がんばれ ちびゴジラ がんばれ ちびゴジラ がんばれ ちびゴジラの試し読みができます!
作: さかざきちはる  出版社: 講談社 講談社の特集ページがあります!
ぼくは、つよくておおきい、ちびゴジラ。
絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  スイートでキュートなパワフルおばあちゃん's 『バナナンばあば』 林 木林さんインタビュー

バナナの房は「しがらみ」なんです。

─── 今までずっと房になってつながっていたバナナンばあばですが、ケンカをして切れてしまったところもかなりインパクトがありますよね。でも、その後、特に悲観するわけでも、元に戻る方法を考えるわけでもなく、それぞれ自分の好きなところに出かけていくバイタリティがおばあちゃんのパワーですよね。

最初、房になってつながっているのは、人間で言えばしがらみなんです。それがケンカで切れちゃって、自由にどこへでも行けるようになったんです。

─── バナナの房はしがらみなんですか…。なんだかちょっとバナナを見る目が変わっちゃいそうです。

そこもおばあちゃんとバナナをリンクさせた点です。おばあちゃんは年をとっているだけに、人生のしがらみを沢山経験されているんです。それをバナナに表現するにはどうしたら良いだろうと思ったときに、房だなぁ…と。最初はくっついているから、一緒にいるのは当たり前なんだけど、切れた後は戻ってこないという選択も可能なんです。でも、最後は自分の意志でやっぱり一緒にいたいと思う。離れてみてはじめて、近くにいる大切さが分かる…ということ、ひとつ試練を乗り越えた先にある価値、その辺を絵本に込められたらと思い、文章を書きました。

─── なんだか大人である私たちにもグッとくるメッセージですね。
しがらみから解放された(笑)バナナンばあばが出かける先は、最初から決まっていたんですか?

温泉は最初から決まってましたね。「おばあちゃんが好きなところは、温泉だろう…」と(笑)。あと果物屋さんは最初、レストランの厨房だったんですよ。バナナンばあばが、パティシエさんにバナナパフェにされてしまいそうになるんです。でも、果物屋さんの軒先にばあばが果物たちと一緒に並んでいる方が絵が華やぎそう…と思って果物屋さんに変えました。

─── 「わたしも ならんで みようかね」と嬉しそうに店先に並ぶナナばあが可愛いですよね。バナばあが温泉に入っているときのタオルや桶など、ちょっとしたアイテムの使い方もほほえましいなあって思いました。
バナナンばあばのおばあちゃんらしさにとても、リアリティを感じるのですが、どなたかモデルがいるんですか?

特にイメージした人はいないです。一般的におばあちゃんと言われる人たちの中で、共感を持てそうだったり、愛着を感じられそうな部分をそれぞればあばに分けた感じです。
おばあちゃんとかって、知らない人に話しかけて友達になったりするじゃないですか、そういう温かみをばあばたちに出せたらいいなと思いました。

─── おばあちゃんが与えてくれる愛情って、ゆるーく包んでくれる様な感じですよね。世界中の子に分け隔てなく愛情を注いでくれているような。
3人のばあばも、それぞれ個性的で、とても魅力的です。

西村敏雄さんの描くバナナンばあばは、とっても可愛くてハイカラおばあちゃんです。

─── 西村敏雄さんと林木林さんは『こけこっこー』(鈴木出版)や『どうぶつぴったんことば』(くもん出版)など読者の皆さんにもおなじみのコンビだと思うのですが、今回のバナナンばあばはキャラクターとしてかなり特殊だったと思うんです。西村さんからの最初のラフを見てどう思いましたか?

想像していたより可愛い系のおばあちゃんでした。房の部分がおだんごになっていて、バナナの曲線が腰の曲がり具合と合っていて、すごくおばあちゃんっぽい。何で今までバナナをおばあちゃんにする人がいなかったんだろう!って思っちゃうぐらい(笑)。
ばあばたちがかけているメガネの色や形がちょっと違っていたり、お家の中にある家具とかがお洒落…というか、ハイカラなんですよね。でも縁側がある(笑)。その辺の和洋折衷感というか、バランス感覚がとてもすばらしくて…。バナナンばあばの世界をすごく広げていただいていると思います。

─── 実は林木林さんの描かれたラフがあると伺ったんですが…。


▲林さんが描かれたイメージラフ。
とってもキュートなばあば達です。
毎回ではないんですが、今回イメージを伝えるためにダミーを作っていたんですね。でも、私が描いたバナナンばあばはちょっと意地悪ばあさんになっちゃってます(笑)。

─── 「ピシーン」とバナナンばあばたちがバラバラになる場面もすごく迫力がありますよね。

「ピシーン」という音と吹っ飛んだ勢いがすごく合っていて好きですね。房が切れるところは、バナナを耳元で何本もちぎってみて、どんな音が良いかな〜と確かめながら決めたんです。バナナンばあばくらいの熟したバナナだと、そんなにハリのある音は出ないんですけど、しがらみからの解放なんで、そこは勢いを重視した音でなければいけないと思ってちょっと演出を加えました。

─── 実際のバナナで試して書かれた音なんですね。じゃあ、シュガースポットの広がり方とか、観察したりしたんですか?

文章が固まるまでは、バナナばっかり買っていました。なるべく若い、固めのバナナを買ってきて、完熟する様子を見たりして…。シュガースポットって1つ、2つ出ているなと思うと、翌日には一気に全体に広がっていくんですよ。だから食べごろが一気に来たら、食べるのが追いつかなくて、バナナをスライスして冷凍庫で冷やしました。それを無糖のプレーンヨーグルトに入れるのとか、アイスバナナにして食べるのがしばらく定番でしたね(笑)。観察してみて思ったのは、やっぱりシュガースポットができてからの方がバナナの甘みが増して美味しいってことです。お子さんの中にはブツブツで気持ち悪いって子もいるかもしれませんが、冷凍バナナにして食べるの、オススメです。シュガースポットが出たバナナを食べると、免疫力も高まるのだそうですよ。また、冷凍することでポリフェノールの量も増えるそうです。

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大きくて愉快でだいすきなパパへの気持ちが絵本になりました

林 木林(はやしきりん)

  • 山口県生まれ。詩を中心に、絵本や言葉遊び作品の創作などを手がける。
  • 「暮しの中に詩を」をコンセプトに、自作詩のテレビ・ラジオ・ライブ・CMでの朗読など、幅広く活動。第4回詩のボクシング全国大会優勝、第15回詩と思想新人賞受賞。
  • 詩集に『植星鉢(ぷらねたぷらんた)』(土曜美術社)、絵本に『ゆうひのおうち』『ありさんとぞうさんのおさんぽ』『みずたまちゃん』(鈴木出版)、『どうぶつぴったんことば』(くもん出版)などがある。
  • 自作の写真に詩を添えたブログ「フォトノハ」を公開中。

作品紹介

バナナンばあば
作:林 木林
絵:西村 敏雄
出版社:佼成出版社


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