になる。絵本、雑誌、書籍、企業のWEB等で幅広く活躍している。主な作品に「こんなときってなんていう?」シリーズ(ひかりのくに)、「イーノとダイジョブ」シリーズ、『まんま』『ねんね』(講談社)、『へんしん!ぱんやさん』(教育画劇)、『トトとライヨ じてんしゃのれた!』(アリス館)、『ぼくはひなのおにいちゃん』(文化出版局)、「ペコルちゃん」シリーズ(くもん出版)など多数。日本児童出版美術家連盟会員。広島県在住。


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