●絵本の可能性、子どもたちの反応にいつもドキドキしています。
─── 林さんの書かれる作品には、物語性を重視したものから、言葉遊びが面白いものまで幅広くありますよね。『バナナンばあば』はそういった物語重視の作品よりも、ユーモアタイプの作品かなって思っていたんです。でも、シミやおばあちゃんのお話を伺って、林さんがどの作品にも共通して込めている思いを感じました。
そうですね。詩を感じられるような文章、リズム、メッセージを伝えられたら良いなと思っていつも文章を書いています。詩には叙情性があって、大切なことを伝える力がありますから。
─── 詩人として活躍されている林さんからみて、絵本を作る面白さをどんな所に感じますか?
絵本の面白さは、作れば作るほど広がっていく感じですね。まだまだこんなことができるんじゃないか、あんなこともできそう。絵本を媒体としてより一層の広がりを感じることができます。
最近、『なつやさいのなつやすみ』(柿田ゆかり/絵、ひかりのくに)を知り合いの保育士さんが子どもたちに読んでくださったんです。そうしたら、野菜嫌いの子が野菜を食べてくれたって感動の連絡をいただいて、「え、絵本ってそんな力があるんだ」って改めてビックリしました。作っていたときはそんな意識は全然無くて、「ダジャレがいっぱいかける、嬉しいな!」という感じしかなかったものですから(笑)。
─── 絵本がどのように子どもに伝わっていくのかは、実際にその場を見てみないと分からないですよね。『バナナンばあば』にもいろんな感想が寄せられそうですね。
表紙に今までにないインパクトがありますからね。「あ、バナナ」と思って近づいたら「おばあちゃんだ!」って(笑)。ビックリするんじゃないかな。その後どういう反応なんだろうというのは想像が付かないですね。子どもたちがどういう反応をしてくれているのかどきどきします。
─── 最後に読者の皆さんへメッセージをお願いします。
『バナナンばあば』を読んで、ばあばって面白いんだ、可愛いんだ、意地悪なところもあるけれどほんとうは優しいんだ、年をとることって素敵そうだなあって、そう感じてもらえるといいなと思います。
そして身近にいる「ばあば」を好きになってもらえたらうれしいですね。バナナって、子どものときは緑色なんだね、シミが出たら甘くなった合図だねとか、バナナに親しみながら、ほのぼの楽しんでください。
シュガースポットが出たバナナを見たときに「バナナンばあば」だ!って言ってもらえたら…感無量ですね!
よろしくお願いします。
─── ありがとうございました。
【おまけ1】
林木林さんが『バナナンばあば』にサインをしてくださいました!
西村敏雄さんとの豪華なWサイン本!
みんな、絵本ナビShopで買ってくれれバナ〜。
【おまけ2】
『バナナンばあば』を出版した佼成出版社のスタッフさんが、「バナナンばあば」のぬいぐるみを作ってくださいました。
こ、これはすごい完成度!
素晴らしいです。
絵本と同様に「ピシーン!」と離してみる(笑)。

(編集協力:木村 春子)